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幕間 とある兵士の話

今回は幕間です。

 俺はこの国の軍に所属する一般兵だ。

 俺の上司は『姫将軍』ごとルイーザ・トワラルト様。

 鎧兜に身を包み戦場を勇猛果敢に駆けられる姿は正に絵になる方だ。

 ある日、俺達は緊急収集をかけられた。

 何事かと思ったよ。

 なんせ呼び出されたのが夜中だったんだから。

 ルイーザ様は集合した俺達に宣言した。

「これより不正貴族の摘発を行います! ターゲットはザイド・ミスト伯爵です!」

 その名前を聞いた瞬間、ザワザワしたよ。

 だってザイド・ミストと言ったらルイーザ様と婚約者だ。

 その婚約者を摘発するなんて何があったのか・・・・・・。

「もしかして、あの噂は本当だったのか・・・・・・。」

 隣にいた同僚が小声で呟いた。

「えっ、噂てなんだよ?」

「いや、最近ルイーザ様の婚約が白紙になったらしい。しかも、ザイド伯爵が一方的に通達してきたらしい。」

 ・・・・・・マジか?

 王族との婚約を破棄するなんて下手したら国家反逆罪になりかねないぞ。

「それでは出発!」

 ルイーザ様の号令で俺達はミスト家へと向かった。

 

「A班は外を、B班は私と共に内部に突入、抵抗する者がいれば即鎮圧、多少は怪我をさせても構いません。」

 ミスト家に到着した俺達は2班に分かれた。

 俺は外を任されたが、外は特に怪しい気配はない。

「それでは突入!」

 入口をぶち破ってルイーザ姫を含む兵士達が屋敷に突撃した。

 俺は直接は見てないんだが、ガラスが割れる音とか微かに聞こえる悲鳴で内部の様子は大体分かる。

 抵抗しようにも精鋭部隊なのでなすすべ無し。

 僅か数分で静かになった。

 此処からは突入班に参加した奴から聞いた話だが、ザイド伯爵は混乱していたらしい。

 ルイーザ姫は逆に冷静にザイド伯爵を問い詰めていたらしい。

 因みに不正というのが、ザイド伯爵は貴族学院時代に成績を改竄していたらしい。

 首席卒業という事らしいが、実際は下の方だったんだが金を渡して教師に協力させていたそうだ。

 おまけに弟であるロイ・ミストの成績を悪くしていたらしい。

 つまり経歴偽称をしていた訳だ。

 しかも、その相手が王族となるとかなり質が悪い。

 ザイド伯爵は拘束され、ミスト家は取り潰しになった。

 弟は幸か不幸か一方的に籍を抜かれていたので、特に問題は無し。

 それから、ザイド伯爵の新たな婚約者も調べの結果、問題は無かったが連帯責任で公爵家から伯爵家に落とされたそうだ。 

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