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ロスのデート

ある治療中のこと…


助手のアリーがロスに話しかけた。

「ロス先生…今度一緒に食事にでも行きませんか?」

「いいよ。いつにする?君の休みに合わせるよ。」

―やった!ロス先生…紳士だわ―

耳に壁あり障子あり…瞬く間にその噂は広がった。


女の子の弟子たちの会話中…


「ロス先生と助手のアリーさんが今度食事に行くらしいよ?」

「えー!ショック…ロス先生とアリーさんが付き合うなんて…」

「アリーさんにはロス先生はもったいないよねー。」

「そうそう!何様って感じよねー!」

ロスは女性から人気があったので、弟子と他の助手にとってアリーは敵になった。


「アリーさーん!来週の休むなんですけど私と代わってもらえません?妹の結婚式があってどうしてもこの日は休みたいんですよ。」

「えっ!そうなんだ…アマンダも同じ日休むらしいからアマンダに代わってもらえるとうれしいんだけど…」

「アマンダはちょうどその日に母親の誕生日みたいで…どうしてもアリーさんが用事があるんでしたら諦めます。…何か特別な用事ありますか?」

「そうなんだ…じゃあしょうがないよね…いや、大丈夫よ!妹さんの結婚式ですものね!!」

「わーい。ありがとうございます。」

「いえいえ…」


ロスとアリーの治療中…

「ロス先生…すいません!!空けてもらった日なんですけど、どうしても私が空けることができなくて…ごめんなさい。」

「いや、しょうがないよ。そんな時もあるよ。次の休みとかでも全然いいし…」

「本当ですか?ありがとうございます。」


ちょうど同じことが2か月ほど続いた。


ロスとアリーの治療中…

「ロス先生…」

「またか…了解。次の休みまた空けておくから…」

「いえ、もう結構です。これ以上は先生に迷惑はかけられません。本当にすいませんでした。」

「いや…君は悪くないのに、こんなことおかしいよ。2か月も休みが取れないなんて…ちょっとオータムに言ってくる。」

「いえやめてください!…私もきっと…同じことしますから…彼女たちの気持ちも…残念ながら、私わかっちゃうんですよ。…怒る資格ないですよね。」

「…わかった。」


また、ある診療中…

「あれ、今日の助手はアリーって聞いてたけど?」

「アリーさんは体調不良で休みました。」

「ふーん…」

助手の女の子は後ろめたさからロスの目線を逸らした。



アリーの部屋にて…

アリーが一人で寝込んでいると、ロスが中に入ってきた。

「ロス先生!どうしたんですか?治療中じゃないんですか?」

「今日は兄さんに代わってもらったよ。」

そう言って、呪文を掛けた。

すると、アリーの熱はたちまち冷めて、体力が回復した。

「自然に治る病気だったら、呪文を使わない方がいいんだけどね…今日は特別。さあ準備して!」

「準備ってなんのですか?」

「何って…食事に行くんだよ。前から約束してたでしょ。さあ、早く準備して!」

「ロス先生…ありがとうございます。」


結局ロスとアリーは食事に行った。






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