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おまけ#11

「せっかくだしさ、何かしない?」


 グループを組むことになったシキサイ能力者たちにアグリが声をかけた。

 肝心のトオルは準備があると言って席を外している。


「何かとは何だ」

「そりゃあ……なんだろ」

「……お前なあ」


 ノゾミに聞き返されたが、何も返せず呆れられてしまった。

 そこへミドリがフォローの言葉を差し込む。


「八神さんでしたら曲を作るのはいかがでしょうか」

「それ、ナイスアイデア!……でも、それだとチームの意味なくない?」

「そうですよね……しかし、わたくしには他にバンドくらいしか――」

「それだ!」


 ミドリの提案は我々がグループだということを考えると不適当であった。

 本人もそれはわかっていただろうが、それを思考する呟きにアグリが勢いよく食いついた。

 その声に一同の視線を集めたアグリは続けて言った。


「みんなでライブやろうよ!」




 結成早々ライブをしようと言ったアグリに皆の反応はまちまちだった。


 ミドリとミユキは理由こそ違えど、何の小言もなく賛成。

 ユカリもそれに続いて賛成し、ノゾミとアイカは文句を言いながらも、なんだかんだアグリに甘いので賛成。

 アカリとユウカは少し離れたところから様子を見る姿勢を取り、ルカとカスミは少し険し気な表情をしていた。


 ちなみにトオルはアグリの提案からまもなく、書類とノートパソコンを持って戻ってきていた。

 少し離れている間に何が起きていたのかと、一瞬動揺した様子を見せたが、そこは年長者。何事もなかったかのように話に入ってきた。


「つまり、君たちはライブをしたいんだね?」


 トオルは自らの確認の言葉に対する各々の反応を見て、この話は一旦横に置いておくことにした。


「その前にしなきゃいけないことがあるんだ」


 トオルが言う、するべきことというのは、契約とかそういう話だけでなく、活動を始める上で準備しておきたいことも含むらしい。

 人数も人数なので、それだけでもずいぶん時間がかかる。別に皆暇ではないため、話し合いは通話で、実際に出向く必要がある場合は数名ずつ集めて、どうにか進めていくこととなった。




 そうしている内に日も暮れてきたので今日のところは解散ということになった。


 無理もないが、皆疲れた様だ。

 しかし、どこかわくわくしているようでもあった。


 こんな機会がなくても作る者は作るだろうが、敢えて明言されたことで現実味を帯びたのだろう。




 さあ、何を作ろうか。

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