2、平和な日々を
私の平日の放課後の予定は3つのどれかだ
1、セフレと会う
2、亜弓とお出掛け
3、クラスメイトとお出掛け
今日の放課後は聖と会う約束をしている
聖がおいしいクレープ屋さんを見つけてくれたから、2人で食べにいく予定だ
聖とは学園では待ち合わせをせずに近くの公園で会う
理由は私は気にしてないのだか聖が女の子の嫉妬は怖いからって
ある意味モテてる自覚があるって事だよね
まぁいいけど
「聖、待った?」
「いや、今来たとこだよ
行こっか」
「うん」
お互いの手を恋人繋ぎにして歩き出す
まわりからみたらカレカノにしかみえないかもね
今までにいつも手を繋いで歩いているのに同じ学園の人にみつかった事はない
「ここだよ
おいしそうでしょ?」
店の外見はピンクで、店からはいい匂いがする
「うん
でもすごい女の子っぽいお店だね」
笑顔で言うと聖は嬉しそうな顔をする
「そうなんだ
だから男同士じゃはいれなくてさ
だからついてきてくれて感謝してるよ」
「こんなお願いいつでもオッケーだよ
クレープ大好きだし」
手渡されたクレープにかぶりつく
「おいしーい
聖、めっちゃおいしいよ」
笑顔を向けると聖は笑顔をかえしてくれる
「クリームついてるよ」
口元についたクリームを聖が舐めてくれる
「ありがと
ねぇチョコバナナもおいしそう」
「一口あげるよ」
「じゃあ私のもあげるね」
お互いのを交換しあって2つの味を食べれて幸せそうに微笑む
「ねぇどこ行く?」
するといきなり
ギュッ
っと
抱き締められる
「キャッ
どうしたの?」
「ごめん…」
何も言わずに抱きしめ続ける聖
「家に行ってもいい?」
「うん…」
聖は一人暮らしをしている
だから家に遊びに行く事が多い
相変わらず片付きすぎな部屋
部屋はマンションの1部屋でベッドと机と小さなキッチンぐらいしかない
あとはお風呂とトイレぐらい
「ねぇ夜ご飯つくってあげよっか?」
「ほんとに!」
子供みたいに喜ぶ聖に花恋まで嬉しくなる
冷蔵庫にある物でつくるからあんまりたいした物はできないかもしれないけど
「う〜ん
肉じゃがでいい?」
「うん」
差し出されたエプロンを受け取り料理を作り出す
料理を作っていると時々シャッタ―をきる音がする
「もう、誰にもみせないでよ」
「わかってるよ」
おもってたよりうまくできた料理を机の上に並べる。
「どうぞ、めしあがれ」
「いただきます
うん、おいしい」
笑顔で頬張るように食べる聖に笑顔にされる。
聖のこういうとこ好きだな
「花恋、今日泊まっていく?」
「うん
じゃあ連絡しとくね」
花恋はお母さんにメールを送る
聖の家に泊まる日はいつも亜弓の家に泊まるって事にしておく。
色々ややこしいし
「お風呂わいたよ
タオル置いとくから先に入ってね」
ポチャン
お風呂にはいりながら
ボー
っと
しているといつの間にか陸の事を考えていた。
毎日、私に会いに来るのかな…
好きになんて絶対ならないけどね
「次、どうぞ」
お風呂から出て聖を待ってる間にベッドでゴロゴロする
待っとかなきゃ
う〜ん
眠い…
「待たせてごめんね
かれん?」
スースー
「寝ちゃったんだ…」
シングルのベッドの真ん中で寝ている花恋を奥に押して、聖もベッドにはいりこむ。
「かれん…」
抱きしめた瞬間花恋が動き出す
モゾモゾ
「うん?
聖…
ごめん
寝ちゃってた…」
眠たそうに目をこすっている
かわいい…
「花恋、抱いていい?」
「いいよ
いっぱい抱きしめて」
聖がゆっくり花恋の服を脱がしていく
「あっ…ん…せい」
「かれん…愛してるよ」
何度も抱き合い2人は裸のまま眠りにおちた
早朝に目が覚めた聖はしばらく花恋を見つめていた。昨晩もずっと頭を撫で続けてくれていた
愛しい人…
でも彼女の心は手に入らない
僕のものにならなくてもいい
だから、誰のものにもならないでほしい
特に陸のものにはなってほしくない
急に花恋の目がひらく
「おはよ、聖…」
「おはよ、花恋
朝ご飯は僕がつくるね」
「ありがと」
幸せな朝だ…
花恋が来る日ほど幸せに眠れる日はない
ご飯をつくりながら花恋に話しかける
「ねぇ花恋
陸のターゲットになったんでしょ
邪魔だよね
僕が言ってあげようか?」
「へっ?うん」
花恋は聖の話をきかずにボーッとしていた
ぶっちゃけ何を言ってたかまったくわかんない
けど、たぶん返事しとけば大丈夫だよね
朝ご飯を食べ終わり家の前で別々に学校に向かう
「また、来てね」
「また来週ね
でも、どうしてもだったら連絡してね」
「うん、ありがと」
基本的には一人のセフレと一週間に一回しか関係を持たない
けど、聖は特別だ
幼馴染みだけではない
特別な理由がある
誰も知らない聖の秘密がある
「おはよう」
向けられた声の方に笑顔をむける
「おは…」
相手の顔をみた瞬間笑顔が一瞬のうちに消える
「うわっ
ひどっ
人の顔見て嫌な顔するとか」
「今朝は何のよう?」
「愛しい人に朝の挨拶を」
普段ならつっこむとこだが朝はかなりの低血圧でそんな気力がない。
「あっそ
ふぁ〜ねむ」
そんな花恋とは正反対に元気に走る音がする
「おはよ、花恋」
「亜弓、おはよ」
陸は呆然として亜弓を見つめている
「山川くん、私の顔に何かついてる?」
「キャラかわった?」
「ちがうよ
私、極度の人見知りで」
「そうなんだ」
2人のやりとりをじっと見つめていた花恋は笑顔になる
「後は仲の良さそうな2人でどうぞ」
「まさかやきもち?」
陸の問いには答えずアクビをしながら教室に行ってしまった「また放課後会いに行くね」
「ねぇ亜弓ちゃん
花恋っていつから恋愛しなくなったの?」
ニコニコしていた亜弓から笑顔が消える
「私も知らないんです
この学園に花恋と同中の人はいないし
本人も話してくれないから」
「そっかぁ…」
まぁ普通に考えれば失恋だけどあんなに美人だしなぁ
スタイルもいいし浮気なんてしないだろうし
何があったのか知りたいなぁ
この時、陸は気づかなかった
陸に怖いぐらい向けられていた嫉妬の眼差しを…
朝の時間は花恋が低血圧のうちにすぎていき、あっという間に昼休みがやってくる
「今日も委員会?」
「うん、学祭の打ち合わせがあるから
会長細かくって」
亜弓がはいっている委員会は生徒会で学祭前は急激に忙しくなる。
「私もついていきたいな」
屋上で1人で食べているときっとあいつがやってくる
「おいでよ
きっと許してくれるよ」
亜弓についていった生徒会の部屋にはすでに役員が集まっていた
「西川さん、もう少しはやく来てくれ」
亜弓に説教してる男が細かい生徒会長、中村篤哉だ
「すいま…」
謝ろうとした亜弓の前にたつ。
「私が駄々をこねて、彼女を引き留めてしまったんです
彼女は悪くありません」
篤哉は花恋を怒るかと思えば、せっせと会議をはじめだす
「ごめんね、亜弓」
小さな声で謝ると亜弓は首を横にフって笑顔で笑ってくれた
その後も会議は黙々と進められ昼休みを半分使って終了した
生徒会室を出た瞬間に携帯が鳴る
〜今日、会えないか?〜
着信は2人目のセフレ、篤哉からだった。
篤哉は意外にメガネが似合うイケメンで、生徒会の時以外はそこまで細かくはない
今日は亜弓とお出掛けだからまた今度っと
「どうしたの?
ご飯食べにいこ」
「うん」
昼休み後の授業は仮眠で過ぎていく
気がついた時には放課後だった。
普段なら亜弓とすぐに遊びに行くのだが今日は1つ気がかりがある
朝に放課後会いに来ると言った陸が来ない事だ
「花恋、大変だよ!」
「どうしたの?」
息をきらしてやって来た亜弓
「隣のクラスにいたら、いきなり聖くんがやって来て山川くんを連れて行っちゃった。」
聖が
陸を…?
まさか…今朝聖が言ってた事って
「亜弓、どっちに行ったかわかる?」
「たぶん、校舎の外」
「わかった、私、探しに行くから
見つけたら連絡して!」
急いで教室をとびだす
走りながら携帯で篤哉に電話をする
彼ならまだ学校にいるはずだ
「もしもし、篤哉?」
「どうした?
やっぱり今日会えるとか?」
何も知らない篤哉は落ち着いている
「ちげーよ!
学校内で誰かがボコられてるかもしれねぇからいっしょに探してくれ!」
やっといつもの生徒会長に戻ったみたいだ
「何?
それは、大変だな
生徒会員全員で探す。
被害者は誰だ?」
今、答えれば誤解されるかもしれない
けどそんな事言ってる余裕はない
「山川陸…」
しばらく2人の間に沈黙が訪れる
「山川を俺に探せと?お前は残酷だな」
「嫌なら構わないわ
でも私のせいで誰かが傷つくのをみたくないの」
篤哉は生徒会長なだけあって頭の回転がはやい
「…加害者も予想がついてるって事か
今は時間がないからきかないが山川が見つかり次第全てを話してもらう
いいな?」
篤哉はきっと1人のセフレとしてではなく、生徒会長として報告を求めてる
「うん」
そんな篤哉に頷く事しか出来なかった
「よし、じゃあ見つかり次第連絡する」
切られた電話をしばらくみつめている
残酷か…
でもはやく見付けるにはこの方法しかない
無事でいてよ
必ず見つけ出してみせるから!!




