外国語を学ぼう
「ジーク先生、何やってるんですか?」
「サクロウ。」
「何言ってるんですか?」
「バカだなーオータムは。アステカ語で、勉強って意味だよ。」
「ば…そんなのわかるわけないじゃないですか!!」
「まあ、そうだな。実は患者の勧めで外国語を勉強しててね。」
「とうとうそこまで来ましたか…」
「は?」
「人は暇になると外国語を勉強するんですよ!」
「ち、違うよ!!全国にいる外国語を勉強している人に謝れ!!」
「問答無用!!患者数増やしますから!!」
「そ、そんなー」
オータムの厳しい言葉はあったが、ジークは結構頑張ってアステカ語を勉強した。
1日1時間は勉強して、休日の1日は4時間勉強して家庭教師までつけた。
ジークの話では、なんでもいいから医療魔術以外のことを勉強したかったらしい。
1か月後…
ちょうど、アステカ人の患者がやって来た。
オータムはちょうど良いと思いジークにその患者を診させた。
患者はアステカ語しか話せないようでこう話した。
「ハトラエ タラサフィ」
ジークは緊張しながら言った。
「ハトラエ タラサフィ」
患者はアステカ語がわかると思ったのか早口で話した。
「フトイルヨイン ジャンガブ リョウイジクオモンデガルコ」
ジークは全く聞き取れなかった。
しかし、オータムはジークがアステカ語を話せると思っている。
かっこ悪いところは見せたくなかった。
オータムはジークに尋ねた。
「何て言ってるんですか?」
「その…お金がないんだけど、どうしたらいいのかっていってるんだ…けど」
「分割ならいいって言って下さい。」
「わ、わかった。ガタラジウンイ」
「ハツリュウジノ!!フジンンガ!!」
「ハ、アハウヨインジョコモジュ!!」
オータムは再度ジークに聞いた。
「解決しましたか?」
「うん…な、なんとかな。」
本当は意味のない単語を言っていただけだった。
とりあえず、ジークは患者を治して受付にお金を払って患者を早々に帰らせた。