表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

4

ストックが…くっ…

はてさて、調べましたよ妖精さん



実は彼ら(彼女ら)は群れないらしいです。数人?のグループを作ることもあるけれど基本自由である妖精さん達はあっちにフラフラこっちにフラフラして過ごしているらしい。つまり!彼等に家はないとの事だ!


まぁ結構師匠の本棚に妖精関連の書物があったどうやら生前師匠は割と妖精に対して興味を持っていた様だ



残念ながら師匠は妖精さんに出会う事が出来なかったみたいだけど…



ふふふ、そんな中!偶然とは言え、妖精さんと出会い更には同居する事まで出来たのです!ふふふーん、どうでしょうか師匠!貴方が読書の片手間にいいようにボッコボコにされた弟子が!貴方の知り得ない妖精さんの情報を得てしまうのです!あれ、これ師匠超えちゃったんじゃないですかねー?



…とと



いけないいけない少し調子に乗ってしまった。そうですよ、そもそもあんな鬼畜な師匠に勝てるわけがありません。交互に問題を出し合う勝負をした時なんて…


一度でも聞いていた問題を間違った時なんて目も当てられませんでした。それから一ヶ月はネチネチと言われるのですから…そもそもなんであんなに知ってるのですか。寧ろ世界の物質を構成する分子や原子なんて、この世界のどの本にも載ってないような事を…本当にあるかわかんないのにすごく詳しく解説されて理解してしまったため、何も言えなくなった



しかもそのお陰かめちゃくちゃ魔法の威力が強くなりました



…あんな師匠の事はもういいです



今日は目の前で瓶の中に入って中のチョコレートを齧ってる妖精さんと色々お話しさせて頂いてたのでした



質疑応答は済み、現在妖精さんは甘く蕩ける甘味の世界に旅立ってしまっている



妖精さんはほぼ単語でしか話さない為、色々聞くのにかなり時間がかかってしまった



では、聴いてみた事と師匠の書き残したまとめを一つにまとめてみよう



妖精の名前はない。これは個別化がされておらず、妖精から精霊へと存在が変化する事で個別化されていく




妖精は生活の環境、受けた周囲の影響によって存在変化の精霊の種別が決まる



個別化されていないだけであり、妖精には感情がある。寧ろ純粋無垢、産まれたての赤ん坊の様に感情をストレートに出す。笑っている間はいいが、怒ると大変な事になる



妖精、といっても精霊の子供の様なもの、内包している魔力の量は人間、いや、殆どの生物よりも多い



そんな魔力を感情のままに使用すると…



ある国の話をしよう



その国は緑や水に溢れたとても美しい国だった

そこに住む人々も穏やかで優しい人ばかりだったらしい

ある時、王女が偶々妖精と出会った

そしてどんどん仲良くなっていった

ある時、妖精といた王女が山賊に拐われた妖精は傷付けられ、王女にその魔の手が忍び寄った時、

山賊は様々な死を迎えた

ある者は全身を火に炙られ消炭になり、またある者は見えない刃によってズタズタに切り裂かれた

ある者は大地より溢れかえった岩の手によって握り潰され、ある者は全身から液体という液体を溢れさせられ干からびた



数分後、その中心に立っていた王女には怪我ひとつない綺麗な姿で呆然と座り込んでいた



その話を聞いてドス黒い感情を持ったのは王族の周りにいた家臣達



彼等はあの手この手を使い、王へ妖精の有用性を説いた


そしてなかったはずの、いや決して気付こうとせずに目を逸らしていた王の中にあった野心に火を付けた


大国の王という、甘美な響きに


王達は早速行動を開始した



王女に有無言わさず、しかし、悟られない様に妖精の仲間を呼ばせた



彼等はやってきた妖精達にあの手この手を使って隣の大国を攻めさせる様に誘導していった



彼等は良くも悪くも純粋であった



攻撃を受けた大国はすぐ様戦争状態に突入した



そこまでは上手くいっていた



しかし、彼等は知らなかったのだ


けしかけた相手が強力な仲間ではなく、理不尽な化け物であったことを…



妖精達は一夜にして大国を人の住めない魔の大地へと変えてしまったのだ


荒れ果てた大地。毒々しい沼地となった湖、無念と憎悪が入り混じる悪霊の棲む都市



とてもではないが、そこを支配したところで何の旨味もない不毛な大地となってしまった



それに怒った小国の王達は褒めてもらおうと近付いた妖精達を殺していった



魔力が凄い=死なないわけではない。強力な力を持つが殺すのも割と簡単だった



そしてある者が呟いた



「こんな役に立たない者達を連れてくるなんて…元はあの姫の所為だ。全ての元凶として処刑してしまえ」


それは小さな呟きだった


しかし、その場の空気が、世界が凍り付いたかの様に感じてしまった


次の瞬間、1人の首が飛んだ


比喩でも何でもなく、物理的に。


行ったのは1人の妖精だった


何時ものヘラヘラとした笑顔ではなく、鬼のような形相で首がなくなり崩れ落ちる体を眺めていた


そして。その場にいた全ての妖精が一様に同じ表情となっていた


それからはただの惨劇、目も当てられない様な殺戮劇


全てが終わり、部屋が静かになった時、カタリと扉に何かが当たった



妖精達がそこを見ると、美しく、可憐な王女が涙を流しながら絶望に染まった顔をしていた



妖精の内の1人、始めに仲良くなった妖精だった


「おーじょさまーほめてー」


びくりと肩を震わせた王女、しかし、ゆっくりと腕を上げて妖精の頭を撫でた


そしてそのままその妖精を握り潰した


「ふざけないで!よくも!よくも全てを壊してくれたわね!嫌いよ!あんた達なんか!死ね!死ね!死ね!」



そのまま妖精を地面に叩きつけ、何度も何度もすらりと伸びた脚で踏みつけた


そして潰れた何かがムクリと起き上がり口だった物を限界まで開き、歪な笑顔でこういった


「いつまでもいっしょだよ、おーじょさま」



以来、その荒れ果てた廃墟には1人の美しい女性がいつまでも住み続けているらしい。

これは死ぬことができない呪われた王女様のおはなし


ってのを聞いた。師匠に。それ以来怖くて夜トイレに行くのが凄く嫌で夜中は何があっても絶対に起きなかった



とまぁ長くなったけれど、それだけまずいらしい


チラリと妖精さんを見るといつのまにか服を脱いでお風呂の様にチョコレートの湯船に浸かっていた



はぁ、とため息をついて纏めに戻る



妖精に性別はない


妖精は彼等であり彼女等なのである


精霊になったらそこが固定化されるみたい


あと、家はないって言ってたけど、故郷と言うか精霊の国があるようだ


そこを統べるのが【妖精の女王】。彼女が妖精を産み出しているみたいだ。そして外を見て精霊になる事で精霊の国への道を思い出す、らしい


らしい、や、ようだ、が多いのは勘弁して。あの子の説明はかなり難しい。要所要所、というか文章の8割を切り抜いて残り2割で会話しているみたいなものだから


例えば

「今日私は料理を作るために野菜を取りに畑に向かったが、そこに偶々ウサギが通りかかった為、狩猟しウサギ肉の料理を食べた」

という文章があるとしよう

妖精さんが説明するとこうなる

「やさいやめてにくくった」


…こうなる


そのため聞くときは細かく細分化して一つ一つ聞いていく。勿論難しい単語なんかはわからないようなので分かりやすく難しくない言葉を使って聞き取りをしていったのだ



そのせいかわからないけれど、妖精さんの話し方が少し、少しだけ流暢になった様な気がした



最後に結論


妖精さんを怒らせちゃダメ



以上


読んで頂きありがとう御座います!

少しでも楽しんで頂けましたら幸いです。

お手数でなければ、評価の方を宜しくお願い致します。

またコメントは随時受け付けております。

感想指摘誤字脱字罵詈雑言なんでも受け付けております!

主に私が飛び上がって喜びます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ