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終焉世界の探索者  作者: 雷炎
3章:電脳仮想領域 インターネット
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覇王

ポケモン・剣を衝動買いしました。

神々の顕現と時を同じくしてラブマシーンが展開したおおよそ三億の偽者達。対する此方は神々を合わせても千に届かない。戦力差約十万倍と言う正に蟻が象に挑むが如き無謀である。


だが、彼等の中に諦め諦観する者など唯の一人も居なかった。


何故ならば彼等の背後には神々が居るから。

凡そ二年程前迄は誰も彼もその存在を信じてなどいなかった。それがあの日、全ての価値観と認識が書き換えられた大変革を経てその存在は誰しもが認める所と相成った。

そんな存在が今、自分達の背後に在り加勢し、守護してくれる。それがどうしようもなく無性に嬉しく昂るのだ。それを言葉で言い表すことは叶わない。どんな風に言っても根本的な所で何処か違うのだ。

だが、戦力差約十万倍と言う究極の修羅場に在りながらも笑みを絶やさず猛々しく威勢を示しているのが何よりもその気持ちを代弁している。


両者の準備が整い唐突な静寂が場を支配する中、その静寂は一柱の神によって破られる。


「我が力は豊穣、我が身は御霊。しかるに我が祝福は糧なりて、遍く拡がる我が子らに祝福を。【黄金息吹(コガネイブキ)】」


その神の姿は割と場違いな姿だ。何というかこう、究極の狐美少女と言うか…お稲荷様?九本の尻尾に金色に輝く体毛。刀を帯びて人魂を浮かせ狐のお面を顔の横に着けている様はもうテンプレ完全網羅した狐娘だ。


そんなツッコミはさておき推定【ウカノミタマ(お稲荷様)】が口の前に手を置き“ふうっ”と息を吹けば黄金色の風が戦場全域に広がった。


「うおっ!?なんだこれ」

「武器が金ピカに光ってんぞ!」

「爆発か?爆発するのか?」

「違う、コレは超高レベルのバフだ!出力が高過ぎてそう見えないだけだ。誰か解析してくれ!」

「『鑑定』!うおっ!?なんだコレ!?」

「どうした!」

「鑑定結果、《付与(エンチャント)》『破邪断聖』『不壊』『豊穣之加護』『秘奥』」

「一つ残らず聞いた事ねぇよ何だそれ!」

「知るか!こちとらサブで【探索者】もってるだけなんだからんな細かいことまで分かるわけねぇだろ!」

「落ち着けお前ら!多分ヤバイのは無いから戦闘継続だ。効果がわかったら叫んで伝えろ」


そんな彼等の事などつゆ知らず天上の神々は己が権能を遺憾無く発揮する。


「我が力は(いかづち)、我が身は(つるぎ)。しかるに我が存在は武威の化身なりて、遍く拡がる我が子らに勝利を。【戦極武雷(センキョクブライ)】」


恐らく【建御雷神(タケミカヅチ)】と思われる神がその手に持つ十束剣を天高く掲げればたちまち天より蒼白い雷が冒険者達に(・・・・・)降り注ぐ。


「うわーーー…ってダメージが無いぞ!」

「うっは!みて俺帯電してる。カッケー!」

「身体に蒼白い雷が纏わり付いてる。何これテンション上がる」

「解析班んんん!」

「鑑定結果!《付与(エンチャント)》『纏雷』『雷速伝達』『雷電収束』『賦活体』」

「だからなんだよその聞いたこともない《付与(エンチャント)》群はよお!」

「だ・か・ら、俺も知らねぇつってんだろうが!文句あんならお前が【解析士】とれや!」


「我が力は夜、我が身は月。しかるに我ある所は常闇の内なりて、遍く拡がる我が子らに闇夜の加護を。【夕宵常夜(クラキヒカリ)】」


「我が力は知識、我が身は叡智。しかるに我齎すは知恵なりて、遍く拡がる我が子らに智星の加護を。【天啓知覚(オモイカネヨ)】」


冒険者達の慌てふためき様をみて面白くなった神々はその幾柱もが唐突にその権能を行使し始めた。


「おいいいいい!ちょっと待てえぇぇぇ!?」

「盛りすぎだ馬鹿野郎!何が何だかわかんねぇじゃねぇか!」


ふとそこへ天からゲラゲラと笑い声が響き渡る。


「アッハハハハハ!子供達が【権能】にビビって慌てふためいてるのみるの面白すぎるんですけどぉ?いやー、態々天岩戸から出てきた甲斐があったわね」


空中で笑い転げると言う側から見ると中々器用なことをしているのは我らが慈母【天照大御神(アマテラスオオミカミ)】その()である。


「姉上堪えてください。ああほら大神君から物凄い量の怨念が出てますよ?一応貴女の依り代なんだからもうちょっとどうにかしてやらないんですか?」


「無理無理無理。あんな面白堅物をいじり倒さずして何が神かってね!あーでも偶にはそれらしいこともしてあげましょうか。そんなわけで照義君には特大サービス!」


すると【天照大御神(アマテラスオオミカミ)】は両手を掲げて神言を紡ぐ。


「我が言の葉は神言、我が託宣は神託、我が声音は玉音…」


途端、それまでの神々が行使してきた物とは比較にもならない莫大な量の霊力が発生し、天照大御神の上に留まり、圧縮されて増えるを幾度となく繰り返している。


「しかるに我が命は界をも伏する物なりて、唯一無二なる我が依り代に因果に至りし()征の路を!」


最早生み出された霊力は可視化され一つの巨大な太陽の如き有様と化している。

その霊力で満ちた擬似太陽の輝きが頂点に達した時、“パン!”と天照大御神が両手を強く合わせて最後の神言を紡いだ。


「【覇権神授(センテイ)】」


溢れんばかりの霊力が大神に注ぎ込まれそこから線が伸びる様に何人かの冒険者にもその霊力が流れ込む。


その中にはこの俺鈴木亮一郎も混ざっていた。


「なっ!?うわっ…!」


そして戦場はまたも光に包まれる。













《ワールドアナウンス》

《日本国大神【天照大御神(アマララスオオミカミ)】によって日本国の【覇者】が選定されました》

《世界で初めて【覇者】が誕生しました》

《『領域』系統の能力が解放されました》

《【覇王領域】が解放されました》

《【眷属】が解禁されました》


《個別アナウンス》

《【天照大御神(アマテラスオオミカミ)】により日本国【覇王】大神照義の【眷属】として見出されました》

《日本国【眷属】に【十二神将・巳】として加わりますか?》

《Y/N》


────────────────────

【TIPS】神器奉納時の裏技


今回の様に神器を奉納する際に天へと登る分解された霊力の柱を用いて何かしらの儀式を行う場合に一つの裏技が存在する。《神器奉納》によって所有者から所有権が失われた【神器】ではあるが、実は奉納される迄は《所有効果》が完全終了する訳ではない。所有者の周囲に効果を及ぼす能力はその神器の霊力が残っている限り発動し続けるのだ。

故に、今回の場合『剣神・覇』及び『返鏡・全』、『御魂・完』の所有者以外に効果を与える能力は天神降臨が終了し、神々が高天原へと帰るその時まで発動したままなのである。

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新作です

【DRAGON SLAYERS】

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