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不滅のダンジョンマスター  作者: やみあるい
第二章 迷宮覚醒の章

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幕間.黒牙4(三人称視点)

 魔蜂たちを狩り続けたことで、ついに黒牙のレベルが上限に達した。だが、黒牙の中にある迷い故か、未だ進化に至ることは出来ていない。

 最近では魔蜂たちにも消えていく仲間たちの異常が伝わり始めたらしく、狩りが難しくなってきたこともあり、黒牙は一度、ダンジョンへと帰ることにした。


 進化が出来ないというのは、強くなることを目的としている黒牙にとっては大問題だ。迷いを解決すれば進化も可能になると言うことは何となく感じていた黒牙だったが、それが簡単に片づけてよい問題でないということもまた、黒牙には分かっていた。これは今後の強さの方向性を決定づける重要な問題だ。

 それにこれは、黒牙だけの問題ではない。

 黒牙はダンジョンの魔物であり、マスターの眷属である。黒牙の強さはマスターのためのものであり、黒牙個人の思いで方向性を変えてしまえば、マスターの損失となるかもしれない。マスターから失望されるということは、黒牙にとって最も恐ろしいことだ。

 ダンジョンへと帰り着いた黒牙は報告もそこそこに、思い切ってマスターへ己の持つ迷いを相談することにした。

 戦い方に迷っていること、憧れる闘い方と堅実な戦い方の違い、それが進化に影響を与えるであろうこと。

 それを静かに聞いていたマスターは、最後に黒牙へこう伝えてきた。


 ――お前の望む通りにせよ。それがどのような結果となろうが、我はそれを受け入れる


 それが伝わった黒牙は驚き、そして喜んだ。

 自分がマスターから信頼されているということに。

 そして、自分の事をマスターが信じてくれているということに。

 それからも暫く悩んだ末に、黒牙は一つの方向性を見出した。

 黒牙なりの強さという形への結論を。



 黒牙は進化を果たし、憧れた力を手に入れた。

 進化した先は、フィアーナイトラット。

 それは恐ろしき夜の闇を纏う小さな騎士の力。

 それからすぐ魔蜂の群れに向かった黒牙は手に入れた力を使い、正面から魔蜂たちに戦いを挑む。

 初めはこれまでと違う肉体の性能と、その扱い方の違いに違和感を覚えた黒牙だったが、それは黒牙が選び、望んだ力だ。すぐに黒牙はその力の扱い方を理解し、魔蜂たちを圧倒し始めた。


 魔蜂たちは群れを成して四方八方から黒牙に襲い掛かる。

 黒牙は『闇魔法』と牙を使い、それらを蹴散らしながら進んでいく。

 だが、無数の魔蜂たちの中には、黒牙の攻撃をすり抜けて攻撃してくるものたちもいた。

 以前までであればそれらの一つでも当たれば致命傷となり得たが、進化した黒牙の肉体であれば、その程度はかすり傷。無視してしまっても構わない。

 黒牙は魔鼠とは思えない頑強な肉体と強い生命力をもって、数多の攻撃をその身に受けつつ、魔蜂たちを駆逐していく。

 途中で魔蜂たちの巣から離れ、体力を回復させながらも、黒牙は驚異的な速度で魔蜂たちを滅ぼしていった。


 そしてその牙は、多くの魔蜂たちに守られ、多くの魔蜂たちを指揮していた群れの頂点、マザービーの命をも消し去ったのだ。

 戦いを得意としていないとはいえ、マザービーは今の黒牙と同じBランクの魔物。それを単身で打ち倒したこの出来事は、黒牙に強い自信を与える。


 それは黒牙の新たな戦法が完成した瞬間であった。





幕間.黒牙 完

第三章に続く

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです。三章も楽しみにしてます。
[一言] 全て読ませていただきました。 設定が非常に練り込まれて面白かったです。 以下は私の妄想です ↓ ダンジョン内の環境を変更して森を作れるといった事を過去に言っていたけれど、どこまで自由度があ…
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