表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/5

魔法の先生

うーん、噂にたがわぬピーキーな性能。

まさかここまで弱いとはね。


もう一度、試してみても結果は同じ。

それから十回くらい唱え続けていると、めまいがして倒れそうになった。

これはまさか魔力切れというやつなのかもしれない。

いいね、異世界って感じで。ゲームでもやってるみたいだ。


魔法を中断し、ベットに横になる。

思っていたのとは大きく異なるけど、魔法を打ったという興奮は確かにあった。


「これは楽しくなってきた!」


それからというもの、俺は食事以外は基本は自室で魔法を使っていた。

毎日、めまいがするまで魔法を打ち、休んで、また魔法を打つ。

こういうのは地道だがすごい楽しい。

RPGゲームの序盤みたいな感じだ。レベルが上がった感覚が感じやすい。

もちろん、威力はそう変わらなかった。

しかし、魔力切れが起こるまでの時間は日に日に長くなっているようだ。

魔力総量がほぼ遺伝というのは、少し語弊があるな。

あの本が嘘をついていたのか、それとも、この世界では常識なのか。


おそらくだが、後者な気がする。

俺の仮説ではあるが、魔力総量が増えるのは幼少期に限られている。

また、魔力切れまで魔法を使う必要がある。

だから、子供にそんな危険なことはさせないという親が多く、

魔力総量は増やせるということは浸透していない。


まあ、他にも理由はありそうだが、こんなとこか。

しかし、魔力総量が多いのに越したことはないが、威力がこんなにお粗末では意味がない。

これは誰かに相談するのがいいかもしれない。

なんでも独学は危険だ。変な癖がつきそうだ。


でも相談できる人なんて両親しかいないが…

俺が魔法を使えるということは両親も使える可能性は高い。

聞いてみる価値はありそうだ。


自室を出て、リビングへと向かう。

リビングでは、オリビアが編み物をしていた。

前も少し思ったが、この家結構裕福なのに家政婦とか雇わないんだな。

オリビアが家事好きなのかもしれない。


「母上、少しお聞きしたいことがあります。」


オリビアは顔をこちらに向ける。


「あら、ノア。何かしら?」


「魔法を使えるようになったのですが、何か上達法とかあるでしょうか。

 一人での練習に限界を感じたのです。」


「もう魔法を使えるようになったの!ノアは筋がいいわね。

 属性は何だったの?」


やや興奮気味に話すオリビア。5歳で魔法が打てるのは早い方らしい。


「風属性でした。威力が本当に低くて、困っています。」


「風ね…確かに風魔法使いが大成するのは難しいとされているわ。

 でも、ノアは今魔法を使えるんだから、才能があると思うわ!

 私は、水属性だけど…ノアに教えられることもあります。」


「じゃあ、教えてくれるのですか!」


「ええ、いいわよ。これでも昔はそれなりに有名な魔術師だったのよ。」


オリビアはそういって胸を張る。

立派な乳房が動き、目で追ってしまった。けしからん。


「ありがとうございます!よろしくお願いします!」


「じゃあ、早速外で練習してみましょうか。」


オリビアと二人で外に出る。この家には庭もついている。

サイズはそこまででもないが、俺の魔法は雑魚なので十分だ。


「じゃあ、あそこの的に向かって魔法を打ってもらえる?

 まず、実力を確認するわ。」


「わかりました。」


俺は深呼吸をして詠唱を唱える。


「『風の神よ、力なき我にその力の一端をお与えください』


 『風球 ≪ウィンドボール≫』!!」


俺の魔法は弱いながらも、まっすぐ飛んでいき的を揺らした。


「どうですか? 僕の魔法?}


オリビアは考え込むような顔をして応える。


「…確かにこれは弱いわね。でも、真っ直ぐ飛んでいるし、魔力切れも起こしてない。

 5歳でこれなら十分素質はあるわ。

 足りないのは、魔力を感じることに対する意識かしら。」


「意識とは…どういうことですか?」


「魔力を感じ取る努力を怠らないことが重要ということよ。

 魔法は確かに詠唱が必要。でも、ただ口に出せば、皆同じように魔法が打てるわけじゃない。

 体内を魔法が流れる感覚、魔法が体から放出する瞬間。

 こういったことに意識を向けるの。」


「なるほど。難しそう…」


「まあ、ちょっと練習してみましょう。」


そういってオリビアは俺の手を取り自らの胸に当てた。


えっ、ちょっといきなり、、

中途半端ですが分けます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ