表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私と愉快な仲間達

よう俺!俺!新手のオレオレ詐欺か?~ステーキご馳走さまでした~

 前作の宗教勧誘撃退&あわよくば、可愛い女の子の連絡先ゲット方法は、どうでしたか?(笑)


 さて、今回は【もふもふもん流、マルチ商法、泣かせたろ】です。


 例によって、ケチョンケチョンにしてやります(向こうがどう思ってるかは、どうでもいい。所詮、自己満足の世界の事なので)。


 【お話の舞台】

 某ファミレスの奥まった、4人掛けのテーブルです。


 【登場人物】

 やる気マンマンな4人。やる気マンマンの理由は、3対1。

私。

友達だったような気もしないでも無い年単位で会ってない自称私の友人(以降【友人】)。

マルチの人A(幹部クラス?以降【幹部】)

マルチの人B(友人の直の上司。以降【上司】)


 それは、ある日ある夜に、登録されてない電話番号から、着信があった事から全てが始まります。私の携帯(まだスマホが流行ってない年代)に知らない番号から電話が来る事は、殆ど無く、来ても間違い電話ぐらいでしたので、今回も間違い電話だと思いながら、電話に出ました。


 「もしもーし。きっと間違えてますよー」


 『え? え? あっ、もふもふもんさんの電話では無かったですか?』


 あら。私に用事の電話だったのね。いきなり間違えてます。なんて言って恥ずかしいわぁ(思ってもいないが(笑)


 「あ~いえ。合ってますよ。もふもふもんです」


 『あっなんだ、もふか。良かった』


 なんじゃコイツは? 誰か知らんが、いきなり呼び捨てにしやがって、マナーなってねぇな……。


 「で? どちらのどなたさんで?」


 『俺だよ俺! 分かんないかな?』


 「分からんから聞いてるのだが?」


 『俺だよ! ほら、高校で同じクラスだった○○』


 ????? 真面目に分からん……○○って誰?


 「………………誰?」


 『ほら!文化祭の時に一緒に、実行委員会やったろ? 去年偶然会って、話をしたじゃん。』


 こうして、約10分ほど会話して、ようやく、朧気に誰なのかを、うっすらと思い出した私……。


 まぁ、その後何やら言ってましたが、久し振りだから、会って話でもしないか? メシぐらいなら奢るから。と言う事らしい。


 私の頭の中では、この時点で、何かの勧誘である。と言うほぼ、確信があった。

そして、確信の元に必ず誘いに乗り話を聞こうと決めた。


 しかし……。1度会っただけの、私の番号をよく覚えてたな……。私より記憶力良かったっけ?


 待ち合わせ場所に、向こうが指定して来たのは、私の実家近くのファミレス。しかし……。この時、私は、実家から車で30分の距離の自分の部屋に居た。


 「あ~遠すぎ、お前ちょっと、こっちの方に来いよ。○○駅のロータリー横のファミレスまで、着いたら電話してこい」


 相手の都合は一切無視(笑)

当たり前である。友達でも何でも無いし、私を騙そうとしているのだから。


 待つこと1時間弱。電話が鳴った。


 『着いたけど、お前居ないじゃん!』


 待て! 何で私が、お前ごときの為に、先に行って待ってると思ったんだ? その事について5~6時間、問い詰めたいわ。


 「え? 当たり前でしょ? 逆に何で?」


 『分かった、分かったから、ごめん、ごめん。着いたから来てよな』


 友人(?)よ。君は、私のような奴に頼らなければならない程に勧誘が上手く行ってないのか? アドバイスしてやろうか?(笑)金は取るが……。


 そして、私は、とってもワクワクしながら、待ち合わせのファミレスに着いた。


 中に入り、キョロキョロとしてると、奥のテーブルに座ってた奴が、こっちに向かい手を振っている。

私は、ここに、マルチ商法(ネットワークビジネスって言ってたが中身は同じだ)で夢を見ている、バカどもを、思いっきり、バカにしに来てるのだ。話を聞いて、すげ~! 私も是非やらせてよ。なんて言いに来てる訳では無い。


 当然、やることなすこと、アイツ等をコケにした行動しか取らない。


 あ~マニュアル通りに奥の目立たないテーブルに座ってらっしゃいますなぁ。と思いつつも。手を振っている奴の事を無視(笑)


 居ないなぁ……フラれたかな? 帰るか。ぐらいの感じで、Uターンすると、慌てて、こっちまで来た。

当然である。人を呼びつけておいて、私にテーブルまで来い。なんて、お母さんに言い付けちゃうレベルで失礼極まりない。迎えにこんかい!(笑)


 テーブルまで行くと、通路側の椅子が、1つ空いているが、私はそのまま、そこに座らずに、先制のジャブを繰り出す。


 「壁際のソファーの方に座りたい、痔なんで椅子だとケツが痛くなる、後、奥がいい背中も壁に付けれて更に楽だから」


 と。わざわざ、すぐに席を立ち帰れない場所に座ろうとした。

この時点で、私の事を怪しまない、コイツ等は、全然ダメだ。


 壁際奥に私。その横に幹部。私の対面に友人らしい奴。その横に上司。


 『あっ何でも頼んでよ。俺等はさっき食べたから、ドリンクバーだけど、最近羽振り良いから奢ってやるからさ』


 嘘つけ(笑)羽振りの良くなる程に勧誘が上手く行ってるなら、私に電話なんかしてくる訳が無いだろ。後、奢ってやるって何だよ? 是非、ご馳走させて下さいだろ?(笑)


 そう思ったが言わずに素直に喜んでやる。


 「おっマジ? 本当に何でもいいの? ありがと~」


 そうして、私は値段の一番高い(まぁファミレスなんだが)ステーキの和風セットと、コーンスープと、ドリンクバーと、食後に食べるチョコレートパフェを、何の遠慮も無く堂々と店員さんに告げる。


 私は、友人に向かい。


 「おい、コーラ」


 と告げる。

友人は、理解をしてない、キョトンとした顔をしていた。ちょっと、ワンコに見えて、可愛かった(笑)


 「だから、コーラだよ。持ってこいよ。私にわざわざ、横の人に立って貰って、取りに行けって?」


 そう! この配置は、勧誘のマニュアルに則った、配置なのだが、友人をパシりに使うと言う、私の目論見にも必要な配置だったのだ。


 私の横には、友人がきっと顔も上げられない程の位置に居るであろう幹部の人。その人を、いちいち立ったり座ったりと、させられる訳が無い友人は、素直に私の為に、コーラを持ってくる。


 持ってきて貰ったコーラは、当然、一気に飲み干す(ちょっと喉が炭酸でピリピりする)


 「烏龍茶、氷無し」


 一言だけ告げ、友人にグラスを差し出す。

ほら! 行け! と言う感じにグラスを友人の前で揺らす私。

ここに、私の本当の友人が居たら、私の事をよく理解しているので、大笑いしていただろう。


 烏龍茶を持ってきてくれた友人に向かい。


 「で? 何の用事?」


 と聞くと、何やら最近の羽振りはどうだ? とか、やたら自分が金を儲けていると言う話とか、してくる。

ここで、へぇマルチ商法って儲かるんだな。なんて言ってはいけない。何でそんなに、羽振りが良いのかを聞く。


 バカ3人は、私が興味を持ったと思い、更に景気の良さそうな話をしてくる。私が興味あるのは、お前らバカ3人が、どんな笑える躍りを披露してくれるか? だけだ。


 そして……。

頼んだ物が揃った時に、ジャブの次に打つフックを放つ。


 「あっごめん。私、物食べながら人と話すの出来ないから、食い終わるまで、待ってて」


 『いや……でも……時間が……』


 とか、言ってくるが、ここで友人だけに。


 「話しかけるな! お前のツバが私の食べる物に掛かる」


 と、強めに言う。

この時点で、友人は、私と同じ高校で過ごした3年間で、私がどんな奴だったのか。を正確に思い出して行く。そして、他の2人は、やたらと友人を睨み付け、どうにかしろ。とアイコンタクトを取り続けた。


 食後のチョコレートパフェまで、美味しくいただき、食後のタバコを楽しみながら。


 「で? 結局、何の話?」


 そう、核心を突く、もう食うものは食ったし、いつ帰ってもいい。


 そこで、上司にバトンタッチだ。


 『こう言う副業があってね、もふもふもん君も、一緒にどうかな?』


 《私は、君の友達と、この人の上司でね、月に大体、200万ぐらい稼いでいるんだよ。このチャンスを、もふもふもん君にも掴んで貰おうかと思ってね》


 この、バカ3人は、本当にバカのようだ。アドリブが一切無い。よくあるマニュアル通りにしか話さない。


 先ずは上司に……。


 「えっと……まだ聞いてませんが、お名前を、お伺いしても?」


 下手に、当たり前の事を聞く。

コイツ等は、初対面の奴を、同じ仕事に誘うのに、名前名乗る前に仕事の話をするような、バカだ。


 名前を名乗る二人に向けて……。


 「友人と同じ年なので、私が貴方達より年下なのかも、知れませんが、社会人としての常識として、初対面の私に付ける敬称が【君】ってどうなんでしょ? 社会でちゃんと働いてらっしゃるんですよね?」


 ここで、友人がフォローに出るが、私にそんな物は通用しない(笑)私は、友達から【屁理屈大王】【理不尽バカ】【頭がキレるだけに余計にヤッカイ】と呼ばれているんだぞ(笑)


 「お前は黙ってろ、私は、お前の上司の方に聞いてる」


 そして、沈黙が訪れる事、3分ぐらい……。

幹部が謝罪する。


 「で、結局は、ネズミ講な訳でしょ?」


 ここで、ネットワークビジネスとかマルチとか言わずに、わざと言われて一番、印象の悪い、ネズミ講と言う。

そうすると、全員が、一斉に、ネズミ講では無い! と言い出す。ここもマニュアル通りだ。

コイツ等バカ3人は、勧誘に慣れている訳でも無く、教えて貰ったマニュアルを、そのまま話すしか出来ないバカだ。だから、勧誘も上手く行かない事に気付きもしない。


 『ネズミ講なんかじゃなく、ネットワークビジネスだよ、ネズミ講は法律で禁止されてるけど、ネットワークビジネスは、法律も認めてるんだから』


 バカか……法律が認めてるんじゃなく、まだ許容して貰ってるだけじゃ!


 「なぁ……1つ私から、訂正な、日本の法律は、何かの職種を法律で認めてなんか無いぞ。商売する事、そこで働く事は、認めてるが、六法全書のどこに、ネズミ講は合法です。って書いてあるんだ? 教えてくれよ」


 もう私は、ネットワークビジネスだかマルチ商法だか知らんが、ネズミ講としか言わない。そして、それに気付きもしないバカ達(笑)


 ここで、やり込めても、私が自分で決めた達成率の半分も到達してない。


 「で? それじゃ逆に聞くけど、その何とかビジネスと、ネズミ講の違いってヤツを、私に解らせる為にも、ネズミ講って何なのか説明してみろよ」


 そう友人に言ってすぐに、幹部の人の顔を見ながら。


 「あっ幹部の方にお願いしようかなぁ、一番偉いんだから、その辺の勉強も当然してそうだし」


 マニュアルを用意されていて、そのマニュアルを兎に角、暗記して、勧誘をしてるバカに、ネズミ講の説明は、まず出来ない。何故なら、習って無いからだ。

ここで、私は、毎回思う事がある。ネズミ講? とか何回も聞かれるだろうに、何故、ネズミ講とはどういう物か。ネズミ講との違いを具体的に、教えてやらないのか? と言う疑問に。まぁ、知ってるのだが(笑)


 ネズミ講の具体的な説明や、違いを教えようにも、そこに売る【物】があるのか、無いのかだけの違いで、システムはまったく同じである。

ネズミ講の具体的な説明なんか教えたら、バカが気付くから、教えないのだ(笑)


 そして、案の定、押し黙るバカ幹部。

私は、バカどもに救いの手を差し伸べる。行き先は天国では無いが……。


 「私が、説明しますよ、あっ何とかビジネスの、金が入ってくる仕組みが書かれた、紙持ってますよね? それ、出して貰ってもいいです?」


 そのマニュアルの書かれた紙を、素直に出して私に渡そうとしてくる……。やばい、笑いそうだ……。

私にそれ渡したら、それ見ながら、適当にネズミ講と同じだと簡単に説明する事が出来る。と言う事に気付いてない。


 「あっいや……。それは、3人で見てて下さい、私は何も見ずに説明しますから、それ私が見ちゃったら、丸々読みながら、ネズミ講と同じだって言えちゃいますもんね」


 私に言われてから、気付いたのか、3人ともが、はっとした表情を浮かべる。

お前ら……。何でも顔に出すぎ……。そんなんで人を騙そうとするなよ(笑)


 そして、私は、ネズミ講と言う物の仕組みを、3人に何も見ずに説明していく。そして、最後に3人に向けて……。


 「実際に売り買いする【商品】があるのか、無いのか以外で、その何とかビジネスとネズミ講との違いが何かあったら、教えて下さい」


 そう告げる……。もちろん、違いは出ない(笑)

 

 「さて……。茶番劇は、もういいですよね? ね?」


 そう3人に告げると、3人は一様に頷いた。


 『私も騙されていたって事ですね……』


 その上司の言葉に、私は満面の笑みを浮かべて。


 「はい!」


 と答えた(笑)


 「実際、200万も稼いでませんよね? ビジネスを始める為に最初に買った商品の購入代金を差し引いて、いくら儲けました?」


 そう幹部に聞くと。


 『まだ、マイナスかな……』


 と、淋しそうに笑いながら答えた。


 「頭のとっても悪い、お3人さんに、私がとっても良い事を、教えて差し上げますね」


 ここまで来れば、遠慮は不必要。3人ともバカだとしっかりと、心に刻み込ませてやるだけだ。口調もバカには、バカと言う。


 「日本の人口って何人か知ってる人~?」


 『えっと……1億と少しだっけ?』


 「バカにしては、ほぼ正解です! 1億2千万ぐらいですね~」


 「さて、その、自信マンマンに、マニュアル通りにしか説明しなかった、ビジネスですが! 5人の人を紹介しないとダメですよね?仮に、自称私の友人と言ってる、この人、この人が、組織の上から数えて6段目だったとしましょうか、そうすると、みんなが同じように頑張って、勧誘していくと、10段か11段目には、日本の人口を越えますよ(笑)」


 まぁ……コイツ等にピンと来いなんて期待はしてなかったが、やはり気付いてない。


 「それじゃ、ここで気分でも変えて、マニュアル通りにしか勧誘出来ない、おバカな貴方達に私から、アドバイスをいくつか」


 「幹部さ~ん! 借金してでもいいから、200万を実際に借りて、銀行に預け、通帳に記載して貰いましょうね、言葉だけより、200万入金された通帳があった方が、説得力が増します、あっお金は使っちゃダメですよ(笑) 後、幹部さんと上司さん、通帳が無理なら、服ぐらいどうにかしましょうよ、何で全員が、TシャツにGパンにスニーカーなんですか?」


 「人にどれだけ儲けられるか、そこをネタに勧誘する人が、そんな服着てちゃダメですよ(笑) 無理してでも、ブランド物の服を着ないと(笑)」


 「自分達が勧誘された時に、ネズミ講じゃ? とか思いました? あっ思わなかったですか(笑) まぁバカしか引っ掛からないですから、やってる奴はみんな、バカって事になるのは、当たり前ですけどね」


 「それじゃ、誰かを勧誘する時に、ネズミ講だろ? とか言われた事は? あっありますか、マニュアル通りに、違うって言ったんですよね? その後、何がどう違うのか調べたりしました? そこで調べてたら、また違った結果になったかも知れないですね(笑)」


 「まぁ、ネズミ講と同じと知ってても、やってるなら、私が、この席に座った段階で、コイツは絶対にダメだって判断出来たのにね(笑)」


 「誘導させる手間が無くなってラッキーぐらいしか思わなかったでしょ?」


 散々ダメ出しをして、アドバイスまでした私は、最後に3人に、こう告げた……。


 「それじゃ、とってもタメになった私のアドバイス料、1人3,000円になります」


 そう言ったら、全員が財布を出そうとしたから。


 「そこで、払っちゃうからダメなんですよ(笑) そこは、最初にアドバイスに料金が発生するなんて聞いてない、って言わないと」


 素直なのかバカなのか……(笑)。


 「それじゃ、ご飯ご馳走さまでした~ ほら、どいてどいて」


 そうして、私は満腹のお腹を手でさすりながらファミレスを出た。


 その後3人がどうなったかは、私は知らない……。






 その後、すぐに友達から電話があり。


 「お舟で、万券(配当金が1万円を越える船券)取ったから、寿司食いに行こうぜ」


 そう言われた……。


 くそーーー!マルチなんて大嫌いだーーー!(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] もふさん、面白いですねー!もう最高!(笑) よく思い付きますね。
[一言] 昨日宗教の作品を読ませて頂き面白かったので、ランキングで見つけたこの作品を読み笑い転がさせて頂きました。 でも「ふっ」と思ったのですが、作者様がねずみ講の胴元だったら被害者が少なくとも3…
[良い点] もうもふって名前いいよね! ネズミもマルチも全盛?20年近く前だよね、しっかし詐欺はホント鼬ごっこだなぁ~ オレオレ詐欺も進化で引っかかる人いるから、成り立っているのですしね。 [気に…
2019/04/26 11:53 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ