モザイクの可能性
盗賊編が無事終了。
作戦が決まり俺たちは準備に入る
「ま、まずは妾が服を脱いで…(ぬぎぬぎ)「ちよっとまったぁ!! 」
最近の子供はせっかちでいけねえ
「先にモザイクをかけてからだ!バカチン! 良い子も見てるんだぞ! 怒」
「わ、わかったのじゃ。ツトム!モザイクをかけてたも! 」
「へいよ! モザイクいっちょう! 『モザイクぅ!』」
「姫様の大事なところにあたる部位がボヤけて…」
「すごいです! 」
「ツトムやるではないか! 見直したぞ! 」
おいおい、お楽しみはこれからだっての
「では、服を脱ぐのじゃ! 」
じゃじゃ丸が服を脱ぎ始めるが当然モザイクで見えない。
『うわ、間違えたぁ! 』とか言ってモザイク消したらどうなんだろうねー。やっぱ花咲か爺さんかなぁ
うんうん、でもやっぱイベント発生って大事よね!
一回は誤射だっての! みんな許してくれるだろ?
「やはり恥ずかしいのぅ、ツトムぅ… 途中でモザイクをとったら絶交なのじゃ 」
そうなのじゃ。絶交より大事な物があるのじゃ!笑
お前のピカピカのお肌がなぁぁぁ!
「そういえば姫様昔、鳥に驚いて恥ずかしさのあまりうっかり姫魔法使われましたよね 」
「あーあったわね、野鳥がバタバタと落ちて大騒ぎでしたからよく覚えてます! 」
「あぅぅ、その話は忘れてたも…」
「その時は大臣が対象に選ばれて、城内はてんてこ舞いであった。 が、後に大臣の悪行がわかり結果的には良かったのだ。 姫様!嘆くことはありません! 」
良くねえよ! 軽く話すなそんなこと!怒
まあでもそう。ふ、ふーん…つまり命張れと?
僕ちゃんを脅すんじゃないやい!
しかし、ガキの裸で命張れねぇわな
弁解が間に合わなければ汚ねえ花火になるとこだ
癪に触るが、モザイクを消すのは却下だ却下
でもなぁ。うーん
「よし! そろそろ賊が来るだろう! 迎え打つぞ!! 」
ちょー! まだ決めてないのー!
・・・・・・・・・
ザッザッザッザザ
「おいおい、姫様1人でどうするつもりだ? 逃げ回らないで俺たちと戦おうってか」
盗賊達が姫の前に来やがった。
俺たちは茂みに隠れチャンスを待つ
ざわざわ
「あの子裸なんだな?」
「でも良く見えないぞ?」
「おい! 押すな! 」
「俺にも見せてくれ」
盗賊達が賑やかになってきた
「はだか! うん、そのはずなんだな!
見える! けど見えないだな…」
「あああ! 見えん!俺おかしくなっちまうぜ! 」
「おい、だからおすな押すなって! 」
安心しろこの姫様も十分おかしい
「お前らぁ!しっかりしろ!! 裸なわけがないだろう裸なわけ…が… (みえ見えん…みえる?)」
「おいお前!使えば死ぬが、着衣の有無を見極める魔法が使えただろう! 」
「おかしらぁ! あんまりですぜ。使えばオラ死んじまうだ 」
可哀想過ぎるぞそいつ
代償に対して見返りの乏しいこと
「うるせぇ! 俺は・・・「かかれぇ!!! 」
茂みから一斉にお頭に向かう!
俺は観てるけどね⭐︎
「何だ!? 隠れてやがったのか! 」
裸のじゃじゃ丸1人なわけないだろ
一生『おかしらぉ』やってろ
まあ今日でお休みだがな!
バキンッ! ザシュ ズシャー! 「ぐぅ…」
ポタポタ…「はぁはぁ…
「てぃやぁあ!!」 ザンッ!…
「ぐわ! あ、ま、まて!」
お頭が命乞い始める
下っ端どもは一目散に逃げて行った
(イマデス)
「その首もらったー! 」
ダァン!
斬られて血を流している脇腹に右を食らわす
油断はせずダメ押しのモザイクで目を潰し、前のめりになっている背中に両手を合わせ
「正義の一撃を受けろ! クラッシャーズボム! 」
ドォムッ!!
「か、カハァッ!… 」ズサぁ
お頭は遂に力尽き地に這う
「ツトム! 勝鬨じゃ!勝鬨をあげよ!! 」
「よっしゃあ! お前らぁあ! やっーてやったぜ!! 」
美味しいとこだけもらうことに私!幸せを感じるんです!
「それで、ツトムはこれからどうするのじゃ? 妾達は砦に寄った後城に帰るのじゃ」
うーんそうねぇ。盗賊は飽きたし、王様の住むとこにはまだ行ってないのよね
街に行けば娼館とかあるんかな、あるんだろうね
まあまずは報酬だな!
その後もじゃじゃ丸にお小遣いせびろう!そうしよう
「俺も城まで着いてくぜ! なんなら靴舐めますね! 」
「!? いらん! お主は皆と同じように大切な仲間じゃ。 来てくれるなら客として持て成すぞ! そ、そうじゃ!褒美も渡さねばの! 」
忘れてたのか…いやポンコツ騎士が話通してねぇなこれ。いつかいじめちゃる
「私は気に入らんが姫様の言われることだ。姫様の好意を無碍にするでないぞ! 」
オラのお○んぽもムゲムゲしてー
「ま、まあ少しは見所があるがな(ボソ)」
「ねえねえ! 今なんて?何て言ったのー?ねー
僕ちん気になります! おせーて、おせーてよぉ 」
「し、知らん! お前ら出立するぞ! 」
・・・・・・・・・
歩きながらもポンコツ隊長を弄りながら周りの騎士達と楽しむ
あれ? この感じ悪くねえな…
いかんいかん、ぬるま湯に浸かっちまうところだ。
タイミングをみてこいつらとはおさらばだな。俺が俺じゃ無くなっちまう。
「はぁ腹減ったな…」
「帰ったらたらふくご馳走を振る舞うぞ! ツトムが城にある限り毎日振る舞うのじゃ! 踊り子達も呼ばねばのっ」
俺、城に引き篭もるのが好きなんだ。ニート最高じゃないか!
・・・・・・・・・
「ツトム! いい加減働かぬか! 」
「流石にそろそろ働かれた方が…」
なんだよ、うっせーな。
週間ジャンデーが頭にに入らねえ
「ツトム… お主が城に来てからどれだけ時間かかったと思う?…」
ん、2日くらい? 2日でガタガタ言うんじゃねえ!
「3ヶ月じゃ、3ヶ月もの間お主は何もせずゴロゴロしておる」
健康な身体に感謝だな。
俺の代わりにしておいてちょ
「そろそろ周りの批判から守るのも疲れたのじゃ… 門番でもいいから何か仕事をしてくれんかのぅ…」
門番ならやってんじゃん。この部屋守ってんのよ俺
最近小言を言われることが増えた。
そろそろ俺の髪にも影響が出ちまうな
しかし、仕事ねえ。
「冒険者なんてどうですかね!? 魔法も使えますし、一流とも言われるS級冒険者ともなれば誰も文句言えないのでは!…?」
「ふむ、良い案かもしれん。弛んだ体も引き締まるし。腕も上がってランクに応じて報酬が貰える」
聞く分にはいいことばかりね冒険者
でも危険がいっぱいコレクションでしょそれ?
「決めたのじゃ! ツトム、S級冒険者になるまで城に立ち入ることを禁ずるのじゃ! 悲しいことではあるがお主の為でもあるのじゃ…」
「えーっ!じゃあ城に入れないってことじゃないですかー? みんなのお風呂も覗けないの!? それってパワハラ! パ⭐︎ワ⭐︎ハ⭐︎ラ! 」
「そういっておるではないか… しかし犯人はお主であったか… 城内から苦情が出ておるぞ。夜道には気をつけよ」
「お手を拝借ぅ! パパンが、パン! だーれが殺したツトムくん♪ だーれが殺したツトムくん♪ 」
「とりあえず城から追い出しますか」
冷静になると無茶な設定だったかもしれません。