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散文詩 61 「あたしはあたし」
日々、心に残ったことを文字にしてみた
「あたしはあたし」
ピアノを習いたかったが、ピアノが買えるほど裕福ではなく、
ピアノを置けるほど広い家には住んでいなかった。
他所の家を羨ましがると必ず、母は『他所は他所』と言った。
そりゃそうだけど・・・私は心底納得したわけではなかったが、
『他所は他所』という呪文はみごとに刷り込まれていった。
自分が他人と違っていてもあまり気にならない。
自分と違う他人をどうにかしようとも思わない。
あたしはあたしと思う。
他人が自分と同じように考えるはずがない。
違って当たり前だ。
他人が私の価値観で生きる必要はなく、
私が他人の価値観で生きる必要もない。
あたしはあたし。
それ以上でもそれ以下でもない。
違うから面白い。




