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言葉はいらない
『んっ…』
彼女はお菓子を食べ終え、中身の無くなったお菓子の袋を手に持っている
『はい』
僕はすかさずゴミ箱を差し出す
『へへへっ』
すると彼女は嬉しそうに笑って、ゴミを捨てる。
『うーん』
彼女は自分の指を見ながらうんうん唸っている。
『はい』
僕はすかさず爪切りを差し出す
『サンキュー』
彼女は僕から受け取った爪切りでささくれを取る
『ふぁぁ』
彼女はあくびをしていて眠たそうだ。
僕はそんな彼女の隣に座る
『ありがと』
そう言うと彼女は僕の肩にもたれ掛かり、
すぅすぅと寝息をたてる。
これが僕らの日常