第四話「枯れる花々…フラワーガーデンの危機」
‐フラワーガーデン 正門
ショウ「なんだ?あの人だかりは…!!」
カイ「あの辺は確か研究所方面じゃないか?」
ショウ「なんだって?」
カイ「残念だな。こんなんじゃきっと見れないだろうよ」
シュン「ちょっと待て…なんか、おかしくないか?」
カイ「?」
ショウ「いや、別に?」
シュン「…この花見てみなよ。枯れてるぜ」
ショウ「花だって生き物だ。枯れるくらいするだろう」
シュン「そりゃ、わかってる」
カイ「なら、なんだ?」
シュン「花の枯れ方が異常じゃないか?」
ショウ「…?うん…確かに」
カイ「え、俺には分からないぞ?」
シュン「徐々に枯れてるんだ短時間で!」
カイ「え!」
ショウ「さっきまで元気だったのにいきなり栄養源を絶たれ元気がなくなった感じだね」
シュン「昔、師匠に聞いたよ。フラワーガーデン。この庭にはある妖精が住んでるんだってさ。その妖精がこの庭の花々に栄養を与えてるんだ」
カイ「ってことは、その妖精に危機が…?」
シュン「俺の勝手な想像だけどね」
???「すいません!」
シュン「ん?」
ミオ「ハァハァ…私…ハァハァ…アシュダル研究所の研究員をやってるミオって言います…ハァハァ」
テツ「俺はテツ。こいつの恋人で、先生の部下。…で、君たちにお願いがあるんだよ」
ショウ「お願い?」
ミオ「…私たちの先生…アシュダル先生が…変になっちゃったんです」
テツ「見たところ…君たちは冒険者らしいな…幼く見えるけど」
シュン「確かに冒険はしてるけど…まだ、初心者さ。隣町アシュタ村からね…オーロトまで行くんだ」
ミオ「へぇ、すごい!でも、この庭が…フラワーガーデンが…危ないんです!…アシュダル先生が…翠の精ウィンド様が…」
テツ「頼む!見ず知らずの方に頼むのは恐縮だが…この庭を研究所を守りたいんだ!」
シュン「…」
ショウ「…」
カイ「…もちろんいいよね」
シュン「俺達でよければ」
ショウ「シュンが言い出したら聞かないからね」
ミオ「ありがとう!」
シュン「俺は…シュンって言います。そして、幼馴染の…」
ショウ「ショウです」
カイ「カイです。よろしく」
テツ「おう!頼むぜ!シュン。ショウ。カイ」
ミオ「じゃ、翠の広場に案内するわ」
シュン「うん」
‐翠の広場
悪アシュダル「グガガガガガガ!!!!!苦しいだろう?」
ウィンド「ググ…!!」
悪アシュダル「お前が…!!あの時俺を封印した時の苦しみ!!」
ウィンド「ちがっ…」
悪アシュダル「ギハハハハ!!他の妖精たちは今頃…仲間が!」
ウィンド「!」
悪アシュダル「あの時のようにはいかぬ!!…忌々しい“草花の笛”が無ければ…フラワーガーデンは私のものだ!」
ウィンド「うっ…」
‐
ミオ「花が…枯れ始めてる」
テツ「急げ!」
シュン「あ、あそこか?」
‐
ウィンド「あ、危ない…」
悪アシュダル「ん?…!!!」
ミオ「アシュダル先生!」
悪アシュダル「…!…ミオ…テツ!!」
ウィンド「ッは!!」
悪アシュダル「し、しまった!!」
ウィンド「ゲホッゲホッ…」
悪アシュダル「ぐぬぬ…殺し損ねたか!」
ミオ「ウィンド様!」
シュン「俺たちがあいつを引きつける!」
テツ「なら、俺も」
ショウ「いや、俺達3人で十分だ!」
テツ「わかった!頼んだ!」
‐ミオ、テツside
ウィンド「…健気…あの男アシュダルは…私が以前封印した悪霊ゴースに憑りつかれ…私に復讐しようとしてる…」
ミオ「先生じゃない…のはそのせいだったのね」
ウィンド「あいつを…ゴースを封印し直すには“草花の笛”が必要…しかし、私の力が…十分ではないの…作り出すことができない…」
テツ「なら、どうやって…?」
ウィンド「…大自然の力が必要…」
ミオ「…でも、ウィンド様の力が弱まり…フラワーガーデンの花々が枯れ始めています…」
テツ「研究所内にある科学の力で花々が活き活きしている…もしかしたらそこでできるかもしれない…!」
ミオ「行きましょう!」
‐幼馴染side
悪アシュダル「妖精ウィンドを逃がしたか…まぁ、いい。私もパワーアップしたい。グハハハハハ!!人間よ!私の力の源となれ!」
シュン「…ショウ、カイ。ミオさんたちがあいつを倒すために動いてる…その間でも俺たちで耐えきろう」
ショウ「わかってるって!」
カイ「そんじゃ、行きますか!」
‐シュンは聖炎レイピア
‐ショウは海原の扇
‐カイは雷光の槍 を装備した
悪アシュダル「ぐははははははは!!!人間ごときに私には勝てぬ!」