ボッチャ2。
「まず赤の選手と青の選手に分かれてるっす。今日のは個人戦なんで1人ずつっすね」
「もうそろそろ始まるっす、まずコイントスで先行後攻をきめるっす」
「そんで先行のチームが白いボールをあの黄色のところに投げ込むっす。もし黒い領域に入ったら相手チームが白いボールを投げるっす」
そう言っている間に試合が始まるようだ。
解説を聞いているとコイントスの結果、赤コーナーの選手が先行らしい。
赤コーナーの選手は灰色の線ギリギリからちょうど中央付近に白いボールを下手投げで放った。
ほぼど真ん中に白いボールが鎮座する。
と前の罫線付きモニターっぽいところに白いボールのある位置あたりに白い碁石のようなものが表示される。
左の端の端にモニターと地面に黒い線が引かれており、線が交わったあたりに黒いローブを着た人が手を当てている
どうやら魔法で接続して表示しているらしい、すごい技術力だ。
「まあ普通っすね。もう一回先行の選手が今度は赤いボールを投げるっす。できるだけ白いボールに近づけて投げるのが定石っすかね」
もう1度、今度は赤いボールを赤い腕章をつけた選手が投げる。
今度も下手投げで赤いボールを白いボールギリギリ数センチくらい右に付けた。
またモニターに赤いボールの位置を示した赤い石のような表示がされる。
「次は後攻の青の選手が青のボールを投げるっす。最終的に白いボールに近いほうのボールがあるほうの勝ちなんで、相手のボールを吹き飛ばすのもありっすね」
そうダンが言っていると、そのとおりに青い腕章の選手は灰色の線ギリギリから、上手投げで思い切り、赤いボールめがけて、青いボールをぶつけるように投げる。
すると赤いボールははじけ飛び黒い領域に吹き飛ぶ。青いボールは白いボールから左下15㎝少々くらい離れた黄色の領域内で止まる。
さっきとまた同じでモニターに青い石のようなものが白い石ときちんと同じ位置関係で出て、赤い石は消える。
この光景を見ていて思いだした。
俺はテレビか何かでこの競技のようなものを見たことがあった。
当時はカーリングのような競技だなと思ったのを覚えている。
「6球ずつ交互に投げて、全部投げ切ったとき、白いボールに一番近いほうが得点を得るっす」
「もし一番近いボールが赤で、次に近いボールも赤なら2点っす。色が違うのにあたるまで得点っすね」
「それを3セットやって得点が多いほうの勝ちっす。同点だと勝ち越しするまでやるっす」
テレビでみた競技とは若干ルールが違う気がする。
賭け用のルールなのかもしれない。




