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途方にくれる

「おい、どうしたんだ? 一体?」

「・・・・・・実家から縁を切られた。」

「はぁっ!? マジかっ!?」

 いつの間にか、同僚達が集まっていた。

 一方の僕は放心状態になっていた。

 いきなり、橋を外された感じ。

「うわぁ~・・・・・・、長男大事なのはわかるけどコレは無いだろう。」

「俺達も見捨てられるのか・・・・・・。」

「手に職を持った方が良いかもな・・・・・・。」

 みんながそれぞれの意見を言うけど全く頭の中に入って来なかった。

 これからどうしよう、とか住むとこ見つけなきゃとか色々グルグル考えていた。

「・・・・・・あれ? 確かロイの兄貴て『ルイーザ』姫様と婚約してなかったか?」

『あ・・・・・・。』

 その発言に僕はハッと我に返った。

 そうだ、僕の兄『ザイド・ミスト』はこの国の王族で第2王女である『ルイーザ・トワラルト』様と婚約していたのだ。

「でも、婚約破棄の話て聞いた事あるか?」

「いや、無いな・・・・・・。」

「コレ、もしかしてロイの実家が一方的に宣言したとなったら大問題じゃないか?」

「王族に逆らったら反逆罪になりかねないぞ・・・・・・。」

「いや、それよりも相手がルイーザ様て言うのが問題だろ・・・・・・。」

 そう、そっちの方が問題だったりする。

 ルイーザ様は王族きっての武闘派として有名で曲がった事が大嫌いな方だ。

 ・・・・・・つまり、物理的にも潰される可能性が高い。

「・・・・・・だったら縁切られた方が得じゃないか。」

 うん、なんだか自分の中で納得がいった。

「そういえば仕事どうするんだ? もう辞表を提出したんだろ?」

 そうだ、この砦の任期が終わり次第僕は軍を辞めて婿に入るつもりだった。

 しかし、それが無くなった以上は軍を辞める必要は無くなったけど辞表は既に提出済みだ。

 任期は後1週間はある。

 つまり、1週間後には無職&ホームレスが確定・・・・・・。

 時間無いじゃん。

 途方にくれるとは正にこの事だった。

   

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