表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/51

実に単純明快だ


 私は今、星霊石に魔粒子を流し続けて2時間41分が経過し、魔粒子が枯渇しかけたので気分転換に魔導書を読みながらノートに仮説を書いている。


 この『魔法陣』とかいうものは多分…魔石に刻まれた魔粒子変換回路だ。魔粒子が回路を流れて異なる事象を引き起こす。


 想像の域を出ないのだが、私が解読した魔法陣の役割は以下の通りだ。


『魔法陣と外部環境との相互作用の調整』

『供給された魔粒子の制御』

『供給された魔粒子を蓄える量の限界値の確定』

『魔粒子を変換する物質の確定』

『魔粒子を変換する多段階処理の制御』

『魔粒子の変換効率の最適化』

『変換した魔粒子を放出する速度の確定』

『変換した魔粒子を放出する量の確定』

『変換した魔粒子の動作タイミングと条件の制御』

『変換した魔粒子の空間的特性・範囲の確定』

『変換した魔粒子の空間的特性・形状の確定』

『変換した魔粒子の放出パターンの確定』

『変換した魔粒子の推進力の生成』

『変換した魔粒子の飛距離の計算と制御』

『変換した魔粒子の指向性の制御』

『変換に伴う状態監視・フィードバック機構』


 これらを必要に応じて魔法陣に組み込むのだろう。


 あまり詳細な説明が書いて無いので解読に苦労するのだが。


 魔導書の各魔法陣のパターンを見ると、おそらくこんな具合になるのではないかと思う。


・必須

『供給された魔粒子の制御』

『供給された魔粒子を蓄える量の限界値の確定』

『魔粒子を変換する物質の確定』

『変換した魔粒子を放出する量の確定』

『変換した魔粒子を放出する速度の確定』

『変換した魔粒子の動作タイミングと条件の制御』

『変換した魔粒子の空間的特性・範囲の確定』

『変換した魔粒子の空間的特性・形状の確定』


・オプション

『魔法陣と外部環境との相互作用の調整』

『魔粒子を変換する多段階処理の制御』

『魔粒子の変換効率の最適化』

『変換した魔粒子の放出パターンの確定』

『変換した魔粒子の推進力の生成』

『変換した魔粒子の飛距離の計算と制御』

『変換した魔粒子の指向性の制御』

『変換に伴う状態監視・フィードバック機構』


 上記に割り当てられた図形を探すのに苦労している。


 おそらく星霊石と魔法陣の大きさにも意味があるだろう。


 円の数と周長、円の外側と内側に描かれた模様とその他の幾何学模様の種類と数と大きさ、文字と数字の羅列のサイズと文体とフォント。


 これらの意味を知るための魔導書が圧倒的に足りない。


 そもそも何でこんな手探りな事をしているかと言うと、ネルデ先生の授業に『魔法』や『魔術』が無いからだ。


 一般的に、魔粒子を変換させる事を一括りに『魔法』と呼ぶのだが。


 技術的には『魔法』と『魔術』に分類される。


 『魔法』と『魔術』は、どちらも魔粒子を変換させる技術だ。 


 呪文や魔法陣を介して発生させるのが『魔法』

 魔法陣を作り出す技術が『魔術』


 実に単純明快だ。


 目的地まで『己の足で走る』か『車に乗って走る』か。 圧倒的に後者の方が楽で良いが『車を作る』となると簡単ではない。


 今の私は『図面はあるのに知識と技術が足り無い状態』で頭を抱えているわけだ。


 なんて素晴らしい世界なんだ。


 この『ルクスリム』というエネルギーも興味深い。


 これらの未知の技術で物を作りたい。


 知識の探求、技術の錬磨、世界への興味が尽きぬ限り、私の幸せは続くのだ。


 そして明後日は、ドワーフ特有の魔術の授業があるらしい。 ついに『アレ』の授業が始まるのか。


 実に楽しみだ。


 もう外が暗くなってきたな。


 そろそろランプを点けようか。


 地下だというのに不思議だ。

 

読んで頂き感謝です( *・ω・)

そんなあなたの今日の運勢は中吉です( *・ω・)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ