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父は本当の愛を見つけたらしい  作者: 雷ライ
〜ソフィア〜
3/33

父は3度目の離縁を経験しました

お兄様の言った通り、エマ様はお金が父の自由にならないとわかると、父を見限り7年間の貴族生活を満喫するとサラを置いて出て行った。


父も最初は落ち込んでいたが、流石色男というべきか次の相手を見つけた。


この頃にはお兄様は父から伯爵という地位以外の権利を全て譲られていた。


伯爵という地位は女の人を落とすのに役に立つそうだ。





16歳になった私は貴族の義務である学園へと進学していた。


「ソフィア・マクレル!貴様もの婚約を今この時をもって破棄する!」


お昼を食べにカフェテリアに向かうとなんか知らないが大声で名前を呼ばれ、覚えのない婚約を破棄された。


「?」


首をかしげる。


それを見てイラついたのか婚約破棄を宣言した男は

私を指差した。



「貴様に本当に愚かだな。自分がなぜ婚約を破棄されたのかもわかっていないようだな」


私を残念なものを見るような目で見ながら言う男。


婚約破棄も何もお前は誰だ。


「愚かな貴様に私から特別に教えてやろう」


貴方の名前から教えてほしい。


あと、上から目線でうざい。


「貴様は私の婚約者であるということを利用し、ここにいるラブレット子爵令嬢をいじめたそうだな」


貴方の名前も知らないのにどうやって婚約者であることを利用するのだろう。


ラブレット子爵令嬢って確かやたらコケる人のことだよね。


なんか知らないけどいっつも転んでる令嬢だ。


「教科書を破いたり、お茶会に呼ばなかったり、制服をズタズタにしたりとあげたらきりのないいじめを繰り返していたと報告を受けている」


今日のお昼は大好きなフルーツサンドだから楽しみにしてたのにこのままじゃ食べれなそうだなぁ〜。


「自分で直接手を下すことなく、他の令嬢に命令して行っていたこともな」


他の令嬢って誰?


専属メイドは常に私の近くいたし、仲のいいお友達にそこまでアクティブな人はいない。


何で1年生の私が3年生のラブレット子爵令嬢をいじれられるのだろうか。


この学園は四年制で、他学年の教室がある階には行けないことになっている。


そのため他学年と交流を図ることを目的としてカフェテリアやサロンなどが多く存在する。


そもそも伯爵令嬢の私の命令を他の令嬢が聞くはずないだろう。


「ニコラス様!いいのです、元はと言えばソフィア様の婚約者である貴方に一目惚れをして近づいてしまった私に非があるのです」


さっきまで男の斜め後ろに控えていたラブレット子爵令嬢が急に男の腕を掴む。


何やら、男を止めようとしているらしい。


あっ、男な名前がニコラスだということがわかった。


「止めるな、ルティーナ!例え始めがそうだったとしてもそれが他者をいじめていい理由にはならない!」


ニコラスとか言う男はラブレット子爵令嬢の肩に手を置きながら言う。


「ニコラス様ぁ〜」


ラブレット子爵令嬢は悲しそうな声で男の名前を呼ぶ。


お腹すいたなぁ〜。


「ソフィア!」


突然大声で名前を呼ばれてビクッとなる。


お前に呼び捨てにすることを許した記憶はない。


「以上のことから貴様との婚約は破棄する!」


男がするやってやったぜみたいな顔は父がよくしていたなって思いながら、反論させてもらおうと思う。


それとニコラス様って確か公爵家の次男の名前だった気がしなくもない。


「破棄される婚約などありません」


私はキッパリと婚約という男の勝手な妄想を否定する。


「何!?」「そんなはずないわ!?」


男と女が一斉に声を上げる。


「そもそも誰?」


私が聞くと


「私はニコラス・スヘレットだ!貴様の婚約者だろうが!」


男が声を上げる。


スヘレットっとという家名からやはり公爵家の次男であることがわかった。


「確かに私には婚約者がおりますが、それは貴方ではなく貴方のお兄様であるメルデル様です」


私の婚約者はお前じゃない。


「そんなはずないわ!だってニコラス様のお兄様は病弱で公爵を継がないからニコラス様との婚約にへんこうになったはずでしょう!?」


ラブレット子爵令嬢が私に詰め寄ってくる。


「確かにメルデル様はあまり活発な方ではありませんが、公爵を継げないほど病弱というわけではなく継がないのですよ」


「はあ?!」


この女さっきからうるさいな。


ちなみにメルデル様は私より6歳年上なので学園にはもう通っていない。


「メルデル様は在学時の薬学研究の功績が評価され卒業と同時に子爵を賜ったので、ノルデ子爵となったのですよ」


弟であるニコラスなら知っていると思うのだが。


「…………確かにそんなこと言ってたな」


ニコラスはボソッと小声で言う。


「だから公爵家の長男であるメルデル様とただの伯爵家である私が婚約できるのですよ」


彼らにもわかりやすいように言う。


こんなことでもなくては公爵家の長男と浮名を流している伯爵の父がいるだけの平凡な伯爵令嬢が婚約できるわけないだろう。


「まだ何かありますか?」


私はフルーツサンドが食べたいのだ。


「何もない」「ありません」


彼らは揃って首を振る。


「では、失礼します」


座席に目を向けると友人たちがこちらに向かってとを振っているのでカウンターでフルーツサンドを受け取ってから向かった。

男→ニコラス・スヘレット公爵令息

女→ルティーナ・ラブレット子爵令嬢


婚約者→メルデル・ノルデ子爵



婚約破棄はメジャーなので書きやすいかなと思い書くことが多いのですが、何回書いても難しいです。

納得のいく感じになりません。


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