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串焼き屋2。

 俺はダンの串焼き屋を繁盛させるべく、色々考えてみる。

 とりあえず競合店が近くにあるのかなどを見ておく必要がありそうだ。

 味や量は問題なさそうなので、立地と宣伝の問題な気がする。


 昼前に屋台に着くと既にダンは店に立って支度をしている。

 ダンは20歳くらいの短い茶髪で背の高い男だ、たぶん180㎝以上はある。

 勝手な思い込みでしかないが恰幅の良い店主のほうが美味いものを出す、俺にはそんな刷り込みがされているようだ。

 おそらく日々のテレビなどのせいかもしれない。


「やあ、これからよろしく。仕込みとかはないのか?」

「アキラ様、こんちはっす。仕込みは家族がやって持ってきてくれるんすよ。あっしは焼いて売るだけ」

「俺は店先で手伝うのはよくないよな?」

「まあ、雑用していただけるなら助かるっすけど。焼いて売るのは任せてほしいっす」

 

 それならば俺が手伝う必要もないか。余計な事をして味を落としては意味がない。

 ならばやはり売れるようにするために、みんなにこの店の存在を知ってもらう必要があるようだ。 


「この店は普段どのくらい客が来るんだ?」

「大体5人とかっすね。余った肉とかは夕方に家族が持って帰って食ってるはずっす」


 たった5人しか来ない店か。


「用意している串焼きの量は?」

「肉50本と野菜30本っす。今のところ売り切ったことはないっすね」


 じゃあ客が20人くらいになれば売り切れってところか。

 せっかく大きい肉や野菜がよいのだから小さくする必要もないだろう。


 とりあえず、この店でメインにしたい客は門の出入りしている商人、役所区で働いている人だろう。


「なあ、ここは商人とか役所で働いている人が最も来やすいよな?」

「そうっすね。他の地区からわざわざ来ないでしょう」


 それならおそらく商人や役所勤めならば文字が読めるはずだ。

 チラシを配る、貼り紙などで集客できるはず。

 この店に足りないのは宣伝、それは間違いないはずなのだ。

 確信はないがやってみる価値はあると思う。


「この場所を書いた張り紙とかで宣伝ってしていいのかな? 人の家とかに勝手に張ったらまずいよな?」

「何をしようとしてるのかわかりやせんが、勝手に貼るのはまずいっすね」


 まあ配布の仕方はあとで考えるとして、チラシを刷ればいいかな。


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