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愛を捧げて  作者: 花恋
5/17

5、一途な愛を

更新遅くてごめんなさい(>_<)

それでは、どうぞ

念のため次の日は欠席したため何とか学祭では舞台に出る事が出来た。

「花恋ちゃん、お疲れさま。

よかったらこれからいっしょにまわらない?」

「柊センパイ、お疲れさまです。

これから、クラスの手伝いがあるので失礼します。」

用事があると断るの楽だなぁ

すぐに教室に行き、メイド服を身に付ける。

「めっちゃかわいいよ」

「亜弓のほうがかわいいよ」

なんて、ふざける事が出来た時間はほんの少しですぐに接客に追われる事になった。


「やっと終わった〜

昼ごはんどうする?」

「私、なんか買ってくるから屋上で待ってて」

「了解

ありがとね」

昼ごはんの買い出しを亜弓に任せて花恋は屋上への階段を登りだす。


屋上の扉を開けようとすると中から声がする。

耳をすましてきいて見ると男女2人の声みたいだ

「何でダメなのよ!」

「そんなの俺がお前を必要としてないからだよ」


「仕方ない、他の場所に行くか…」

あきらめて階段を降りようとした。

その時、

バンッ

勢いよく屋上の扉がひらく。

中から出てきたのは私と正反対のかわいい女の子だった。

花恋の存在に気づいた彼女は花恋に怒りの視線を向けてくる。

「覗き見なんて最低!

あんたなんかの何がいいかさっぱりわかんない」

何この子?

外面と内面のちがいありすぎでしょ

いきなり失礼な

「覗き見なんてしてないし」

花恋の一言がますます彼女を煽る。

「ほんと、ムカつく!」

花恋の横を通り階段を降りる時にわざとらしい花恋にあたってくる。

ドンッ

「キャッ」

ヤバイ…おちる。

おちるのが怖くて条件反射で目を閉じる

が、いつまでも痛みは襲ってこない…

変に思い目を開けると花恋は支えられていた。

「大丈夫か?

沙織の奴…

危ないまねしやがって」

陸…

じゃあさっきの女の子は陸といたの?

まさか、彼女とか…

花恋には2人の会話が聞こえなかったため、何もわからなかった。

「わりぃな

屋上どうぞ

じゃあな」

待って

そう言おうとした時、すでに陸は居なくなっていた…


しばらくすると亜弓がやって来た。

「ごめんね

遅くなって

花恋?」

亜弓は何も話さない花恋をみて不思議に思う。

「あ、ごめん

何だっけ?」

「もう

無理言ってごめんね。」

何の事を言っているのか一瞬わからなかった。

「あぁ

屋上で昼ごはんを食べたいって事か…」

たしかに、亜弓が言いださなければ陸に会うことはなかった。

もちろんあの沙織とか言う女の子にも…

でも、怒るほでの事でもない。

そこまで、考えてやっと亜弓の言葉を思い出した。

「で、訳って何?

2人じゃなきゃ話せない事でもあった?」

花恋のいきなりの不意打ちに亜弓は下を向く。

「うん…

あのね

花恋は…」

しばらく待っても続きを言い出さない。

「続きは?

花恋の続き」

「花恋は…会長と仲良いの?」

会長?

篤哉の事だよね…

「何でそんな事きくの?」

「この前、ある女の子が花恋と会長がいっしょに帰ってたって言ってたから…」

最近、篤哉と帰った事と言えば

柊センパイから逃げた時か…

「あれは柊センパイから助けてもらっただけだよ。

いっしょに帰ろうってしつこくって」

何も嘘は言ってないはず

「そっか、よかった」

頬を赤らめ笑顔を向けてくる亜弓。

こんな表情されたらバレバレだよ。

「好きなの?」

答えはほとんどわかってる。

けど、ちがうって言ってほしい


「バレちゃった?

いつも、優しい会長の事好きになっちゃった。」

私が篤哉のセフレなんて言ったら亜弓を傷つけてしまう…

私にはおきまりの一言しか言えないじゃん

「がんばってね」

「うん、ありがと」


ご飯を食べ終えてからはお互い忙しく亜弓と話す事はなかった。

篤哉との関係きったほうがいいかな…

もし、関係をきったからと言って全てがなしになる訳じゃないし…

でもこのまま続けるよりはいいよね…

篤哉に急いでメールをうつ。


〜近々時間とれる?〜


学祭の片付けで忙しいかと思ったがすぐに返信が来る。


〜明日なら大丈夫だ〜


明日は学祭の振り替え休日だ。

そう言えば篤哉と休日に会うことは初めてかもしれない。


〜わかった。

時間とかは任せる。〜


と、だけ返信して携帯をしまう。

学祭が終わっても亜弓は仕事があるらしく1人で帰る事にした。


1人で居るとたくさんの男子が声をかけてくる。

360度いる男子の隙間からある光景がみえた

陸と沙織が並んで歩いてる姿

男子の1人が花恋の視線の先に気づき陸の話をしてくる。

「山川なんて、やめた方がいいっすよ。

あの子が彼女って噂だし」

やっぱり彼女なんだ…

「沙織ちゃんが付きまとってるだけだろ?」

別の男子が口をはさみ、色んな噂が出てくる。

「でも、山川すげぇよな。」

黙ってみていると他の男子たちも「うんうん」頷いている。

「沙織ちゃんって花恋ちゃんとは全然ちがうタイプだよな。

クールの正反対な天然でフワフワした女の子だし。

でも、あの子もめっちゃモテるよな」

フワフワした天然系?

そんな子だっけ?

めっちゃ強く言われた気がしたけどな

表裏のある女の子か…

ちょっと注意しなきゃな。


たくさんの男子てわかれ、1人トボトボ歩いてたら前に見慣れた後ろ姿を見つける。

どうしてかはわからないけど、なぜか会いたくなかった。

そう思い花恋は足を止め見つからないように来た道を引き返そうとする。

しかし、その寸前でみつかった…

「バレてんだよ!

いちいちめんどくさい事しねぇで、まっすぐ帰れよ」

今の陸の横に沙織はいない

けど、どこかよそよそしい

聞くのはこわい

でも、今、聞かなきゃ…

「ねぇ、私にもう飽きた?」

ゆっくり近づき陸のシャツを少し引っ張ってみる。


パシッ


少し引っ張っただけなのに手を弾かれる

「俺に触るな!」

冷たい言葉と共に訪れた沈黙

そんな沈黙に耐えれなくなったのは花恋だった。

「ごめん、空気悪くして!

私、もう行くわ

あと、飽きたなら助けたりしないで」

一刻もはやく陸の前から立ち去りたかった。

急いで走った花恋にはわからなかった。

陸が悲しそうな顔をして動けずにいた事を…


家についた花恋はすぐ自分の部屋にはいりベッドに寝転ぶ。

私、何言ってんだろ

ばっかみたい…

居なくて平和なはずなのにいつの間にか彼なしの日常が考えられない

私ってこんなに不器用だったんだなぁ

お礼を言うはずがあんな事言っちゃうなんて…

嫌われて当然だよね

そんな思考が頭によぎり花恋は頭をふり否定する。

嫌われていいんじゃん!

迷惑だったんだから…

あー

モヤモヤする…

沙織と陸のツーショットが浮かぶだけでイライラする。

こんなで大丈夫かなぁ

明日は篤哉と会うんだからしっかりしなきゃ

亜弓のためにも


〜次の日〜

「ごめん、待った?」

篤哉と約束した場所はまさかの遊園地!

かなり、デート的な雰囲気

あたりはカップルだらけ

「いや、今来たとこだ」

気づかないフリなんて出来ないほど2人に視線が集まる。

辺りからきこえてくるざわめき

全てが

「お似合いだね」

みたいな事を言ってるんだろう

篤哉と花恋はまわりを気にせずに腕をくみ中に入る。

「なんで、遊園地なの?」

「たまにはいいかなって」

今日の篤哉はメガネをコンタクトにして普段らしくないカジュアルな服装だ。

そんな意外な服装に魅せられる…

「そ、そっか…

遊園地とか久しぶりに来たな〜」

「俺もだ」

照れくさそうに告げる篤哉とは裏腹に花恋は罪悪感がたまっていく。

「篤哉、あのね…」

勇気をだし、話し出そうとした花恋の口元に指があてられる。

「話は後で今日は楽しもう。

な?」

「うん…」

楽しもうなんて言われても頭の中は話の事でいっぱいいっぱいだった。

篤哉がまわしてくれたコーヒーカップも、照れながらのったメリーゴーランドも、メインの観覧車さえも頭にはいらなかった…


遊園地を出た2人は海沿いを散歩する。

「ねぇ、篤哉…」

「なんだ?」

きっと彼を傷つけてしまう…

「もう、終わりにしない?

この関係…」

驚くと思ったが篤哉はいつもどうりクールな表情のままだった…

「それは、西川のためか?」

「えっ!」

なんで、篤哉がそんな事知ってるの?

「俺の顔をみると赤くなって去っていく。

バレてるに決まってるだろ!」

亜弓…

そんな単純なんだ…

「亜弓の事はともかく、もう女の子に触れる事だって出来るんだから私は必要ないでしょ?」

花恋はあくまでも本当の事を言っただけのつもりだった。

でも、篤哉の顔はみるみる冷静さを失っていっている。


ダンッ


いきなり、海岸の石垣に押し付けられる。

「キャッ」


バンッ


イライラした様子で篤哉は石垣をたたく。

「なんでわかんねぇんだよ!」

花恋には何が何かさっぱりわかんなかった。

「な、何の事言ってるの?」

「…俺が触れる女なんてお前だけなんだよ」

告げられた言葉に花恋は驚きを隠せなかった。

「…ホント残酷な女」

「待って!」

かけた声は波の音にけされ、篤哉の耳には届かなかった…

1人、残された海岸には規則正しい波の音だけがしていた…

花恋はその場に崩れるように座り込み、自分の行為を悔やむ事しか出来なかった…


はじめてみた篤哉のあんな悲しそうな顔…

何度呼びかけても、もう私に笑顔をむけてくれる事はないんだね

壊したのは私…


篤哉

ごめんね…



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