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第4話 学校へ行く準備をしよう

はい、どうもかがみいんです。

クリスマスイブですよ~?皆さん、どうお過ごしいたしますか~?え?私?私は・・・そ、そのぉ、小説を書くのに忙しいのでぇ、予定があるんですよ~・・・ははは。


さてさて・・・小説を書こう。

side 『ないとめあ』


「ただいまっ!何とか住め込めるようになったよ!」


潤は九重優宅に住め込める事に成功した事をメンバーに報告する為にノアに帰還した。

そして、早速報告したが皆の反応はというと・・・


『やったねっ』


無邪気な笑みを浮かべて、喜びを分かち合うジェーヴァチカ星人達。だが、いつもは敬語で話す潤の様子を変に感じたリーダーは


「あれれ?その口調はどうしたの?」


首を傾げ、潤の口調が気になるご様子だ。


「あ、す、すみませんっ!こ、これからは気をつけますっ」


潤は頭を深々と下げ、謝罪。だが、リーダーはそれを許した。


「別にいいのよザドキエル。皆は堅苦しい口調はしないし、あなたもどう?ていうか、ボス命令よ」


「は、はいっ!ボスの命令であればっ!」


潤はリーダーの命令を聞いているようで聞いていなかった。敬語で話すなという命令を敬語で返してしまった。


「もぉっ、めっ、でしょ~?」


リーダーは潤に近寄り、潤のおでこをこつんと小突く。


「あぅ。ご、ごめんなさいっ」


「そうそうっ、その調子っ」


リーダーは潤が敬語を止めた事が嬉しいようで、無邪気な笑みを浮かべていた。

だが、その微笑みを見た潤は、しゅんと落ち込んでいた。何故なら・・・


「あ、あのね・・・ターゲットの家に住み込む際に、事情として『あの話』をしてしまったの・・・」


「あ~、あの『作り話』ね。ニンゲンには悪いとは思っているけど、どうせ私達が侵略するから、気にしないで?潤」


ターゲットの自宅に住み込む際に、話したあの話だ(※第3話参照)。リーダー率いる『ないとめあ』のメンバーが考えた物語だというのだ。


しかし、あの話は作り話だったのだが、事実に仕立て上げたのだ。言った嘘を事実にするアイテム「オールノンフィクション」を使って・・・


見た目はアメ玉でそれを舐めると一定時間のみ、嘘を言うとその嘘が事実に変わってしまうのだ。作り話だったが、そのアイテムを使ったのだから、嘘ではなく実際あった話として成立するのだ。


「う、うんっ。あ、それと、コレありがとう」


潤は黒いロングコートの内側を漁り、あるモノを渡す。そのモノとは、『知るシール』。見た目は直径1センチの赤色のシールで、そのシールを身につけると自分の知らない単語や情報、歴史や文化を聞くと、瞬時に理解出きるアイテム。例えば、地球には警察という人を守る職業があるが、ジェーヴァチカ星にはその警察と呼べる組織及びそれに準ずる組織は存在しない。だから、警察というのを知らない。が、九重宅に警察という単語を聞いたので瞬時に理解できた訳なのだ。


しかし、そのアイテムで『恋』という単語をどうにか聞き出して、恋を知ればいいのではないか?という疑問があるのだが、『封印風鈴ふういんふうりん』という、風鈴に似たアイテムで『知るシール』の一部のみある封印を施した。恋という単語を聞いても理解出来ないようにした。


『封印風鈴』とは、機械や生物のとある一部・もしくは全てを動けなくするもしくは封印出来るアイテムだ。もしもアイテムに異常が起こったらそれで封印するらしい。


では、何故、恋を知りたい『ないとめあ』がそんな事をするのか?彼女達曰く、苦労して恋を知りたいからそうだ。簡単に恋を知る事が出来るのだが、達成感・充実感を感じて物事を知りたい、そして侵略したいという美学を『ないとめあ』は持ち合わせているのだ。


「そう。でも、欲しいアイテムがあればいつでも頼んでもいいわよ?あ、でも、万が一、何か必要な時、それが無くて、困るかもしれないから・・・はいコレ」


リーダーは懐を漁り、ある小さいバックを取り出す。見た目は普通の小さめな白いポーチ。だが、このアイテムは、『取り寄せポーチ』といい、欲しいモノがあれば大きさ、そのモノと自分との距離が離れている場合も含め、その欲しいモノを取り出す事が出きるポーチだ。強いて言うなら、某猫型ロボットと名乗るタヌキみたいなロボットが身につけている何でも納めて何でも取り出せるポケットみたいなモノだ。


「あ、ありがとう、ボス」


潤は取り寄せポーチを大切そうに手に取り、感謝する。


「何でも取り出してもいいけど、地球を侵略できそうなアイテムもあるから、注意してね?それから、ニンゲンは殺さないようにっ!それと、ソレはニンゲンに見えないように細工しておいたから、何かを取り出す時、周りにニンゲンが居ない時ね。緊急事態でどうしてもという時には仕方ないけど」


「う、うんっ。分かっているよっ」


潤は今入手したアイテムについて説明を必死に頭にたたき込む。取り寄せポーチは人間には見えないが、取り出すアイテムには見えてしまう事の危険性もあるという説明を受けたので、慎重にアイテムを取り出すと誓う潤。


「万が一、ソレを無くしても心配しないでね?スペアがあるから、スペアでソレを取り出せばいいだけから」


「うんっ。分かったよっ」


潤は両手をグッと握り、やる気を見せ、『どこでも行けるくん』にてノアから九重宅へと向かって行ったのであった。


「ねぇねぇ、ボス。私も恋というものを知りたいから、ターゲットの家に遊びに行ってもいいかな?」


潤が消えた事によって、ある女の子が遊びに行きたいとリーダーに案をだす。一応、侵略者なのに、遊びに行くと言う無邪気な子供だ。


「う~ん。人を増やして恋を調査するのもいいかもしれないけど・・・何が起こるか分からないからしばらく様子見って事で。だから、トランプで遊んで潤を待ちましょうか~」


『わぁいっ』


ノアに乗っている『ないとめあ』のメンバーは無邪気な笑みを浮かべ、トランプで遊んでいたのであったーー。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

side 九重 優


潤が荷物を取りに行くと言って、家を出て十数分、潤はピンク色の大きいキャリーケースを持ってリビングに登場。ってか、荷物それだけか?


そんな疑問を潤にぶつけると・・・


「うん。ある程度、衣類はあったけど・・・他のモノは家の人に取られちゃったみたいで・・・えへへ~」


潤は笑ってごまかしていたが、目が笑っていない。ものすごくツラい目に遭っているのに、よくもヘラヘラ出来るものだ・・・潤は強いな。


「そっか。とりあえず、お前専用の部屋を用意したから。でも、布団と枕しかない。今日だけガマンしてくれ」


そんな強い潤の為に、潤が出かけている間に、潤専用の部屋を用意させた。二階のフロアに、空き部屋があったのでオレ達で奮闘して、部屋を作った。のは、いいのだが、机とか学生に必要なモノは余ってはいない。明日中に必要最低限のモノは買ってやると母親が潤に伝え、潤は無邪気な笑みを浮かべ感謝の意を表す。


「う、うんっ!ありがとう!ママ!」


「うふふっ、いいのよ。我が娘の為だし」


そんな感謝を今日会ったばかりの娘に気遣って、気にするなと母親は母親らしく振る舞う。


両親は潤の為に我が家の案内をすると言い、リビングから姿を消した。そして、リビングにはオレと有希がポツンと取り残された訳だ。


「なぁ、急にアイツが姉?になってどう思う?」


オレは有希に今の心境を確認する。


「う~ん、まだ潤が姉とは実感出来てないよ」


それはそうだと言いたくなる答えだ。変な質問したオレが悪かったな、と反省してしまった。


「それにしても、潤・・・すっっごくかわいいんだけどっ」


有希は目をキラキラと光らせて、オレの目の前に顔を近づけさせる。近いぞ、有希・・・


「それで?かわいいから何なのさ」  


そんな近づく有希に対して冷たい反応を示すオレ。


「あっ、いや、その・・・ね?優の彼女になってもらえるかな~?と」


「は?」


顔を赤らませて、クネクネと動き、オレと潤の関係を恋人関係へと進めたらいいのでは?と案を出すのだが・・・電波だし、あまり異性とは見れない。可愛いのは認めるがな。


「何が目的だ?」


しかし、オレもスゴく冷たいヤツだ。普通なら拒む理由なんてないし、すぐに恋人関係へと進めたくなるだろうが、オレはまだ潤の事を信頼していない。いや、信頼しても恋人になる事はまずありえない。ぶっちゃけ、潤はオレにとって、いや男性諸君にとっては、高嶺の花というモノだろう。オレなんかを相手にするのだろうか?


でも、今日から同棲だ。家族がいるとはいえ、同じ家で寝泊まりするという訳だ。そして、風呂場に行く時は絶対に用心しなければならない。何故なら、裸同士で遭遇するというラブコメ的展開になりかねないからだ。昔、有希の身体をバッチリ見た時には、もうスゴいケンカをした。一週間は口も聞いてもらえず、目さえも合わせてくれなかったという地獄を体験した。


そんな体験をしているので、ずっと用心している訳だが、今回からはもっと用心しなければならない。女が二人・・もいるからだ。ん?母親は女ではないかって?そんなもん見ても何ら興奮しないし、逆に母親は一緒に風呂に入ろうと言う人間なので気にしないでもいいのだ。


「え、えっと、あ、あの、教えてもらいたい事があるんだよ。それを教えてもらう為には、ずっと身近にいないといけない気がするんだよっ」


「何だ?何が分からないんだ?オレでは無理な問題なのか?」


「う、うん。男性には無縁な問題でありましてですね~ハイ」


「何故、敬語だ・・・まぁ、その内聞いてみろ。それと、その話にオレも参戦していいか?少しばかり気になる」


「ええ?!!だ、だ、ダメっ!」


有希は大慌てで両手をブンブンと振り、顔を真っ赤にさせていた。むぅ、殿方がいるという状況がダメなのか?ならば仕方がないな。


「そっか。なら、その話は秘密にするだろ?どこかでコソコソしてろよな」


「う、うん。そうしてみる・・・(胸を大きくしたいっていう問題を話せる訳はないよ・・・)」


明日、高校に行かなければならないので飯や風呂を済ませ、九重家の家族及び本日付けで正式に我が娘へと認定された夕崎潤は各自部屋に行き、眠りについたのであった。


この先、どんな人生を歩むのか・・・それは神のみぞ知るーーーってね。


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