第三話「新緑溢れる翠の庭」
‐アシュタ村の隣町 フラワーガーデン 翠の広場
翠の精ウィンド「暖かな日差しで花も活き活きしてますわ。今日も一日平和な日でありますように…あら。賢人アシュダルの研究所で音がしたわ…ただならぬ出来事ね…何もないといいけども…」
‐フラワーガーデン アシュダル研究所 第一ラボ
研究員A「だ、駄目です!これ以上は危険です!」
研究員ミオ「あ、アシュダル先生!ここは避難しましょう」
賢人アシュダル「しかし、ミオ君。この研究は極秘でやって来たんだ。ここで、私まで逃げてしまったら機密事項が知られてしまう…」
研究員テツ「しかし、先生…そんなこと言ってる場合では」
アシュダル「テツ君。ミオ君と共に逃げるのだ。私のことは心配いらない。他の研究員にも避難するように伝えてくれ」
テツ「…わかりました。先生…もし危険だったら逃げてくださいよ」
アシュダル「うむ。わかった。ミオ君、テツ君。本当にありがとう」
ミオ「先生ー!」
‐30分後
アシュダル「…この研究は本当に外に知られてはいけない…人間を蘇らせるという…常識はずれの研究を…」
???「オレたちは…お前の…研究のせいで…浄化しきれなかった魂の集まり」
アシュダル「な、なんだ?」
???「気づかぬか…オレの名前は悪霊ゴース。お前のせいで天に昇れなかった悲しい魂が悪に満ちた」
アシュダル「な、ってことは…今回の事故の原因は…」
ゴース「そうだ。本当は研究所もろとも破壊してやりたかったが…この美しき故郷を汚すわけにはいかないからな。せめて、実体化しお前だけを殺す…そう誓ったのだ」
アシュダル「ばかな…。まさか、本当に悪霊などいるとは」
ゴース「…この手で殺すのも面白みのない。ならば、苦しみを味あわせてやろうではないか…」
アシュダル「何をする気だ!?…復讐は私だけなのであろう?ならば、私を殺し、もう浄化してくれ!」
ゴース「無駄だ。私の魂を…お前の身体に…」
アシュダル「うわぁぁ!ぐ…うおおおおお!!!」
‐アシュダル研究所 外
ミオ「…やっぱり、あの時とめておけば…」
テツ「でも、先生の意志は固い。俺たちが止めたところで…研究をやめなかっただろうな」
ミオ「テツ!あれを見て!先生よ!」
テツ「せ、先生?」
アシュダル?「ぐおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
ミオ「せ、先生?」
アシュダル?「うおおおおおお!!!」
‐アシュダル?はミオを襲った
ミオ「きゃぁ!先生!やめてください!」
アシュダル「うおおおおおおお!!!」
テツ「せ、先生ふざけるな!!!」
‐テツは思い切りアシュダルを蹴った
アシュダル「ぐほぉ…」
‐アシュダル?はミオを解放し翠の広場へと走って行った
ミオ「ゲホゲホ…あれ、先生じゃないよね…」
テツ「あ、あぁ。思い切り蹴っちまった。でも、あれは先生なんかじゃない。そう思う」
ミオ「翠の広場へ行きましょう」
テツ「あぁ」
‐翠の広場
ウィンド「…嫌な気配…ね。やっぱり“アレ”が来るかしら」
???「うおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
ウィンド「やっぱり“アレ”ね…」
アシュダル?「うおおおおおおおおおおお!!!ぐあああああ!!」
ウィンド「悪霊に憑りつかれたようねアシュダル」
アシュダル?「ガハハ。こいつに復讐する前に恐ろしい光景を見せつけてやろうと…ガガガああああああ!!!!!」
ウィンド「悪霊ゴース…わざわざ、嘘をついてアシュダルに憑りついたのかしら?最初から私を殺すのが目的…なんでしょ?」
アシュダル?「知っておったか。この悪霊王ゴース…いや悪霊王アシュダルが翠の精ウィンドに復讐しに来たのさ」
ウィンド「やっぱり、そうね。また、あの時のように…浄化させてあげなきゃ」
悪アシュダル「グゲゲゲ…ギャハハハハ!!!!!前のようにはいかぬ!!」
ウィンド「!…何をするのよ!」
悪アシュダル「邪悪なる力を!グハハハハハ!!!!」
ウィンド「だ、誰か…」
ミオ「…テツ!ウィンド様が…」
テツ「チッ。誰か、助けを求めないと…仕方ない、行くぞミオ」
ミオ「うん」
テツ「待ってろウィンド様!」
‐フラワーガーデン 出入り口ゲート
シュン「着いたぁ」
カイ「なんか、騒がしいな」
ショウ「ここにはアシュダル研究所があるんだ。見学できたらいいんだけどな…」
シュン「そればっかりだなー。昔からかわんね」
ショウ「極秘研究もやってるんだってさ。もしかしたら…秘剣の研究とか」
シュン「秘剣?」
カイ「騙されるなー」
ショウ「カイ、余計なことを言うな!」
カイ「悪い悪いw」
シュン「さ、気を取り直してフラワーガーデンへ行こうか!」
一同「おー!」