第84話「ひとすじの光明」
エルザが、吹っ飛ばされた先で身を起こす。
エルザ「ぐは…っ!効くねぇ…」
突然、建物の壁が、一面全て剥がされた。
ヘルタースケルターである。
ヘルタースケルター『みぃつけた。ウフフ』
エルザ「悪いけど歳でね…。子供の体力には着いていけそうに、ないよ」
ヘルタースケルターが、ツタを纏めて振り下ろし、建物を上から木っ端微塵にする。
エルザは、とっさにジャンヌ・ダルクを構えて障壁を展開し身を守ったが、すぐに、ヘルタースケルターに横殴りの攻撃をくらって障壁ごと吹っ飛ばされる。
ヘルタースケルター『ダメよ。死ぬまで遊んで?死んだらお花を分けて植えてあげる』
エルザが、空中で体制を立て直し、近くにあった建物の壁に着地した。
ヘルタースケルター『ちなみに、あと2回よ』
エルザ「はっ。あと2回捕まったら、か。どうなるのか考えたくもないね…!」
エルザが地上に降り、走り始めた。
エルザ (どうする?!このまま戦ってたんじゃ街に被害が出るし、ジリ貧だ…!あれだけの巨体なら、スタミナ切れを待つのがお約束だから、可能性に賭けるか…。いや、時間は掛けられない…!!被害が拡大する前に仕留めないと!!どうすりゃいい!!)
走るエルザを、巨大なツタが絡めとる。
エルザ「クソっ!!」
またも、エルザが放り投げられる。
エルザ「っあああああ!!!」
エルザが、街を隔てる防壁の1つに叩きつけられる。
エルザは地面に倒れ伏した。
エルザ「…あぁ、全く…。しつこいタイプは嫌いなんだけどね…」
エルザは、辛うじて立ち上がったが、ヘルタースケルター戦の前からの傷もあり、満身創痍だった。
エルザ (…ケイト。ケイトが居てくれれば、もっとマシに戦えたか…)
エルザが、かぶりを振る。
エルザ「ハッ。こんな無様なとこ、見せられないね」
ロザリオに手をやるエルザ。
エルザは、ケイト、つまり、カトレアの最期を思い出していた。
エルザ (ケイト…。最後は、胸から花を咲かせてたっけね。私が、もっと強ければ。せめて、あの時、側にいられさえすれば、今頃ケイトも…。ライムライトが無ければ飢えるかドライフラワー病で死ぬなんて、クソみたいな世界だよ)
ヘルタースケルターが、迫ってくる。
エルザ「あんたも、被害者って訳だ。ほんの少しのライムライトが無かったばかりにねぇ。…待てよ?ライムライト…?」
エルザが、何かに気付く。
エルザ (そうだ!ドロテアのやつが、確か、ライムライトの光を浴びれば、ドライフラワー罹患者の花は弱るって言ってた!!ヘルタースケルターの話が本当なら奴はドライフラワー病罹患者だ!!…賭けるか!!)
エルザが、一筋の光明を見出した。
しかし、同時にヘルタースケルターもエルザを頭上から睥睨している。
世界は、終わるか、それとも続くのか。




