サシャ―ンの過去
-横に立っているエリーは最も愛している人で、50年後もずっと同じで・・・
その人はほんとにほんとに素敵な人で、ほんとにほんとにほーんとに!!
いつからかそれが夢に変わってた。
でも、ずっと好きだったエリーの隣にいるのは親友のゲラーで・・・-
サシャ―ンはそんなことを考えながら、結婚式場にいた。
―ばか!!せっかくの友達の結婚式だぞ!!心から送り出してやらんと・・・―
そーは思っていても中々それが頭から離れない。
「ここでなんと新婦のエリーさんから新婦のゲラーさんにサプライズが!!
なんと手紙を用意してくれたそうです。」
ゲラーはびっくりしながらもうれしそうに立っていた。エリーさんが読みあげる
「ゲラーへ・・・最初に会ったときは今ここであなたが私の横に立っているなんて想像もしませんでした。最初のあなたはとても怖そうでなんか近寄りがたかったよ。でも、それはあなたが不器用だからだったんだよね。だんだんあなたのことが分かってきてあなたが本当はすごく優しくて暖かい・・・・・・・・・・」
―大体こんな内容だったかな。確かにゲラーはいい奴だよ。でも「かっこいい」って言うのが抜けてないかな!!そこがないと好きにならないでしょ普通。だってやさしくて暖かい奴なら大多数がそーでしょ。俺だって君にはすごく優しかったし、てか最初からやさしかったし・・・いやもうやめろ俺!!せっかくの披露宴だぞ!!―
エリーが続けて読み上げる、
「私が親とケンカして家を出て行ったときも、一番最初に私を見付けてくれたよね・・・」
―あの時はえらい騒ぎになったな・・・親から行方不明になったって連絡が来て、
36時間くらいぶっとおしで探したっけ・・・結局君がゲラーに手紙を送ってゲラーが迎えにいったんだよね。それを見付けてくれたというのならもう何も言うまい・・・(ゲラーは心配ないって探さなかったけどね!!)
ハーぁぁ・・・自分でもこの性格がいやになる。せっかくの友達の結婚式にこんないやなことをかんがる自分がさ!!―
ゲラーが突然立ちあがり、大きな声で言った。
「ここで重大な発表があります!なんと私たちは子供を授かりました。名前はガラとつけようと思っています!」
「シャーンさん!!サシャ―ンさん!!起きて下さい!!」
サシャ―ンはガラに起こされた。
「授業の途中ですよ。今寝てもらっては困ります。」
「ああ、夢か…わしゃ夢を見とったんじゃな…」
「…何の夢かは知りませんが、すごく悲しそうな顔してましたね…」
「…なに、一人の女性を諦める夢だったんじゃよ!ほっほっ…ガラ…大きくなったの…」