第六十二話 舞う羽の止まり木
・主な登場人物
三々百目ぽぽ:二年三組の監査委員会副会長の少女。クラスの座席が最後尾に固定されており、くじを引いたことが無い。
藍虎碧:生徒会執行部副会長の女子生徒。天使の”友人”の少女。
影間蕾:監査委員長の男子生徒。かわいらしい見た目をしている。
雀家学:一年六組の男子生徒。高校デビューで浮かれているチャラ男。
舞針こはね:一年七組の女子生徒。雀家の幼馴染。真面目で面倒見が良い。
この学校には、怪物がいるらしい。
それは、学校の七不思議と言うにはあまりにもリアルタイムに更新される恐怖譚であり、噂話と言うにはあまりにも明確に一人の人間を指した悪口だった。
その少女は、その高い身長と寡黙な性格から、クラスメイトから忌避されていた。数少ない友人である生徒会執行部の少女とも、二年次になってクラスが分かれてからは、ほとんど話していない。それが彼女だけでなく、機械人形のように無表情な少女の心にも濃い暗雲を立ち込めることになったことは、知る由も無いことだった。
果たして、監査委員会という閉塞的で隔絶された職務環境は、結果として、商業科でこれまでそうであったように、執行部とは異なる生徒との線引きとなった。
大樹は時に畏敬を持って崇められるが、信仰が無ければそれはただの恐怖でしかない。其の影はただ黒く落ち、人は光を求めて逃げ散っていく。ただその枝に止まる者がいるなら、それはよほどの傾奇者か、影を知らない純粋さの塊なのだろう。
台典商高校舎の最も奥。特別棟と呼ばれる、図書室や美術室といった特別教室や、部活動のための空き教室が点在している旧校舎の一室。用事のある生徒はほとんどおらず、出入りするのは役員の二名の生徒だけの閉鎖的なコミュニティ。それが監査委員会の拠点である。
過年度はその閉鎖性を利用して、委員長であった少女が後輩の生徒を弄びながら活動に勤しんでいた教室であるが、今年度は時計の音が克明に聞こえるほどに静かな様子だ。
「先輩。この資料、生徒会室に持って行ってきます」
「うん、お願いします。ごめんね、いつも三々百目さんに行かせちゃって」
足のつかない椅子に深く座って、蕾先輩は私を見上げた。
「いえ、分かりやすい仕事の方が、今はありがたいですから」
蕾先輩は、監査委員会の支給パソコンに、難しい顔で目を通しながら苦笑した。
「三々百目さんなら、きっとすぐに覚えられるよ。なにしろ、寧先輩のお墨付きだもん」
「それは……買いかぶりすぎですよ」
卒業してしまえば、どこか寂しさの方が勝る蛇のような油断ならない先輩の姿を思い出しながら、私は教室を出た。雑談はまた資料を届けてからでいいだろう。
現状は、責任のある仕事があるわけでもなく、蕾先輩に付いて資料の特性やお金の流れを教えてもらうばかりだ。実の感じやすい、資料の搬送にどこか救われる部分を思わないでもないが、やはり、一人でする仕事は心細い。
自分が弱い人間だと思ったことは無いが、それでも、友人であった麻貴奈とも疎遠になりつつあり、クラスでも監査委員会という役職のせいか、どこか疎まれるような視線を感じる気がしている。クラスでの孤立は慣れたものだが、その影響が自分だけに留まらない可能性が、悩みとして最も大きなところだった。ともすれば、生徒会室に向かうこの足取りが重いことも、自分と同じように、麻貴奈が苦しんでいないかというお節介のせいなのかもしれない。
開いているドアに軽くノックをして、少しだけ背を屈めて生徒会室に入る。
「ああ、三々百目さん。ありがとう、資料はそこに置いておいてくれると助かるな」
「かしこまりました……麻貴奈は、お休みでしょうか」
がらんとした教室に、私がそう尋ねると、藍虎先輩は顔色を変えずに返答した。
「いや、今は先生方と面談中だよ。来月は文化祭だからね、氷堂くんと細かい調整を任せているんだ」
「氷堂……」
頭に浮かんだのは、信用しがたい薄っぺらな笑みだ。何か事故だか事件だかに巻き込まれて、しばらく休学していたそうだが、それがどうして生徒会執行部を手伝っているのだろう。それも、麻貴奈と一緒に。
深く詮索するのも不自然だと感じ、掘り下げずに相槌を打つ。先輩もそれ以上は何も言わずに、また資料に視線を落とした。
自分が陰口をたたかれやすいせいか、教室で囁かれる噂話には耳ざとい方だと自覚している。自分のことだけでなく、麻貴奈のこと、執行部のこと、天使のこと。様々な噂やゴシップが飛び交っている教室で、執行部にスカウトされたという一年生の話は、中でも生徒たちの関心の的だった。
生徒会室にいない生徒会長も、おそらくはそうした教育に熱心なのだろう。去年嬉しそうに私に語ってきた麻貴奈の姿を思い出す。彼女はいまどうしているのだろう。
彼女が上手く自分のやりたいことを、してほしいことを、言葉に、表情に出せているならいいが、きっとそれは難しい。そうして誤解され、平気そうだと置いていかれることは、彼女にとって最も苦しく、憐れむべき宿命だ。
天使先輩ならきっと大丈夫だと思いたかったが、この頃の先輩には、どこか危うさすら感じてしまう。それは、美しい宝石に触れることをためらってしまうような、完璧であるが故の不安だったが、一人で進む麻貴奈のことを思うと、些細な杞憂も心を締め付けた。
それでも、麻貴奈に会いに行こうと思わないのは、ただの臆病さなのだろう。クラスで疎まれ、怖がられる自分が、彼女にとってもそうだという甘えた考えだ。自分どころか、麻貴奈すらも信用していない。そう分かっていても、蕾先輩との穏やかで静かな世界の甘美な時間に逃げ込んでしまうことを止められない。
それが現実逃避であると分かっていても、自分は監査委員として成長しているのだと自分をごまかして、実の無いその成長に身を落ち着けようとしている。これ以上、自分が大きくならないように。見下されるくらいでないと、自分は誰かと目を合わせることもままならないのだから。
生徒会室を後にして、私は特別棟の廊下を歩く。仕事がなくなると、途端に不安な気持ちが襲ってくるようだった。手ぶらでいることで、この両手が誰かを傷つけてしまわないかとすら思う。当たり前というものが、いかに難しいものかという問いは、監査委員でいる間以外、私の心を苦しめ続けている。
「おわぁっと……とと。すみません、先、輩?」
うつむいて歩いていると、教室棟の方から歩いてきた生徒とぶつかりかける。上機嫌な様子だった男子生徒は、驚いたように私を見上げると、胸の校章を見て学年を把握したようだった。
「いえ、こちらこそ不注意でした」
「いやいや、そんなぁ。俺の方こそ、先輩みたいなきれいな方がいたってのに、前を見てないんだからダメですよねぇ?
それより、これも何かの縁ですし、先輩さえよければ、もう少しお話しませんか?ほら、俺ってばここに来てまだ日も浅いもんで、良かったら、先輩にエスコートしてもらえたら、なんて————」
私の身長に面食らったような表情を一瞬で切り替えて、男子生徒は饒舌に口を回す。その軽薄な口調は、普段ならひどく不快になるところだったが、なぜだか今は呆れを通り越して関心すら覚えた。彼には見境というものがないのだろうか。
これまでの人生で口説かれたことが無いわけではない。むしろ、陸上競技をやっていた頃は、様々なスカウトを受けたものだ。しかし、彼らの視線は美や愛と言ったものではなく、純粋な力や才能への興味、あるいは恐怖。そして、その力を自分の物にしたいという自己顕示欲と傲慢さの掃き溜めだった。
「まあ、仕事の邪魔にならない程度なら」
「はぁ、そっすよね、すません———って、いいんすか!?」
今日だけの戯れ。道端の石ころを蹴り飛ばすような、ちょっとした遊びのように、彼の誘いを受けてみる。どうせ監査委員の教室まで行けば、彼も退屈さに諦めてどこかに行くだろう。それまでの慰みになるのなら、不愉快な軽薄さも使いようだ。
「俺、六組の雀家って言いますっ」
商業科の生徒だ、という認識は、簡単に監査委員会に結び付く。いっそスカウトしてみたらどうだろう。そんな悪魔のささやきを鼻で笑う。いくらなんでもそれは破滅を求めすぎた考えだ。
「二年三組の三々百目ぽぽです。まあ、覚えてもらわなくて結構ですが」
「んなこと言わずにぃ。そんな素敵な名前、忘れるわけないっすよ、ぽぽ先輩」
「そういうあなたは、名前を名乗らないのですね」
名字だけを名乗った彼にそう問い詰めてみると、作り笑いを引きつらせて目をそらした。
「いやぁ、それは何ていうか……雀家くんって呼んでほしくて……?」
妙に言葉を濁す彼に、不信感というよりも、純粋な興味が勝る。私だって、別に自分の名前を呼ばれたくないと思ったことが無いでもない。名前に対する嫌悪感を覚えたことは一度ではないし、同じように名前を嫌う人間とも多く出会ってきた。まして、この学校には天使がいる。その内実と相違ない故に誰も訝しむことが無いが、そんな環境で自分の名前を恥ずかしがるなんて、いったい彼はどんな名前なのだろう。
純粋な興味、というのは少し違った。軽薄さを装い話しかけていた彼の弱さ。垣間見えたその脆さに、私は嗜虐的な興味を抱いている。名前にコンプレックスを持つ者同士の憐憫でもなく、ただ彼を辱めてみたいと、軽薄さに対する意趣返しを求めていた。
「そうですか、雀家くんでしたね。後で、生徒名簿で確認することにします」
「か、勘弁してくださいよ先輩~。でもま、それでぽぽ先輩と話せるんならプラマイプラってことで」
少し揺さぶって見ると、やはりそれほど気にするでもなく彼は軽薄な笑みを浮かべた。名前を呼ばれたくは無いが、トラウマというほど深い嫌悪でもないらしい。少し拍子抜けして、他愛ない話に興じる。
「先輩って、なんか部活とかしてないんすか?もう、バスケとかバレーとか、めちゃくちゃ強そうっすよね」
「いえ、部活動には入っていませんね。監査委員会の活動がありますから」
「監査……?ああ、なんか聞いたことあるような、無いような?え、それって、俺も手伝えたりします?ぽぽ先輩と一緒にできるなら、マジでやる気百倍何すけどねぇ」
「人では足りているので賑やかしは結構です」
ペラペラとよく回る口に、どこか懐かしさすら感じると思ったが、その既視感が天使先輩だということに気が付く。比べるのも失礼だが、遠慮のない話し方は彼女と似ている。
とはいえ、彼には理想も目標もないだろう。頭の後ろで手を組んで口をとがらせる彼を、横目で見下ろす。むしろ、それが普通なのだ。理想も目標もなく、ただ青い季節を生きているだけ。おかしいのは、あんなに強い光を輝かせる天使であり、こんなにも暗い陰を落とす私なのだ。
「それでは、私は仕事がありますので、この辺りで。もし本当に監査委員に興味があるのなら、この廊下の隅の教室にいますので」
「いやぁ、全然話し足りないっすねぇ。監査委員、目指しちゃおっかなぁ、なんて。ぽぽ先輩、ちなみに放課後とか空いていたりは————」
雀家くんが、調子に乗って私を誘おうと手遊びし始めたとき、パタパタと急ぐような足音が廊下の角の向こうから聞こえてくる。焦るようなその音は、静かな校舎に良く響く。空き教室の多いこの校舎で、その足音が私たちの方を目指しているのは明白だった。
「学~っ! もう、こんなところにいるんだからぁ!」
「げっ……こはね…………」
小柄——私の基準でなくても——な少女は、腰に手を当てると、ぷりぷりと怒った様子で雀家くんを指さした。驚いた様子で口を開け、赤面した表情で私を見る彼の様子から、学というのが彼の名前なのだと察する。変な名前でこそないが、軽薄な彼の性格からすれば堅い名前と言えるだろうか。
「先輩、すみませんっ!学がご迷惑をおかけしましたっ」
大仰な動作で頭を下げる少女に、なんだか小動物のような愛らしさを感じる。どこか蕾先輩にも通じる可愛らしさだ。雀家——学の頭を掴んで頭を下げさせるあたり、天真爛漫というだけではなく、真面目でもあるのだろう。
「迷惑って、俺話してただけだから!こはが邪魔しなけりゃ、放課後にデートの約束だって取り付けちゃったりして~?」
「はぁぁぁぁ!?またそんなこと言って……」
「それはないですね」
「ほら~!迷惑かけてる~!」
「えっ、いや、それはそのぉ、デートがダメってだけで……そうだ、監査委員にはマジで興味あるっつーか、手伝わせてもらうんで!」
「監査……って、え、先輩、もしかして……!」
愛らしい少女は、学の言葉に驚いたように私を見上げると口をポカンと開けた。少女の様子に、自慢げに学は私を手で示すと高らかに名乗りを上げる。
「そう、何を隠そうこの先輩が、三々百目ぽぽ先輩なのだ~!って、名前間違ってないっすよね?」
「ええ、合っていますが……」
軽い学の言い草に調子を合わせられずため息をついて少女を見る。両手を握り、何かを我慢するようにプルプルと震える少女は、ついに決壊して学の背中を遠慮なく叩いた。
「痛っ、な、なんだよ」
「バカバカバカ~っ!本当に迷惑かけてるじゃないの!
三々百目先輩って言ったら、監査委員会副会長の身長三メートル越えのスーパーウーマンで、四階の雨樋を一階から修理したとか、粗大ゴミをぺちゃんこにして燃えるゴミにしたとか、とにかくすっごい逸話がいっぱいある先輩なんだよ!?」
私は小柄な少女が語った奇天烈な噂話に、思わず天を仰いだ。間近な天井の染みが目に映る。まるきり嘘と言えないが真実ではないことばかりで、説明しづらいからと放っていた噂が、また尾ひれが大きくなっていた。
「……さ、さすがに嘘だよな?」
「嘘だとしても、すごい先輩なのは変わりないよっ!私の目標だもんっ……って、本人の前で言っちゃった!」
感心を通り越して少し怯えたように引き笑いを浮かべる学に、私は少しだけ平静を取り戻す。そうだ。それが普通の反応なのだ。私のことを見て、私のことを知った気になった人間の、正常な反応だ。
それに比べて、この少女はどうして曇りの無い目で私を見ているのだろう。噂を信じたうえで、どうしてただ純粋に憧れるように、私を見ることができるのだろう。
「あ、あのっ、先輩っ。監査委員会のお手伝いだったら、学なんかじゃなくて私が引き受けますからっ。学なんて、成績も悪いし素行も見ての通りだし、なんでこの学校にいるのか分からないくらいですからっ」
「お前なぁ、聞いてりゃ人の悪口を次から次へと……先輩、俺マジでそんなことないんで!なんなら、勉強もがんばりますから!」
「は、はぁ…………」
戯れのつもりに口に出した監査委員会への誘いが、思ったよりも大事になってしまった。やっぱり、人との会話というのは難しいものだと思う。監査委員の教室を間近に足止めされている状況も相まって、どっと疲れがたまる様だった。
「あ、私、舞針こはねって言います!一年七組ですっ」
「お二人は、その、仲が良いんですね」
話題を変えようと話を振ってみると、二人は顔をしかめて互いに見合った。
「良くないですっ!こんな人に迷惑ばっかりかけるやつと仲が良いなんて思われたら困りますっ」
「そうっすよ!こいつはただの腐れ縁で、友達でもなんでもないっすから、勘違いしないでください!」
友人関係の希薄な私には理解の難しい関係のようだったが、少なくとも息は合っているように思えた。そのフレッシュさにどこか邪気を抜かれたような気持ちになる。
「そうでしたか、それは失礼しました。ですが、心から物を言い合える関係というのは、少し羨ましいですね」
「ふふっ、そうじゃないと学が調子に乗りますからっ」
「んだとぉ?」
「って、そうだ。そんなことより、早く帰らないとお迎え間に合わないよっ」
「ああ、もうだからそれは……あ、ぽぽ先輩すんません。ちょっと用事っつーか、面倒ごとが……」
「ええ、それでは」
二人に背を向けて、監査委員室に向かう。二人の言い争うような会話の声は、廊下の向こうまでも聞こえてきた。やはり、仲は良いのだろうと、少し微笑ましくなる。
もし、全ての生徒に対して、そんな楽観的な目で見られたなら、少しは私の影も、誰かを安心させることができるのだろうか。
今は意味の無い想像も、新芽に夢を託すように、心を満たしてくれるのだった。
それから、監査委員室に戻ると、蕾先輩が柔らかな笑みで私に尋ねてきた。
「なんだか会話が弾んでいたみたいだけど、何かあった?」
「いえ、特には……少し、一年生と立ち話を」
廊下の声がここまで響いていたのかと、少し恥ずかしく思いながら付け足した。学はともかく、こはねの声は良く響いたことだろう。
「なんだか、三々百目さんがそんなに楽しそうな表情してるの、久しぶりに見たかも」
「普段は、楽しそうに見えませんか?」
自分が楽しそうと指摘され、少し意表を突かれる。この教室にいる間は、いつでも暖かな多幸感に包まれている気持ちだった。
「ううん。いつもは、とっても優しそうな顔だから、今日はなんだか、寧先輩がいた頃みたいだなって」
「そう、ですか。確かに、似ているのかもしれませんね」
低い椅子に座り、先輩の横で座高を合わせる。
「そう言えば、監査委員会を手伝ってみたいという生徒たちだったんですよ」
「へえ、それはまた珍しいね。後任は三々百目さんの好きにしてくれて構わないよ。もちろん、普通科商業科問わずに」
「はい、承知しています」
「……僕は、だけど。決定自体は寧先輩の一存みたいになっちゃったけどさ、三々百目さんが監査委員の副会長になってくれて良かったって、本当に思うんだ」
「……光栄です」
「だから、もし何か相談したいことがあったら、なんでも言ってね」
「はい、もちろん」
私には、蕾先輩がそうして私の横で、私を信頼して微笑んでくれるだけで、生きる力が湧いてくるようだった。
だけれど、きっと、これからはそれだけではいられない。私だけが満足しているだけではダメなのだ。
小さな先輩の背中に、私は静かに覚悟を決める。必ず、彼がこれからもずっと、私を一番の後輩だと、後悔しないでいられるようにしようと。
大樹が風をしのぐように、私にしかできないやり方で、誰もに信頼されよう。それこそが、私が後輩に示せる安心の形だから。
向かう風は強くても、私は負けないだろう。それは、ただの前提だ。その上で、誰かを守ることが、安心して成長させることができたなら、それがきっと私のやりたいことに違いない。
大きくなりすぎたこの体で、穏やかに鳥が歌う日が来ることを願って。