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終焉世界の探索者  作者: 雷炎
4章:第一次人魔大戦
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全知を求める簒奪の求道者 其の六

《【電脳仮想領域 インターネット】にかけられた【仮想都市 OZ】空間座標情報封鎖解除キーが開示されます》


それが何を指すのか。瞬時にオモイカネとの情報共有を済ませた俺は理解した。そして声を上げて笑った。


「はは、はははははは!そりゃそうだよな!コレは人類の行く末を掛けた戦いだ!高々これっぽっちじゃ賭け皿は不均等だ!ベット出来るのは全人類とは行かないまでも()()()くらいなら権利はある!そうじゃなきゃ不平等だ!」


そうだ。だからこそ、こんなバカげたシステムがあって機能する。


『……何ガ起キタ?』


ラブマシーンも流石に戸惑いが隠せてない様だ。


「よお、ラブマシーン!此処だ。こっからだ。此処からだったんだよ!」


『何ヲ言ッテイル?』


分かんねえか?わかんねんよな!俺だってこんなふざけたシステム作ったやつは馬鹿だと思うよ。


「紹介しよう。これが()()()()()()()だ」


《【仮想都市 OZ】への【白鳥従属迷宮 ツイッター】からのアクセスが解禁されました》


途端、空間が軋みを上げる。待ちわびた熱気を携えて。空を震わしソレは来る。


『何ヲスル気カハ知ランガソノ前ニ捻リ潰シテクレル』


ラブマシーンが奪った権限体(アカウント)の軍勢を召喚する。だが遅い、遅すぎたんだよ。もう、()()()()()()()()()()


パリーンとガラスが砕ける様な音と共に空間が裂け、人の軍勢が流れ込む。


『ナ、ニ?』


「うわっ!?ラスボス前かよ!」

「チャンスだ!術ぶっ放して削り切れ!」

「こっわ、私アルカナの方行くね」

「ヒャッハー!殲・滅だぁー!」

「ああでもその前に」

「おっといけねぇ忘れてた。んじゃみんな叫ぶぞ!せーの!」


「「「「「「「#()F()F()()()()()()()()()!」」」」」」」


《専用キーワードを認識しました》

《対象者は【大戦(レギオンレイド)】中に限り権限体を完全に保護されます》


権限体を保護、それはつまり。


「これでデスペナ無効だ!好きに暴れるぞ!」


「「「「「「「おおおおおおおおおお!!!」」」」」」」


この戦い、参加人数の少なさには多くの要因があったが、最大の理由として

・ラブマシーンに殺された者はステータスを失う

・インターネット内でも凄惨な死を遂げると死ぬ

と言う二点が一般探索者の参加率を大きく減らさせた。

そして今、その欠点は消え失せた。ここはもう、『現実(リアル)』から『仮想(バーチャル)』になり替わった。ならばそこに恐れる理由なし。死を超克した戦いは遊戯に等しい。


「痛みはある。恐怖もある。()()()()()()。人間ってのは単純だからな。そんな保障一つで蛮勇になれるんだよ」


『オノレェッ!!』


さあ、こっからは死を恐れぬ恐怖の軍勢。肩に掛かるは世界の命運。ノーリスクで英雄のチャンスと来れば、人はこぞって歩みだす。


早くもラブマシーンが召喚した権限体は数の暴力滅多打ちで早々に瓦解している。どんだけ強くても千は万に勝てねえんだよ(※【魔王】とか【覇王】の例外は除く)


『ダガ、ドレダケ数ガ居ヨウトモ質無キ者ニ我ハ倒セン』


そう、その通りだ。現にさっきから先走った奴がラブマシーン目掛けて攻撃しているが、即座に返り討ちにあっている。純粋にレベルがと言うよりもステータスが足りていないのだ。俺達の様に予め賽銭バフを掛けているわけでもない彼らでは今のままでは【魔王】は相手にもならない。


「だからこうする」


《【仮想都市 OZ】への【彼此映繋路 ユーチューブ】からのアクセスが解禁されました》


《アレ草》《¥1,000》《みんな頑張れ!》

《照り焼きビーフ》《¥5,000》《行くのは怖いからこれで勘弁》

《ハイドロ凡夫》《¥30,000》《戦え、多々買うんだ!》

《新綺楼》《¥500》《もってけ今月のお小遣い!》

《山田太郎》《¥1,234》《やはり世の中金だな!》


【投げ銭バフ】《筋力増強・小》《敏捷増加・中》《回避確率補正+30%》《動体視力向上・中》……


足りなければ補う。この戦場を配信している動画への投げ銭は全て賽銭バフに変換されて適応される。それでも足りない?なら足りるまで誰かが課金するだけだ。


《【仮想都市 OZ】への【空想英雄座 小説家になろう】からのアクセスが解禁されました》


《招来》《作品名:転生したけど貧乏だ!》《【クルセクス辺境伯】アルフレッド・ヒューレッド》


【招来】《作品名:ユニークスキル?んなもんねえよ!》《【廃人行軍ギルドマスター】天天天》


【招来】《作品名:婚約者追放したら破滅しそうです》《【アルドリオン王国王太子】リンドリオ=アルドリオン》


【招来】《作品名:死でもふたりを分かてない》《【背後霊】如月涼子》


どう見たってリアルの人間じゃない。2次元の顔立ちをしたキャラクター達が出現する。彼らは何処かの主人公。数多の人に閲覧され、その存在を認識された本物の主人公たち。


「最初から強い奴を呼べば関係ねえんだよ!」


《【仮想都市 OZ】への【全界接続商店 アマゾン】からのアクセスが解禁されました》


《【仮想都市 OZ】への【言霊弾幕方形 ニコニコ】からのアクセスが解禁されました》


枯渇しかけた物資が届く。言葉の弾幕がラブマシーンを足止めする。援軍は留まるところを知らず。投げ銭バフは七色に輝きながら無数の力を俺達に与え続ける。


「さあ、これでイーブンだ」


最早数の有利は無い。


力の差は金銭力で埋め立てられた。


【覇王】と【魔王】がにらみ合い。天秤はどちらにも傾きうる。


《【覇王軍】ならびに【魔王軍】の戦力差が規定値を下回りました》


《両軍の損耗度合いが規定値を超えました》


《条件達成》


《これより【大戦(レギオンレイド)】は決戦フェーズに移行します》


《両【王】に短期決戦仕様のバフを追加》

《攻撃力増加・極》

《敏捷増加・極》

《霊力/魔力回復速度増加・極》




《システムメッセージ:世界の行く末を存分に奪い合ってください》


【魔王】と【覇王】両者に極大のバフが降り注ぐ。ここから先、そう遠くない内に決着が着く。


「遅れるなよ鈴木」


「誰にもの言ってんですか。こちとら“最速”ですよ?」


「失礼した。……それでは【魔王】」


『……アア』


「いざ尋常に……」


「『勝負』」


────────────────────

【TIPS】

インターネットとは電脳なるもう一つの仮想の世界である。多くの人が其処に居らずとも在る。ならば彼らの願いは、祈りは、力は、距離や空間、或いは次元すらも超越して届かなければ噓である。

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新作です

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