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World Creature Online~私はイノシシになって全てのモンスターをぶっ飛ばす~  作者: 土偶の友@転生幼女3巻12/18発売中!


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48話 最終決戦②

「くははははは、これまではお遊びとはいえ、ここまで簡単にいなされるとはな。だが、ここからが本番だ! 焼却光線(インフェルノノヴァ)!」

「今だよ!」

熱光線(フレイムレイ)!」

「『胞子シールド』マキシマイズ!」


 アキが奴の攻撃を打ち消すため、ナツキが攻撃を耐えるために対応する。その結果。


 バシュン! アキの魔法がかき消される。ただし、勢いが少しだけ弱まった気がする。


 ガリガリガリガリガリ!!!


「耐えてー!!!」


 ナツキが叫び、祈るようにスキルの展開を続ける。そして、


 バリィン!


「そんな!」


 ナツキの祈りは通じずに、シールドは無残にも割れる。ただし。


「バカな! ワシの却光線(インフェルノノヴァ)を打ち消しただと……!?」

「そんなバカ面下げてる暇あるのかな! 『突進』!」


 私は奴の腹に向かって『突進』を繰り出す。私は打ち消す事を前提として突っ込んでいたからだ。


「なに!?」


 ドゴオオオオオオオオ!!!


「うほおおおおおおおおおお!!!???」


 私は奴の腹に『突進』を食らわせる。これで少しは奴に返せただろうか。


 奴は私の『突進』を受ける形でそのまま空を飛んでいき、そして、光った。


「光った!?」

「何をして来るの!?」

「警戒してー!」

「『未来予知』!」


 フユカが当たらしいスキルを使ったみたいだ。それで何か分かればいいけど。


 私は奴から距離を少しづつ取るようにして走る。しかし、背は向けない。いざという時に対応出来ないからだ。


「どう!? フユカ!?」

「すいません! 見えません!」

焼却光線(インフェルノノヴァ)!!!」

「また!?」

「そんな!?」


 ピュイン


 私たちのクールタイムは終わっていない。奴の光線が私たちの少し後ろを通り抜ける。


 ドオオオオオオオオオオン!!!


「きゃー!」

「ハル! 態勢を!」

風よ吹け(ウインドブロー)!」

「『ソナー』!」


 私は飛ぶけれど、アキの魔法のお陰で態勢を立て直して直ぐに走り出す。


「一回突っ込もう!」

「でもまだシールドは張れないわ!」

「それでもこんなに距離を開けてたらあれをずっと撃ったれちゃう!」

「それもそうだねー! 奴の近くにいた方がハルの速度も活かせると思うよー!」

「行くよ! フユカも危険がありそうだったら教えてね!」

「分かりました!」


 私は奴に向かって進む。


「くははははは、自分から死にに来るとはいい度胸だ」


 ボアアアアアアアアア!!!


「避けて!」


 ナツキの叫び声が聞えるけど、私の視界一杯に広がる炎は躱すことが出来ない。


「ダメ!」

「このままだと!」

風よ巻き起これ(ウインドストーム)×3!」

「アキさん!」


 アキが魔法をぶつけて何とか炎の勢いを弱めてくれる。その炎の勢いが落ちた所を目掛けて私が走り込んでいく!


「抜けた!」

「そのまま行って!」


 言われるまでもない! 私の目的はアイツただ一人!


「ふん! その程度では意味はないわ!」

「なに!?」


 私が近づいている最中に奴の体が膨れた。さっきまではよりも1,5倍位のサイズに大きくなっているのだ。


 でも!


「『疾走』!」


 ギュン!


 私は速度を上げて、奴に近づく! 私は攻撃を繰り出そうとして、


「もうその速さにはなれた」

「!?」


 奴の拳が目の前に大きく見えた。食らう。そう直感した。


「『ピンポイントショット』!」

「ぐぅ!」


 その瞬間にフユカの攻撃が奴の目に当たり、拳の速度がほんの少しだけ緩む。


 私はその拳に毛皮を削られながら、しかし、何とか躱しきる。そのまま奴から逃げるように走り抜けた。


「逃がすか!」

炎よ巻き起これ(ファイアストーム)!」


 私が逃げるのを援護するかのようにアキが援護してくれる。


「ぬぅ! 小癪な……」

「ありがとう! フユカ! アキ!」

「まだ奴は倒しきっていませんよ!」

「フユカも言うようになったねー!」

「皆さんのお陰です!」


 いい。この雰囲気なら勝てる。そう思えるいい雰囲気だ。


「来るわよ!」


 ナツキの声にそちらの方を見ると、奴が岩を持ち上げている。それもかなりのサイズだ。今の奴の倍くらいはある。


「うほおおおおおおお!!!」


 ブン! 


 奴が岩を物凄い速度で投げつけてくる。私達の視界はそれで一杯になった。


「フユカ!」

「はい! 探知魔法(サーチ):ウィークポイント! 見えました! 右下です!」

「分かったよー! 炎の槍よ(ファイアジャベリン)

「砕けてー!」


 私の思いが届いたのか、アキの魔法で岩が砕け散る。一安心した所に、奴が現れる。


「安心出来るとは余裕だな!」

「な!」


 奴が岩の後ろから現れたのだ。岩が破壊されることは当然だとでも言うかのように。フユカも『ソナー』ではなく、岩を見抜くことに集中していたのも災いした。


「食らえ! まずはお前からだ!」

「きゃああああああ!!!」


 奴の拳がアキに刺さり、アキが飛んでいってしまう。


「アキ!」

「ハル! 速度を出しなさい!」

「!」


 ナツキに言われるままに私は走り出す。


「蘇生に入るわ! 時間を稼いで!」

「分かった!」


 私は走り、何とか時間を稼ごうとする。


「待って! アキの死んだところからあんまり離れないで!」

「ええ!? どれくらい!?」

「10m以内で逃げて!」

「正気ですか!?」

「じゃないと蘇れ(リザレクション)の効果範囲にならないの!」

「だとしてもトカゲサルからその距離だけで躱すのは……」


 絶望的。そう思わずにはいられない。でも、


「何とかやってみる!」

「ハル! 任せたわよ!」

「うん!」


 私はナツキが集中するのを見て、アキが死んだ範囲ギリギリを駆け巡る。


「フユカ! いざとなったら『共有』を頂戴!」

「分かりました! でも……。本当にやるんですか!?」

「アキが居ないと勝てないと思うよ!」

「それは……そうですが……」

「おしゃべりをするとは余裕だな?」

「!?」

「!!!???」


 トカゲサルがいつの間にか近づいてきていて、拳を振り上げている。


「何の!」


 私は何度も走りながら練習した切り返しで奴の攻撃を躱す。


「ほう! だが、これ以上は!」


 奴の一撃を躱したけど、奴の動きは速い。それをこの10mで躱しきるのは雨を全て避け切る事並みに厳しいだろう。しかし、まだだ。


「フユカ! 使って!」

「!? 『共有』! そして! 『未来視』!」


 フユカが見ている景色が私にも見えてくる。奴の体の熱。周囲の環境。様々な情報が入ってきた。それだけでは終わらない。奴が拳を繰り出して来る方というか、拳を振り下ろす場所が見えるのだ。時間が遅くなり、それが奴のこちらへの攻撃だと分かった。


「こっち!」


 私はその光景から出来るだけ離れた位置に体を投げ出す。


「何だと!?」


 ドズゥン!!!


 奴の攻撃が地面に刺さり、何とか危機一髪回避する。


「フユカ! 後どれくらい!?」

「まだ1分あります……」

「そう……」


 ナツキの蘇生させるための時間は短くなったとはいえ、アキを蘇らせるのはまだまだ時間がかかりそうだ。

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