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散文詩  作者: 百島圭子
22/54

散文詩 22 「仏」

「仏」


88歳の庵主さんのところに70歳の女の人がやって来た。

女の人は家も無く食べる物も無く、借りた5000円ももう使ってしまったと言う。

女の人は1200円貸してくれと庵主さんに頼んだ。


庵主さんはお金を貸して、住む家まで世話してやった。

清潔なマンションに10日住んだ女の人は、どこかへ行ってしまった。

野菜を届け、面倒をみていた庵主さんには何も言わずに女の人は消えた。

家にあったトースターや鍋は無くなっていた。

女の人は近所の人にもお金を借りていたらしい。


女の人のいなくなったマンションのテーブルの引き出しに、マル印のつけられた求人広告が残されていた。

庵主さんは「働くところを探してたんだねぇ。生きようとしてるんだねぇ。」と言った。


「女の人は、人を騙しても嘘をついても盗んでも、必死で70の命を生きようとしている。

生きようとしている人に手を差し伸べるのは悪いことではない。

お釈迦様にどうしたらいいか問うと「許せ」と言われる。

自分は彼女を許せる自分を嬉しいと思う。

お釈迦様は自分を殺そうとした者を仏と言った。彼がいたから自分は仏になれたと。」と庵主さんは言う。


自分の中の仏を見つけるために、悪い人に出会うのだろうか。悪いことが起こるのだろうか。


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