表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
終焉世界の探索者  作者: 雷炎
2章:恐慌の二年目
27/72

VS素手ウェポンマスター


◆◇ギルド本部地下3階・個人用闘技場◇◆


指定した人以外が入ることが出来ないプライベートな闘技場で二人の男が睨み合っている。


一人は『一なる英雄』鈴木亮一郎


もう一人は『素手ウェポンマスター』衣良図劔


「なあ、マジでやんの?俺明日からダンジョン最深部の攻略するってさっきの会議でわかってるよね?」


「設定ハ死闘(デスマッチ)、時間ハ無制限、装備モ無制限ダ」


「ミリ単位でも俺の話聞く気が無いことはよくわかった」


「開始ノ合図ハ舞台中央ニ仕掛ケタ爆弾ガ爆発シタラダ」


「何でそんな物騒なもんにしたんですかねぇ…」


「デハ存分ニ死合オウ」


“ドオオオオオォン!!!”


《試合開始》


「ウッソだろお前」


「イザ参ル」


「だあくそっ!やってやんよ上等だぶっ殺してやる!」


そう言って亮一郎は二振りの刀を抜き放った。

ここの所亮一郎のお気に入り武器である

【深月夜刀 上弦】と【浅月夜刀 下弦】だ。

漆黒の刃に薄っすらと輝く月光の如き輝きが気に入っている。


「死ねやオラアッ!」


亮一郎がが右手の上弦を振り上げ袈裟斬りに斬りかかり相手の対応に合わせられる様に左手の下弦をいつでも動かせる様に構える。


「『身装武雷』《盾》」


対する衣良図は何らかのスキルを発動すると薄っすらと雷を纏い、その左手を相撲の突っ張りの様に“ピンッ”と張ってそのまま亮一郎の振り抜いてきた上弦の軌道上に伸ばす。


“キイイイイィン!”


どう考えても刀と手のひらがぶつかって出る様なものでは無い音が響き渡る。


そしてそのぶつかり合いの果て亮一郎の刀が反動で弾かれた。


「《槌》」


すると衣良図は右手を握りしめその拳を勢いよく亮一郎目掛けて振り下ろす。


「ちっ」


振り降ろされた拳を避けるために亮一郎が大きく距離をとる。


“ズウウウウウン!”


拳の当たった地面が蜘蛛の巣状にひび割れ陥没する。

先程から言っていることだが生身から出せる様な音では無い。


だがここで衣良図の猛攻は終わらない。


既に構えを解いた衣良図は右手を手刀にして左の腰に当て左手で右手首を掴む感じに軽く押さえている。


「…おい、そいつは俺見たことないんだけどそれまさかとは思うが…」


「《手刀》《鞘》合技」


「抜刀じゅっ…おわあっ!?」


左足を踏み出したと思えば一瞬にして距離を詰めた衣良図が右手の《手刀》を左手の《鞘》から神速で引き抜く。


「《居合手刀》」


“斬!”


咄嗟に亮一郎がばつ字型に組んだ上弦と下弦をあっさりと切り裂きその一撃が亮一郎の胸を深く斬り刻む。


「がっ!?」


亮一郎の胸から大量の血液が溢れ出す。


「舐めんなあっ!」


亮一郎も衣良図と同様に両手を手刀にして振り下ろす構えを取った。


「《虚空纏》!」


両手の手刀を伸ばす様に虚無の刃が生み出され衣良図目掛けて振り降ろされる。


「………一手遅カッタナ」


「な!?」


《居合手刀》を振り抜いたことで胸の前がガラ空きになった衣良図目掛けて亮一郎の虚無を纏った手刀が振り下ろされる直前、右足をしっかりと地につけた衣良図の左脚は既にキックの体制に入っており………


「《鎌》」


先程の居合手刀には劣るがそれでも超高速の振り抜きで亮一郎の身体を左右に真っ二つに切り裂いた。






────────────────────


SIDE:鈴木亮一郎


《戦闘の終了を確認》

《夢幻領域を終了します。》



そうアナウンスが入ると先程までの戦いは幻だったかの様にひび割れた地面も俺の死体も綺麗に復元された。


「だあっくそっ!やっぱ勝てねぇ。見えてはいるんだが避けられる気がしねぇ」


「オ前ノ時間ヲ無制限ニ引キ延バス能力モ大概ダト思ウガナ」


「これはこれで便利なんだが別にその加速した時間の中で身体が自由に動けるわけでもないからな。…にしても相変わらずお前の『身装武雷』はエゲツない能力だな」


みんな薄々わかっていると思うがこいつのスキル『身装武雷』は身体を武器の様に扱う能力だ。


「特にあの《居合手刀》は初めて見たぜ。あと《鎌》も」


「先日レアモンスターヲ倒スコトデレベルガ大キク上ガッテナ」


「今幾つ使えるんだよ」


「今使エルノハ《剣》《槍》《盾》《斧》《鞘》《鎌》《槌》ノ七ツダナ」


「おー、そんなに増えたのか」


さっきからこいつの言葉は聞き取りづらいがどうも幼少の頃から山奥に篭ってひたすら修行に明け暮れていたせいで言語能力が著しく低下していたらしい。今は何とか聞き取れるレベルまで回復しているが初めの頃は獣の雄叫びと何ら変わりなかったとか何とか。


「つか何で俺が相手なんだよ。伊武とかとやれよ」


「…アイツトヤルト喰ワレソウナ恐怖ヲ感ジテナ」


「ああ、それは大体みんな同じこと感じてると思うぞ」


あいつ俺達の味とか考えながら戦うからな。いくら夢幻領域で戦うとはいえ切り落とされた左腕をこんがり焼かれて喰われたのはトラウマものだ。あの時は3ヶ月くらいあいつを見るとフラッシュバックして大変だったな。


「ドウシタ?鳥肌ガタッテイルゾ」


「おっとすまん。前にあいつとやりあったのを思い出してつい鳥肌が」


「…オ前モ大変ダナ」


同情すんならお前も喰われてくれないか?


「つうか初めに言った様に俺明日から最深層行ってくるからもうこれ以上はやんねぇぞ?」


千代田線はC20で終わりだからな。一体何が待ち受けているんだか…


「…ソウカ。デハアト二戦程デ終ワロウカ」


「お前俺の話聞いてた?」


「設定ハ先程ト同ジでイイナ?」


「いやだから話を…」


《夢幻領域が起動しました。》


「えぇ…」


「デハ行クゾ!」


「えっ!おまっ、ちょっ!」


「《瞬雷》《裏槌》」


「何それ聞いてなぐへぇっ!」




この後めちゃくちゃボコボコ(物理)にされた。


────────────────────

【TIPS】

夢幻領域

少し前に東京メトロのM18…丸ノ内線18番目の駅大手町のダンジョンボス討伐報酬として発見されたマジックアイテム。

相応の準備と手間がかかるが発動すると内部と外界を分断…正確には次元をずらし、解除するまでの間に内部で起きたあらゆる出来事、事象を開始時の状態まで巻き戻すことができる。この巻き戻しには破損した物品の修復から内部で死亡した生物の蘇生までのありとあらゆる事、物が対象となる。

ただしこの効果は【神器】及びそれによって引き起こされた事象にまでは適用されない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

新作です

【DRAGON SLAYERS】

Twitter始めたんで良ければどうぞ

【雷炎のTwitter】
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ