第39話「爆炎と少年少女」
数分後。
リトル・トラジティにもローランにも、少し疲れが見え始めた頃、リトル・トラジティのフェイントを織り交ぜた左フックがローランの頬を捉えた。
ローラン「ッぐ…!!」
吹っ飛ばされるローラン。
リトル・トラジティがすぐさま追撃を見舞う。
が、ローランもリトル・トラジティの背後に瞬間移動で回り込むと、大量のナイフを投擲する。
リトル・トラジティ「ッつあ!!しゃらくせえ!!!」
腕を交差させて防御の構えをとると共に目の前を爆発でなぎ払うリトル・トラジティ。
だが、その腕には数本、ナイフが刺さっていた。
リトル・トラジティ「あぁあ…!ふざけやがって!!」
リトル・トラジティは腕からナイフを抜くと、拳を構えた。
リトル・トラジティ「埒が明かねえ。ここいらで決着といこうじゃねえかよ。来いよ!!」
ローランも手袋を直すと、それに応じる。
ローラン「いいだろう。手間が省ける」
両手に持ったデュランダルで素早く2連突きを繰り出すローラン。
リトル・トラジティは右の突きを上に逸らし、左の突きをはたき落とすと、前蹴りを放った。
ローラン「ッ…!」
リトル・トラジティ「チィっ!!」
ローランが前蹴りを左脚でいなし、逆手に持ち変えた右のデュランダルで左下になぎ払い、低い体勢のまま2度3度と続けざまに斬撃を放つ。
リトル・トラジティ「っオラよ!!」
ローラン「ッ!?」
リトル・トラジティは、斬撃をバク転で躱すと、足下に爆発を起こし、煙幕を焚いた。
ローラン「(くっ…!どこに…!!)」
リトル・トラジティを見失うローラン。
次の瞬間。
ローラン「なっ…?!」
黒煙を裂いて、リトル・トラジティが飛び出て来た。
ローランが予想していたよりも、遥かに下。
顎が地面につくかつかないかという程に身を低くし、一直線にローラン目掛けて突っ込んでくるリトル・トラジティ。
音を置き去りにする速度でローランの真下まで達するや否や、爆風で浮き上がり、致命的なアッパーを放った。
ローラン「うぁッッ!!!」
とっさにデュランダルを交差させて顔を庇うが、勢いに負け、デュランダルを2つとも弾かれるローラン。
慌てて手を伸ばすが、それよりも早く、宙高くに舞い上がったリトル・トラジティが、デュランダルを捕まえていた。
わざとらしく音を立ててローランの前に着地するリトル・トラジティ。
リトル・トラジティ「ハッハッハ…、アッハッハッハッハァ〜!!ざまぁ〜〜みやがれ!!舐めたマネしてっからそうなんだよバァーーーーーカぁ!!!!」
ローラン「くっ……!!」
素手で構えをとるローラン。
リトル・トラジティ「おっ?なんだ?やんのかエルザのわんわんちゃん。ご主人様のとこに帰ってよしよししてもらわなくて大丈夫でちゅか〜?キャーハハハハハハハハハ!!!!」
ローラン「くそ…!」
リトル・トラジティ「瞬間移動してみるか?おら、来れるもんならこっち来てみろよ。その瞬間爆殺してやっからよ。おらおらどーすんだよ」
額に汗を滲ませるローラン。
リトル・トラジティは、ローランを色気を感じるほど挑発的に睥睨していた。




