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おまけ#04

「キミ?」


 見た目には特に怪我はしていないようだったが、なにやら様子がおかしい。

 よく見てみると、どうやらシキサイが流出しているらしいが、自分には対応する知識がない。


「……もしもし、ミドリ?助けてほしいんだけど……」


 そこで、仲間内では一番シキサイに詳しいだろうミドリに電話をかけ、助けを求めることにした。


「何がありましたか?」

「キミが変な人たちに撃たれて……」

「えっ!?」

「怪我はないんだけど、シキサイが……」


 ミドりはアグリの話を聞くと、少し待つように頼んだ。

 それからすぐに電話の向こうで何やら言い争う声が聞こえたかと思えば、電話に戻ってきた。


「……今はどこにいますか?」

「……虹見会館」

「わかりました。わたくしは今、山川市にいるのですぐには行けません。……このまま遠隔で進めます」


 通話と並行して他の仲間たちにも連絡をしていたようで、秘密基地と化している廃研究所に移動できるように手配してくれたという。


 それから、色々と指示を受け、場所を変えたり姿勢を変えたり、助けが来るまでの時間稼ぎをすることとなった。


 そこへ、会館から出てきた先輩たちが現れた。

 全く面識のない相手だったもので、アグリは怪しい奴らの仲間だと思い込んで威嚇してしまった。

 それから、彼らが倒れているノゾミを心配するので、適当にごまかして去ってもらう羽目になった。他の人、特に知り合いを呼ばれると本当に厄介だ。


 そんなこともあったところで、バスに乗っているミドリからメッセージが届いた。そこには、人間に出来るかはわからないが、シキサイを渡す方法があるのだと書いてあった。


 アグリは早速それを参考に実践してみた。

 ところが、さっぱり手応えがない。焦りからかシキサイを上手く使えていないようだ。それによって更に焦り、負のループに入っていった。




 無理かもしれない。諦めかけたその時、突然、背後から声をかけられた。


 どうやら助けが来たらしい。

 ほっとしたのか、急に脱力感を感じた。


 ふとノゾミを見ると、シキサイの流れが見えた。

 助けが来たことで気が逸れたのか、上手くいったらしい。


 混乱しながらもアグリは挨拶を返し、気持ち表情が和らいだノゾミと共に車に乗り込んだ。




 廃研究所に到着すると、トオルの他にも何人か集まっていた。

 どうやら駆けつけてくれたらしい。


 それからまもなくミドリも到着し、そのままノゾミにシキサイを分け与えた。

 ついでにアグリにも分け与えたところで、アグリはようやく自分が消耗していたことに気付いた。




 しばらくしてノゾミが目を覚ました。


「よかった。もう目を覚まさないかと思って……」

「……心配かけて悪かった」


 かくしてノゾミは助かった。

 しかし、あれは何だったのだろうか。アグリはこの町に現れた不穏な影を、見逃してはいけないように感じていた。

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