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俺はチート能力で日本を救う(仮)  作者: オーレリア解放同盟
第二部 第二次極東戦争編
24/29

#23 星霜学園強襲

2051年4月15日

―――――星霜学園


「投下!!」


星霜学園上空を飛行中のSTO軍ガンシップから投下されたのは電磁パルス爆弾。


コンデンサを利用した爆弾で、今の時代ならではの兵器。殺傷能力がないものの敵の軍隊を無力化させる爆弾。


上空数百メートルで爆発した爆弾はコンデンサを利用する事により、半径数十キロ範囲に発生した電磁パルスによってケーブル・アンテナ類に高エネルギーのサージ電流が発生。電子機器に過剰な電流が流れることによって、半導体や電子回路に損傷を与えたり等の一時的な誤動作を発生させる。


いわゆるEMP攻撃と言う物である。


本来軍隊で使うとするならば、本国から飛んできた核ミサイル、もしくは先程言ったコンデンサを利用した爆弾が高高度爆発を起こし、広範囲にわたって電磁パルスを発生させ、電子機器に被害を与え、電子戦ができない状態で攻めるのが基本だ。


つまり、それは現地で戦闘を行う前にする事。もう既に現地で戦闘が行われている状態でのEMP攻撃は味方も被害を受け下手をしたら自殺行為なのである。


―――――――――現地戦闘において敵はEMP攻撃をしてこない。それが常識。


もし攻撃したとしても周辺の軍隊に被害が出るから、EMP攻撃した後は両軍とも動けない。例え戦闘で勝ったとしても、現地のライフラインの停止から、電気が使えず不利な状況になりやすい。つまりすでに戦闘中の戦地でのEMP攻撃はしない。そう考えるのがいまの常識だ。


星霜学園を警備していた対空レーダーや戦闘車両、45式などには、常識に沿ってEMP対策はしていなかった。


よって・・・


「な、なんだ?突然45式の電源が落ちたぞ?」


「こ、こちらレーダーが反応しません」


あちらこちらで聞こえる悲鳴。だが、電子機器麻痺状態ではまったくの無意味だ。


それに続くように


「エンジェル対策本部隷下対エンジェル用部隊“ルシファー”投下」


その言葉と共に大型の輸送機からBe-47 ヴェレスと強化外骨格を装備した兵士が次々と星霜学園へと降り立つ。校庭、屋上、駐車場、駐輪場。挙句の果てには教室へと突っ込んでくる。


そして星霜学園は蹂躙されまくる。


だが、そんな事に気づかない。本来最初に気付かないといけない兵士は、電子機器復旧のため忙しく、気付いたのは歩兵部隊だけであった。しかし、連絡しようにも電子機器麻痺の状態では連絡が取れず、LWの45式は動けないまま、上空から縦横無尽に攻撃を仕掛けるBe-47 ヴェレスに駆られていった。


「な、何なんだあんたたちは!!」


教室にいきなり飛び込んできた兵士に対し授業中の教師は講義をする。


沉默!!(だまれ!!)


“パァン”


懐から取り出した拳銃によって生徒の目の前で教師は無残に殺された。


「そ、そんな・・・」


目の前で北日本の再来を思い浮かべた綾菜は発砲した中国人に向けて発した。


从日本出去(日本から出て行け)


北日本に住んでいた綾菜にとって中国語やロシア語は流暢に話せる。日本語は親から教わっていたから普通に話せるし、ハングルも僅かだが話せる。


その行動を見た兵士は


「こいつは使える。まさか、俺らの言語をしゃべれるとは。通訳として使う。連れて行け」


「はっ!!」


隊長らしき人間が命令を下した瞬間部下達が綾菜を引っ張る。


「は、離しなさい!!」


「お前は通訳に使える。通訳として来い!!」


「触るな!!」


「五月蠅い女だな!!」


綾菜の抵抗もむなしく。取り押さえられて、屋上へと連れて行かれた。







その頃


――――――校門


「まずいわね・・・・」


「もう既に襲撃されていたか・・・」


海聖と鈴花が見た光景は燃え広がる校庭と駐車場。所々から火の手と煙が上がる校舎だった。


「しかし、海聖を脅すために綾菜を殺すことはしないはず。綾菜を守るためにすぐさまに教室に部隊を派遣すると思うわ」


「成程。更に脅しをかけるとしたら、多次元日本救済計画本部に見せたいはず。なら電波のいい・・・」


「屋上ね」


「そういうことだ」


とは言え・・・・教室の入り口は強化外骨格兵士とLWで固められている。爆発でも起きたらすぐにばれてしまう。


「どうするかだな・・・」


「ここががんばりどころよ」


「ああ」


俺達の反抗は始まったばかりだ。


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