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不滅のダンジョンマスター  作者: やみあるい
第一章 迷宮転生の章

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10.魔物召喚

あらすじ


男が獲得したスキルは男が望んでいたものとは全く違うものだった。

三つ全ての可能性を失った男は取り乱し、己の意識を闇に閉ざした。

何も考えないことにしたのだ。

男が次に意識を取り戻したのはDPが2000まで貯まった時だった。

男の選択が功を奏し、乱れた心はいつの間にか落ち着いている。

男はいったん知覚を得るという目的は置いておき、新たな興味へと思考を向けることにした。

それは貯まったDPを使うことによる魔物の召喚である。

 なんだ?

 何かと繋がった感覚がある。

 それは小さな小さな命。

 けれど、確かな私以外の存在。

 私の中に生まれ落ち、私と繋がった存在。

 私はその奇妙な感覚を実感しつつ、メニューから新たな変化を探した。



 ▽メニュー

  ○ステータス

  ○ダンジョンマップ

  ○ダンジョン拡張

  ○魔物図鑑

  ○宝図鑑



 ここまでに変化はない。

 まずはステータスを開いてみる。



 ▽メニュー

  ▽ステータス

   ○ダンジョンコア

   ○一覧



 すると、ステータス画面が開くのではなく、更に二つの選択肢が現れた。

 ダンジョンコアはいつものステータスが表示されるようだ。

 次に一覧を選ぶ。

 そこにはベビーラットLV1の文字があった。

 かなりシンプルだな。ん? もう一段階開けそうな感じだ。



 名前:――――

 種族:ベビーラット Gランク

 年齢:0

 カルマ:±0

 LV:1/5

 スキル:『幼体』

 称号:【――――の眷属】



 幾つか項目が減っているが、私のステータスと似たような文字が現れた。

 これが召喚したベビーラットのステータスなのだろう。

 名前は私と同じ――――で、種族はベビーラット。ランクはG。これは魔物のランクだろう。強さか、それともレア度とかか。

 ベビーラットという名前で強いと言うことはないだろうし、レアとも思えない。ならばこのGランクというのは、ランクとしては下の方だろう。

 レベルは1/5? ゲームなどと同じであるなら、右が限界レベルで左が現在レベルとかだろうか?

 年齢は0、カルマも0。この辺りも初期の私と同じだな。今ここで産まれたということなのか、それとも産まれたばかりのベビーラットが召喚されてきたのか。

 スキルは『幼体』? 意味は何となく分かるが、どんな効果があるのだろう?

 レベル表記が無いというのは、自分ではないからか、それともこのスキルが私の『不老』と似た種類のものだからか。

 そして称号は【――――の眷属】。これは、もしかして私の眷属ということか?

 ああ、初めて自分のステータスを見たときと同じく、色々と分からないことが増えて楽しい。


 ステータスはこの位にして、ほかにも変化している部分があるか探してみよう。

 次はダンジョンマップだ。

 開いたダンジョンマップには明らかにいつもとは違う点があった。二つの意味で。

 そう、点が増えている。

 四角で囲まれた白線の中に、私を表す白点の他にもう一つ、チョロチョロと動き回る青点があるのだ。その動きは私の記憶にある鼠を連想させた。

 どうやらダンジョンマップは私が想像していた通り、ダンジョン内の生命体を表示してくれるらしい。

 ああ、これが私の召喚したベビーラット。

 私の初めての眷属だ。

 私はそれを確信していた。私の感じた小さな命との繋がり、ベビーラットとの繋がりがどうやらそれを教えてくれているようだ。

 この繋がり、名付けるならば、絆だろうか。

 この絆には他にも使い道がある気がする。

 ベビーラットの存在は絆を通して感じることが出来た。ただ、意思を感じることは出来ない。

 これは魔物に意思がないということなのか。否、不規則に動き回るベビーラットの姿には小動物特有の確かな意思が感じられる。

 この絆では魔物の意思までは感じ取れないと考えるべきか。

 では、こちらからの意思はどうだろう。

 眷属という位なのだから、こちらから命令が出来たりはしないだろうか?

 試してみるか。


 ――止まれ。


 私が絆を意識して、その一言を念じた。

 その瞬間だ。ダンジョンマップ内を動き回っていた青点が、唐突にその場で止まった。

 お、成功か?

 もう一度、試してみよう。


 ――動け。


 私が念じた一言に反応して、青点はまた動き始めた。

 ふむふむ。

 その後、壁際に行かせてみたり、部屋の中をぐるぐると回らせてみたりと、命令がしっかりと実行されていることを確かめた。

 あまり細かな命令はうまく伝わらないようだが、簡素な命令なら問題なく即座に実行された。

 次は、と。


 ――ダンジョンを出ろ。


 これは、どうなるか。

 青点はダンジョン内をくるくると回り始めた。

 これは、どういう状態だろう? 暫くそれを眺めていたら何となく分かってきた。

 これはもしかして、出口を探している?

 出口が存在しないのか、それとも出られないのか。


 ――出口に近づけ。


 青点は変わらずにダンジョン内を回り続けている。出口があるのなら出られなくとも近づくことは出来るだろう。

 つまりこのダンジョンには出口が無いのか?

 出口が無いと言うことは入り口もないということで。つまりは、ここに来るものは誰もいない?

 ならば、外部から敵が襲ってくるという可能性は、大分減ったと考えられるか。

 寿命の心配はなく、外敵の心配もない。

 転生前、あの神はこの世界がとても危険な世界だと言っていたが、この環境は果てしなく安全だ。この世界に私を転生させた神がそれを知らぬはずはない。むしろあの神が安全を考慮してこの場所を選んでくれたのかもしれない。

 これはあの神に改めて感謝せねばならないな。


 最後にいつまでも出口を探して彷徨くベビーラットに、命令の撤回をしておいた。

 命令から解き放たれたベビーラットは、けれど先程までと特に変わらずダンジョン内を歩き回っている。違いが分からないが、まあいいか。

 さて、このベビーラットには色々と教えてもらった。初めての眷属と言うこともあり、それ相応の報酬を用意するべきだろう。

 とはいえ、今の私に用意できる報酬など一つしか思いつかない。

 私は独りであることに特別な何かを感じたりはしないが、世間一般的には寂しいと感じるそうだ。ならば、このベビーラットもそれを感じていても不思議ではない。

 まあ、つまるところ私に出来ることと言えば……


 〈ダンジョン内にベビーラットLV1を召喚しました〉


 という事くらいだろう。


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