迷幽霊
さびしかったんだよ?
ぱぱも、ままも、みーんなみんな、ずっーとないてばっかりっで。
だから、かってにおそとにでちゃったの。・・・ごめんなさい。
でもね! しらないおねえちゃんがあそんでくれたの!
「戻った方が、いいと思うよ?」
「いや! かえりたくない!」
「早く戻らないと、パパもママも、心配して泣いちゃうよ?」
「しんぱいなんてするわけないもん!
ぱぱもままも、あたしのことかまってくれないもん!」
「・・・大丈夫。パパもママも、ちゃんと心配してるから。」
「ほんとう?」
「うん、本当。皆、今はとっても悲しい気持ちだけど・・・
君が帰れば、ちゃんと答えてくれるから。ね、帰ろう?」
「・・・わかった。あたし、かえる!
おねーちゃんも、はやくおうちにかえれるといいねっ!」
それでね、いっぱいおはなしして、
あたしがおねえちゃんにばいばいっていったら、
きゅうにまわりがぐるぐるして、きがついたら、ここでねてたの。
・・・え? おねえちゃんのなまえ? えーっと・・・
・・・そういえば、なんだっけ?
「・・・『 』ちゃん、ありがとう。
でも、お姉ちゃんには、もう、帰るおうちは無いんだ。
だから、君だけでも帰ってほしくて。・・・・もう、帰れたかな?」