帰宅
とうとうジーク達は診療所に帰ってきた。
ロス、イリア、モズがゲッソリした顔で出迎えた。
「お帰り!!さすがに3人はつらかったよ…」
「ありがとうな!!こっちは色々勉強になったし、楽しかったよ。あと、一人紹介したい弟子がいるんだ。」
ジークはみんなを集めてノイズの自己紹介を始めた。
「ライラ診療所から来たノイズ君だ。みんなよろしく頼む。」
みんなが拍手したが、ノイズは何も言わずにどこかに行ってしまった。
その態度にみんな困惑した。
ジークが続けて話した。
「ちょっと…気難しいやつかもしれんがまあみんな仲良くな!」
そう言って、ジークは苦笑いをした。
かくしてノイズの診療がスタートした。
スタート当初から診療態度がめちゃくちゃ悪かった。
ノイズはジークにいきなり怒鳴り込んできた。
「なんで俺が軽傷患者の診療からなんだよ!!重症患者治療させろよ!!」
「いきなり重症患者から治療したいのか?」
「別にできるんだからいいだろ!!あっちじゃ1番の実力なんだから!!」
「じゃあ…ロス先生の横で治療して。」
「…いい気になるなよ!!お前らなんて絶対に追い抜いてやるからな!!」
そう言って出ていった。
ノイズはロスの横に行き、治療を始めた。
ロスがノイズに話しかけた。
「どうだい…うちの診療所は?」
「さ・い・あ・く!!」
「そ…そう」
ロスもシュンとさせられた。
4時間後…
ノイズは治療を急いでやっていた。
スピードを意識していたので、ミスを連発した。
そのたびにロスはフォローして代わりに治療した。
これが、ノイズにとっては屈辱だった。
ライラ診療所ではノイズに逆らうものなどいなかった。
ノイズは悔しそうに治療を続けた。