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とりあえず2話投稿完了!
宜しくお願い致します!
はてさて
本日は裏手にある畑で美味しそうに実っていた野菜を収穫した後、薬の材料となる薬草、毒草類の採取にきた
おっオイシ草発見!これ美味しいんだよねーラッキー
こっちにはクビッタケー。色がアレだけどこれも美味いんだよねー
稀にしか手に入らない草や真っピンクのキノコを取りながらどんどんとカゴに放り込んでいく
ふふふーん♪
今日の献立を想像して鼻歌交じりに森を彷徨っていると…
「うっ…」
明らかに致死量の血を流して倒れている透き通る様な青い髪をした人を発見した
その人は革の鎧を着込んでいて近くには半ばで折れている槍が転がっていた
ゆっくりと近付いて近くにあった木の枝でつついて見る
「うぅ…」
…どうやらまだ息はある様だ
男をひっくり返して傷の具合を確認するとどうやら巨大な生物の爪にでもやられたのだろう。3本の斬撃の様な爪痕が肩口から脇腹にかけて入っていた
顔は真っ青を通り過ぎて白くなっていた
手元には多種多様な薬草や毒草やキノコ
暫しの熟考後、背負ったカゴを下ろしてそこからいくつかの物を取り出していく
それらを腰に刺したナイフや時に素手で切り刻み握り潰していく
水を入れた容器を最下位の火の魔術で熱し、それに次々と放り込んでいく
「…」
泣く泣く好物の一つである真っピンクのキノコを砕いてそこに投入してかき混ぜていく
軽く冷ましたそのドロドロの液体をパックリ切り裂かれた箇所に塗りたくり、包帯を巻く
残った分は少し考えたが、その男性を大木に寄りかからせた後、口元に持っていき全て飲ませた
呼吸が安定した事を確認した後、その男を中心とした箇所に簡易の魔物や猛獣避けの魔法陣を施した
武器がないと帰るのは厳しい可能性があると感じ、結構な物を入れる事ができる空間収納の魔術を施しているポーチ(ほぼいっぱいいっぱい物が詰まっている)から無造作に突っ込んでいた以前師匠と一緒に行った地下神殿で見つけた槍を取り出して男の近くの地面に突き刺しておいた
槍、というよりも槍斧の様な造形であり、刃の部分には古代文字が彫られ、振るうと風の力を使用できるという中途半端な使い勝手のマジックアイテムである
師匠は特に要らないとは言っていたけれどあるものは拾わなければ、という貧乏性が発揮したのはいいものの、そもそも槍は好んで使わない事もあり、このポーチの肥やしになっていたものだ
それならば使われた方がこの槍にとっても本望というやつだろう。…それほど思い入れもないし…
その後、帰路に着きながら必死にピンク色を探したが見つからず肩を落としながら夕食を食べ、ふて寝した
☆★☆
…
「はっ!?」
お、おれは…
「い、いきてる!!」
俺は確か…冒険者ギルドの依頼で珍しい薬草を探すために森に入ったが、運悪く巨大な銀毛の狼に襲われ、命からがら逃げたが、受けた傷で意識を失った
ペタペタと体を触ると傷を受けた箇所には包帯が巻かれており、その傷自体もほぼ完治していた
「これは、一体??」
更に周りを見ると仄かにだが、魔法陣が輝いている事にも気が付いた
それは現在ではほぼ失われ、滅多にお目にかかれない魔法陣
魔法陣自体は今の世間でも存在する。俺の持つアンクレットにも魔除けの魔法陣が付与されている
しかし、この森では殆ど効果がない
この森で通用する魔除けなぞ、現在もし存在するのであれば、国の一つ二つが手に入るほどの高価な、いや、そんなチープな言葉では足りない様な伝説のアイテムだ
それに加え、瀕死の状態から完治する様な薬…
「まさに神様か精霊様の所業だな…」
まさか俺みたいな落ちこぼれの冒険者を助けてもらえるなんてな…
「生きろってことか…」
俺は目の前に突き刺さっていた見惚れる様な造形のハルバードを手に取った
羽根のように軽く刃の部分は薄い緑色で何やら幾何学な文字と文様が刻まれていた
マジックアイテムであることを察した俺は試しに少ない魔力を流してみる
まぁこの程度で効果はないだろうが、と思っていたが、その思惑とは裏腹に風が刃に纏わり付き、ハルバードを振るうとそれに併せて風の刃が振るった先にある木々をなぎ倒した
「…」
ありがたい…と呟いて俺は目的の薬草を見つけた後、街へと戻っていった
クエストを達成し、それに追加で希少な素材を持ち帰った彼には金貨数百枚という大金が転がり込んだが、その半分を精霊を崇める精霊協会に寄付した
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