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チクリは正義!!

作者: 逆波海里

私の名前は、山下恵美梨!今年に中学1年生になった。いつも金岡理沙と岸野弘美とつるんでる。

「恵美梨、早く!」

「ちょっと待って。」

私は、チクリ。

前にチクリすぎていじめられた事があった。

でも私はチクリをやめない!!

理由は、勿論悪いとは1ミリも思っていないから。

(チクリ)はいわゆる(報告)。

報告して何がいけないの!?

そんな気持ちで、ずっとすごしてきた。

友達にも、何度か「恵美梨さすがにチクリすぎだよ。」

と言われたが、私は何にも気にしなかった。



理沙と弘美は他の奴らとは違う。

私のチクリにも「いや。」とは言わずついてきてくれるし、二人ともよく笑うし、話が合うし、二人といるとすっごく楽しい!


ある日、クラスの男子が教室の授業中にガムを食べていた。

私は、授業が終わるといつものようにチクリに行った。

すると、同じクラスの近藤理恵たちんの軍団も同じ事をチクリに来ていた。

私たちの方が一足先に来ていたので、

「理恵ちゃん、もうその事はうちらがチクッタよ。」

と言った。

「そうだったんだ。あんたたちやるねぇ!!」

そう言われたとき、私は少しうれしかった。



次の日、当然ガムを食べていた男子は誰かがチクッタのは知っているけど、私たちがチクったまでは知らない。

だが、近藤理恵がこう言った。

「チクったのは、山下と、金岡と、岸野なの、私たち見てたもんねぇ?」

と、ガムを食べていた男子に言った。

すると、理恵のグループの人も、

「そうだよ!!そいつらがチクったの!!私全部見てた!!」

など、理恵のグループの人全員が、口々に言い出した。

(はぁ??自分らもチクろうとしてたくせに)

そう思いながらも、私は言葉に出さなかった。

いや、あきれて声も出せなかったという方が正しい。


授業が終わると勿論、ガムを食べてた男子が友達を連れて、私たちのとこへやってきた。

「おい!!何チクっちゃってんだよ。ふざけんじゃねえぞ!!」

すると、理沙と弘美が、

「はぁ?何言ってんの??授業中にあんなもの食べてる方が悪いに決まってるじゃん!!それに、あいつらもお前らの事、チクろうとしてたよ!!」

と口々に言い口論となった。

私はそれを聞きながらも、ただただつっ立ってただけだったが、さすがに腹が立ってきた。

「だまれ!だまれ!だまれ!ふざけんじゃねぇぞ。ルールもろくに守れねぇ奴がえらそうな口たたいてんじゃねぇよ!!ルールを守る=自分を守る事になるんだよ!!小学校でならっただろうが!!」

その言葉で男子は、

「お前ら最悪」

などとほざいてどこかに行った。

「恵美梨かっこいい!!私女だけど恵美梨なら惚れちゃうかも!」と弘美が言った。

この事件は、これで終了!!のはずだったんだけど、またあの男子達のおかげで厄介なことになったんだ。

それは、あの男子達が中3のお兄ちゃんの不良のかたまりを連れてきたからだ。

しかもそれは、この学校で最も怖いと恐れられている人達だった。

「おい、お前ら!!弟可愛がってくれたらしいなぁ」

髪を金髪に染め、眉間にしわをよせた奴が目の前に立った。

怖いのか、なにも言わなくなった弘美と理沙のかわりに私が一言言った。

「私は、その人が授業中にガムを食べてたから注意しただけです。」

するとその人は、

「うそつけ!!弟は、お前らに殴られたって言ってるぞ!」

「なら、その弟がうそをついてます。このクラスの人なら本当の事を知ってると思いますから、調べてみてもいいですよ。恥をかくのはそちらですよ。」

「おっしゃ、確かめてやるよ!!俺の弟がうそつく訳ないんだよ!なぁ?」

するとガムの男子が、

「もういいよ兄ちゃん達。俺もう満足だよ。」

と言い出した。

その言葉にガムの男子のお兄ちゃんが、

「何で?調べられんのが嫌なん?=うそついてた?」

ガムの男子は、そのまま黙り込んでしまった。

うそをついていたと理解したお兄ちゃんは、弟をひっぱたいて私達に何度も

「ごめんね」と謝ってきた。




この日から、いやそのずっと前からかもしれないけど、私達は、何があってもチクリのままだと思う。

チクることは別に悪いことでもないし、先生がほめてくれるし、自分自身もチクると気持ちが良くなる。


だって、チクリは

「正義」じゃん!!

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