くそ親父ー!!
ジャスが診療所に来て一週間が経った。
ジャスはジークやロスの診療の様子を見に来たり、待合室で患者と雑談したりしていた。
ジークとロスは父親が来た理由がいまいちハッキリしなかったのでお互いに首を傾げていた。
オータムが久々の休日でくつろいでいると、ノックの音がした。
ドアを開けるとジャスがいた。
「オータムさん…あなたに話があります。」
「はい、何でしょうか?」
「将来、あなたはどちらかの息子と結婚する気はありますかな?」
「結婚!!いやいや全然そんなことは考えていませんけど…」
「…そうですか…失礼します。」
アリーもまたくつろいでいると、ノックの音がした。
ドアを開けるとこれまたジャスだった。
「アリーさん…」
「は、はい。」
「将来、あなたはどちらかの息子と結婚する気はありますかな?」
「け、結婚ですか。…その…」
「わかりました。失礼します。」
サシャの部屋にもジャスは来た。
「…どうしたんですか?」
「あなたは、息子たちのどちらかと結婚する気はありますかな?」
「…そうですか…2人ともどうも私を見る目がいやらしいと思っていました。でも、私はあんな男たちに捕まるほど軽い女じゃありませんよ!!」
「…そ、そうですか…」
結局ジャスは診療所中の女性に同じ質問をした。
その話を聞いたロスとジークがジャスの元へ向かった。
「父さん!一体何考えてんだよ!?」
「ロス、ジーク…父さんな…」
「な、なんだよ…」
「父さん…孫が欲しい…」
「…」
「…」
「…そんだけ?」
「うん。」
「うんじゃないよ!!なんだよそれ!!孫なんか父さんが頑張ったところでできないだろ!」
「…友達に自慢されて…悔しくてな…」
「『悔しくてな…』じゃないよ!何考えてんだよ!まったく…」
「でも、なかなか難しいことがわかったよ…誰もお前たちと結婚したいとは思ってないみたいだったよ。」
「…」
なんか少し傷ついたロスとジークだった。