ノイズの恋(2)
ノイズはパブの店員リアと出会って以来、
毎週そこへ通った。
本当は毎日でもそこへ通いたかったが、
バラが週に1回しか行かなかったのでその時には絶対について行った。
毎回行くたびにリアを指名した。
でも、緊張してろくに話すこともできなかった。
リアもノイズの気持ちに気づいていた。
リアはさりげなく自分が凄くお金がないこと、
病気の弟がいて、この仕事をやりだしたことを言った。
そうしたら、ノイズはチップとして凄くたくさんのお金をリアにプレゼントした。
リアはノイズが凄いお金持ちだと勘違いした。
リアはノイズにハグして喜びを表現した。
リアはお金が全然足りないこともさりげなくノイズに伝えた。
その手段は巧妙でパブのママにそのことは話させた。
ただ、ノイズはリアに全てのお金をプレゼントしてしまった。
もう何もあげられるお金がない…
バラのおごりなので、パブに来ることは可能である。
弟子から一人前に昇格したら給料が跳ね上がるらしいとうわさで聞いた。
確かに、ガラはノイズが使えきれないほどの金を捨てるように使っていた。
それからというもの、ノイズはめちゃくちゃ頑張った。
嫌味な性格は治らなかったが、今まで真面目に勉強してこなかったことを重点的に勉強し直した。
今度の魔術医師の試験にはどうしても受かりたくて、
仕事が終わった後もジークやロスに医療魔術のことを聞きに言った。
1か月後…
「いよいよ来月だな」
ジークがロスに呟いた。
「試験がってこと?誰か期待できる人はいるの?」
「チャ以来一人も出てないけど、今回は一人いるよ。」
「誰?」
「ノイズかな…」
「あいつかぁ。そういえば最近凄く頑張ってるな…」
「負けん気が強い奴はいいね。ふとしたキッカケでぐいぐい実力がのびるから。」
「誰かに貢いでるって噂だけど…」
「いやぁ…若いねぇ!!」
「俺らと同い年ぐらいだけどね…」