技術交流(3)
馬車をずっと走らせて、やっと宿に着いた。
宿の外装は中々シャレていて、みんな中はどうだろうと胸を膨らませた。
みんなが中に入ると、中のボロさにみんな驚いた。
一人の老人が受付から出てきて言った。
「よ、ようこそ…いらっしゃいました。」
「は、はい。よろしくお願いします。」
男女すべてが一緒に部屋だった。
男性陣はまんざらでもなさそうだったが、女性陣は露骨に嫌そうな感じを見せた。
温泉にて…
「一つ壁の向こう側には女性陣が温泉に入ってるんですね…」
ボソッとザックスは言った。
「シーっ!!そんなこともし聞こえようものなら、あいつらまた調子に乗って嫌な態度とるぞ!!君の気持ちは十分にわかる!!ただ、声には出すな…」
「さ、さすがガラ先生だ…」
部屋にて…
やはり旅行初日ということもあってみんなテンションが上がっていた。
眠れないので、みんなで雑談することにした。
「そういえば最近ジーク先生引っ越したんですって?」
アリーがジークに尋ねた。
「…誰に聞いたの?」
「ロス先生から。」
「…おしゃべりロスめ!!」
「なんで2人部屋を借りたんですか?」
「い、いや別に理由はないけど…」
「ジーク、別に将来を考えることは悪いことじゃないぞ。先のことを考えて広い部屋にしたんだろ?」
「ま…まあ」
「じゃあ、教えてもらおうか。誰との将来を考えたのかを!」
「ガラ先生…誘導上手い…」
ジークが返答に困りチラッとオータムを見ると真っ赤な顔をしてうつむいていた。
アリーは苛めるのはこの辺でいいかと思い、次はザックスに聞いた。
「ザックス先生は将来はどうするつもりです?」
「えっ?」
アリーの攻撃は夜遅くまで続けられた。