頼れる人がいるのは気持ちが軽い
これからの事を考えていると部屋の扉が開いた。
「あっ、隊長っ!!」
入って来たのはこの砦の責任者を務めている『オーフィン・ランドニア』部隊長だった。
「お前が子供を抱っこして部屋に行った、て聞いたからな見に来たんだ。その子が拾って来た子か?」
「はい、森の中で蹲っているのを発見したんです。」
「ふむ……、あの森は魔族領と人族領の境界線上にある、ひょっとしたら魔族かもしれないな、だからと言って子供を置き去りにする理由にはならんがな。」
「えぇ、僕もそう思います。」
「だったら、まず体を綺麗にさせた方が良い。この子に関してはお前に任す。困ったら協力してやる。」
オーフィン隊長は奥さんと子供を王都に残して単身赴任でこの砦に来ている。
子煩悩だから色々相談に乗ってくれるだろう。
「あぁ~……、それとお前の実家の件だけどな。」
「僕も聞いたばっかりで整理が出来てないんですが。」
「その事で緊急呼び出しを喰らってな、ルイーザ様はブチギレている。あれだと、ミスト家は取り潰しになる可能性が高いぞ。国王様、王妃様が宥めているがどこまで効くか……。」
マジですか……。
「まぁ、僕は絶縁された身ですから関係ないですから。」
「そうだな、ザイドもなんであんな馬鹿な事をやっちまったんだか……。」
そう言ってため息を吐くオーフィン隊長。
その後、僕は女の子をお風呂に入れて綺麗にしてあげた。
その時気づいたのが体に痣とか傷があった。
誰かに叩かれたような痣だったり傷だった。
「傷とかあるけど痛くない?」
「ウウン、イタクナイ。」
「そっか、沁みたならちゃんと言ってね。」
「ウン!」
そう言えば、この子名前が無いみたいだから名前も付けないといけないな……。
後、服か。ここは男ばっかりだから女の子の服が無いんだよなぁ。
色々やらなきゃいけない事があるな。