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壊れた顔  作者: ツヨシ
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捨てられた女は美大生で、舞子を恨んで顔がぐちゃぐちゃに潰れた舞子の絵を描き、舞子のところに押しかけ、その絵を舞子に受け取るようにと言ってきたそうです。


舞子が追い返しても、彼女は何度となくやって来たそうです。


嫌になった舞子は引越し、それ以来彼女とは会っていないそうです。


そこまで私に告げると舞子は言いました。


「お願いだから、あの絵、捨ててよ」


舞子は泣いていました。


私はいいました。


「わかった」



次の日、私はゴミとしてその絵を捨てました。


そのことを電話で舞子に告げると、彼女はとても嬉しそうでした。



ところが翌日、朝起きるとなんとあの絵が、私の枕元にあったのです。


――!


すると電話が鳴りました。


出ると舞子の妹からでした。


「おねえちゃんが、おねえちゃんが……」


妹が言うには、舞子が事故にあったそうです。


私は慌てて病院に駆けつけました。



病院に着くと舞子は手術の最中でした。


私はそのまま待ち、妹といっしょに手術をした医者の話を聞きました。


医者は困惑の表情で答えました。


「大型トラックにはねられたんですが、普通なら全身に大きなダメージを受けるはずなんです。それなのに身体は全くの無傷で、顔だけに大きなダメージがあるんですよ。右目は潰れて歯もほとんど折れています。症状としては深刻なものであり、今後きちんとした治療が必要ですが。それにしても相手はスピードを出した大型トラックと聞いています。たとえ突き出した顔だけで受けたとしても、それで全身をカバーなんて、出来るはずがないんです。とにかく不思議と言うか不可解と言うか。考えられないですね」


それを聞いた俺は、あることが頭に浮かびました。


とりあえずその場を妹にまかせて、一旦部屋に戻ったのです。


そして見ました。


先ほどまではぐちゃぐちゃになっていたはずのあの絵の顔が、綺麗な顔になっていたのです。



       終

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