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珈琲協奏曲  作者: 鶍 冬児
はじまり
9/9

素直に

短くてごめんなさい。

和泉side


ーホントの心ー


今にして思えば相当みっともなかった。祖父が誰かに取られるなんて思うことは、祖父を像としてしか捉えられなかった未熟な自分の表れだったのかもしれない。

「うん、ハイ。全部あってるよ!数学はなんとかなりそうだ。あー、でも、毎日少しずつ問題演習やってね」

「うん。ありがと!教えてくれて」

こうして、あれだけ毛嫌いしてみっともない態度をとった大和に「ごめんなさい」と「ありがとう」をしっかりいえた。ホントの心を見せられた。

(お爺ちゃんの次くらいに信頼してもいいかな)

なんて思ったりする。一人っ子だから兄弟姉妹なんてわからないけど、お兄ちゃんができたみたいだった。

「お兄ちゃん………」

「ん?どうしたの?」

「え、いや、なんでも、ない!」

思わず口に出てしまったらしい。でも、口に出してみるとなんだか知らない違和感を感じた。


こうして、超濃密な二週間が過ぎた。その間に好きになったことがある。それは、勉強の後に大和が私の頭を撫でてくれることだ。最初こそ、「子供扱いするな!」と反発したが、慣れとは怖いものだ。今では自ら頭を出している。ホントの心を見せたら距離がすごく縮まった。


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