ダンスパーティー(2)
ダンスパーティー前日…
アリーはジークに話しかけた。
「結局、オータムは誘ったんですか?」
「…いや、誘えなかった。」
「何やってるんですか!!」
「だ、だって…」
「だってじゃないでしょ!すぐに誘ってきなさい!!」
「は、はい。」
ジークはオータムの元へ行った。
「ジーク先生?どうしたんですか?」
「うん。………あのさ…」
「何ですか?」
「…いや、何でもない。」
「先生、本当に大丈夫ですか?」
結局この時も誘うことができなかった。
アリーに会うと怒られるので、極力会うのは避けた。
でも、すぐに見つかってしまった。
アリーはジークがまだ誘ってないのがわかると激怒した。
「何で…何で一言が言えないのよ!!この意気地なし!!あんたなんか恋愛する資格ないわよ!!
」
「…」
ジークはシュンとした。
アリーは怒りをなんとか抑えながら言った。
「ジーク先生、言わないと!この先ずっと気持ち隠していくつもりですか?」
「…アリーに言われた通り、ずっとオータムのこと考えてみたよ。俺、俺あいつのことが好きだよ。でも、俺…あいつがいない人生なんて考えられないんだ。だから…急に言うの怖くなって…だってずっと一緒に過ごしてきて…」
「先生…フラれたっていいじゃないですか。それは新しい始まりってことですよ。このままじゃジーク先生も…オータムも前に進めない。」
「…」
結局、この日もジークはオータムを誘わなかった。