キス作戦
モズが診療所で働くようになってから、2週間が経った。
モズが挨拶代わりにハグをやたらとするので、周りの人はよく噂した。
「今日も私ハグされちゃった。しかも5回も!!」
「私なんか一日中助手だったから何十回もハグされちゃったわよ!」
「その習慣ちょっとおかしいわよね。」
「やめてほしいよね。」
周りの人たちがそう噂する中、一人だけモズをかばう人がいた。
「ちょっと!!国の習慣なんだからしょうがないでしょ!」
誰かと思えば弟子のサシャだった。
サシャはハグだけでなく、なんとか親友になってキスできないかなと考えていた。
そして、サシャの親友になろう作戦が幕を開けた。
作戦1 困り作戦
「モズ先生!あのー教えてもらいたいことあるのですが…」
「モズ先生…」
「モズ先生…」
1日に100回くらいサシャはモズに質問した。
そのたびにハグを受けた。
モズはいつも笑顔でサシャに接した。
作戦2 相談作戦
「モズ先生…あのー相談があるのですが…」
「なんだい?」
「ずっと、変な人に付きまとわれてて困ってるんです…」
サシャは架空のストーカーを作り上げてモズに相談した。
モズは本気でサシャを心配して可能な限り、サシャを家まで送った。
「中々、ストーカーは姿みせないね…」
「えっ!そ、そうですね…お、おかしいなあ。」
作戦3 お礼作戦
サシャは何かにつけてお礼をした。
「モズ先生!この前はありがとうございました。明日お詫びにおごりますよ。」
「いやいや俺は大したことしてないからいいよ。」
「…迷惑でした?」
「い、いやいや迷惑だなんてとんでもない。」
「よかったーー!!いいお店知ってるんですよ!!仕事終わり迎えに来ますね。」
「…はい。」
その他さまざまな作戦をサシャは行って、モズの手を煩わせているがモズはいつも笑顔で接しているようである。
また、サシャの実力も飛躍的に伸びた。