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狂信者は鉄塔で笑う  作者: 多賀まりあ
1/4

前編

短めです

―騒々しいながらも鮮やかな銃撃戦、一言も喋らずと


も連携は取れていて被弾なんて考えられないような俊


敏な動きで一人また一人と沈めていく




―スニーカーやブーツと地面が擦れる音が消えた時、


排莢された死神が音を立て全てを終わらせた




時が少し経ち、銃撃戦が繰り広げられたせいで惨状が広がっているバーだった場所にローブを着た男女二人が訪れていた


「実に鮮やかで無駄のない惨状だ!芸術的にすら思える…」

男は興奮気味にその惨状を眺めながら恍惚の表情を浮かべている


「…えぇ、一切の無駄を省いた綺麗な動きで1人ずつ丁寧に沈められているわ」

対して女は冷静にただ淡々と眺めてその惨状を分析する


男はそれを聞くなり声を荒らげて少し叫ぶように話し出す

「君はいつも冷静でどこか達観して少しつまらない、この状況で興奮せずにいられるなんてどうかしている!

こんな素晴らしい死に様を目の当たりにして尚君はその程度の感想しか浮かばないのか…あぁ、悲しい事だ!実に悲しい!」

女はそれでも尚冷静に発言する

「そうね、まぁ私にはこの状況がとある変態に素晴らしく綺麗に見えていようとどうでもいいわ」

男は少し機嫌を悪くして、また眺め始めた



―同じ時間にとある路地で


―ブーツを履いたデニムのジャケットにジーンズの長身の男、それにスニーカーを履いてガスマスクを外し首から下げたツインテールとポニーテールの白髪の双子に見える程似ている少女二人、デニムの男と比べると少し小柄なフルフェイスヘルメットを被ったバイカーのような男が並んで歩いている

「リチャードどこへ向かっているんだ?

報酬を受け取るって、ここは飲食店街だしまだ朝の七時だぞ」

バイカーのような男がデニムの男へと話しかける

周りを見渡すとシャッターだらけ

シャッターが下りていない店も大抵準備中のようだった、もちろん人通りも少ないというか店主と思われる1部除き誰もいない

「今回から受け取り場所が変わったんだ、まだ少し歩くぞ」

リチャードと呼ばれたデニムの男は淡々と答え、また歩き続ける


少しして、急にデニムの男は立ち止まり斜め前の路地を指さす

「目的地はこの先のインドカレー店街にある、もう少しだ」

それだけ言うとまた歩きだし、他のメンバーもそれについて行く

「報酬代わりに朝からインドカレーでも食ってろってことか?

冗談だとしても報酬が金で貰えないんなら笑えねえぜ」

バイカーのような男は皮肉のように呟くが淡々とデニムの男についていく

読んでいただきありがとうございました

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