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手違いからの異世界生活  作者: ケーキ
7/25

女の子を拾いました。

 初めてゴブリンを倒してから数刻。ヨースケはダンジョンの一階でゴブリンを倒していた。


「大分魔力の込め方のコツは掴んできたぞ。さすがにもうあんなオーバーキルはしないだろう。」


 魔力が無限にあるから特に困ることはないがもしあれが他の冒険者に当たりでもしたら目も当てられない。もちろん撃つ時はマップで他の冒険者がいないか確認しながら攻撃しているから大丈夫だ。それにイメージが銃弾になるので必ず当たるようにホーミング弾をイメージしながら撃ったら照準を合わせなくても百発百中だった。その他にも色々と試しながらゴブリンを倒して、この魔法銃で撃てる魔弾の種類は、通常弾、ホーミング弾、散弾、拘束弾の四つだった。通常弾以外の特殊弾の三つは魔力をより使うことになるが自分には関係なかった。ホーミング弾、散弾、拘束弾を合わせたもりもりの魔弾を撃った時も通常弾とは比べ物にならないほどの魔力を使ったが特にどうということはない。無限に撃てる気がしたのだ。


 なんやかんやで戦う術を手に入れたので今日のところはそろそろ引き上げることにする。倒したゴブリンの数は15。レベルも四つほどあがった。さすがに冒険者ランクは上がらなかったが3/5ほどまでポイントが溜まっていいる。あと十体ほどゴブリンを倒せばランクは上がるだろう。




 ダンジョンを出てまずはギルドへ向かう。ゴブリンからドロップした牙を売るためだ。


「買い取りをお願いします。」


 そう言ってアイテムボックスからゴブリンの牙×15を出す。


「ゴブリンの牙が・・・・・15本ですね。1本200ポルなので、全部で3000ポルになります。よろしいですか?」


 数時間しかダンジョンに潜ってないが3000ポルか。一日潜っていれば一泊分は余裕で稼げるだろう。なんとか生活出来そうだな。


「はい、大丈夫です。」


 大銀貨を三枚受け取りその場を後にする。


「まだ17時かぁ。夕食は19時からだしまだまだ時間があるな。どうしようか。」


「あの・・・。」


 ギルドの前で今後の行動を検討していると下の方から声をかけられた。


 声をかけられた方を向くと小学生位の女の子がこちらを見ていた。


「私を雇ってください・・・。なんでもします・・・。」


 怯えながらに雇って欲しいと言ってきた。


「冒険者様ですよね・・・。荷物持ちでもなんでもします・・・。ですからお願いします・・・。」


 泣きそうな顔でこちらを見てくる。女の子をよく見ると服はボロボロで腰まである長い髪はボサボサになっている。体もすごく細くて簡単に折れてしまいそうだ。


 雇ってくれと言われても自分にそこまでの甲斐性はない。今はまだお金はあるがこの子を雇ってあげれるほどの余裕はないだろう。それに自分は1か月で元の世界に帰るつもりだ。雇っても仕方がないだろう。


「ごめん、君を雇ってあげれるほどの余裕は・・・」


 ないだろうと続けるつもりだったが言葉が出なかった。


 目の前の女の子は今にも倒れそうなほど体がふらふらしている。放っておけるほど人でなしではなかった。


「わかった。君を雇ってあげよう。ついておいで。」


「!!!。ありがとうございます・・・。」


 どうすればいいかわからないがまずは宿に連れて帰ることにした。問題はそれからだ。




 自分の部屋に戻ってきた。女の子にベットに腰かけるように促し、自分は備え付けのイスに座る。


「そういえば自己紹介がまだだったね。僕はヨースケ。君は?」


「ティルザです・・・。」


「ティルザか。家族とかはいないの?」


「いません・・・。」


「・・・そうか。住むところは?」


「ありません・・・。」


「雇って欲しいって言ってたけどどんな風にだい?」


「お金がもらえればそれで・・・。」


「でもそれだけじゃ住むところがなくない?」


「・・・」


 さて、どうしたもんか。家族もいないし住むところもない。孤児もいいところだな。こっちのこと知らないしまずは女将さんにでも相談してみるか?


「わかった。ちょっとこの部屋で待っててくれる?」


 ティルザがこくりと頷く。


「喉乾いたら机の上にある水飲んでいいからね。」


 一人にするのは心配ではあるがまずは女将さんに相談しよう。


 

誤字脱字ございましたら教えてください。


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