表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を捧げて  作者: 花恋
1/17

1、1輪のバラを


「俺と付き合ってくれ」


「彼氏とかいらないから

残念だなぁ

うち、自分の近くに好意持ってる男はおかないんだよね

て事で、セフレから抹消しま〜す

バイバーイ」


「おい、待てよ!」

男の手が肩にかかる。

バシッ

「触れないで」


ここは、西桜学園高校

この学園の女王、北原花恋は黒髪の男っぽい女の子で男子・女子どちらにも人気だ

しかし、彼女は彼氏を作らない事で有名だ

男との関係はもっぱらセフレ


そして、この学園の王子、山川陸

彼は茶髪で一見軽そうにみえるが一人の彼女を愛す男の子だ。

まぁ中身はかなりの俺様だけど

そんなギャップがまたモテ要素だ


この学園の女王と王子2人には決定的な違いがある。

そう、異性を愛す王子と愛さない女王だ。

そんな2人が出会ったら


「今朝は、俺のダチがお世話になったみたいで」

まわりの女子がキャーキャー騒いでいる。

「山川陸、あんたのせいか

どうりでうるさいと思ったら」

男は笑顔をみせながら片手で髪をかきあげる。

「光栄だな

俺の名前を知ってるとはな

北原花恋」

「フフッ

あなたを知らない人なんてこの学園にはいないよ

こちらこそ光栄です。

それと、あなたのダチとか知らないし」

「今日、お前のセフレの一人から告られただろ

あいつだよ」

あの、しつこい奴か…

「そういえばいたね

断ってるのに、肩に手をかけてまで引き留めようとした男」

「マジで惚れてた男にその言い方はなくねぇか?」

めんどくさい男だな

あの男も男のくせにダチに相談しやがって

「あいつはなこの子を傷つけた男なんだよ

だから私も容赦しなかった

それだけだから」


花恋の横でかわいい女の子がペコッと頭をさげる。

「私、西川亜弓って言います

私が花恋に相談したから

花恋は私の為にしてくれたんです

だから殴るなら私をどうぞ」

プルプル震えてる亜弓

こんなか弱い女の子殴る男がどこにいるんだよ

「亜弓、さがってていいよ

亜弓を殴らせたりしないから

ねっ」

亜弓に優しくウインクをして笑顔で告げる花恋に陸は見惚れていた

こんな顔するんだな

男っぽくて仏頂面しててかわいくねぇとか思ってたのに


「殴るなら私を殴りなよ」

あんな顔みせられたら怒る気もなくなるし

「女を殴る趣味はねぇよ

もう少し言い方を考えろってだけだ

マジで惚れてたんだからよ」


すぐに反抗してくると思ったが花恋は何も話さない

「…って何よ」

「は?

きこえないし」

「マジで惚れるって何よ

そんな事知らないよ

マジな恋なんて意味ねぇんだよ

行くよ亜弓!」


言う事だけ言って去って行ってしまった。

「なんだあいつ?

おもしれー

今まで興味なんてなかったけど、興味わいたわ」


「花恋、あんなに言わなくても

たくさんの男子と女子を敵にまわすよ?」

「わかってるよ

けどさ、マジな恋なんてしても傷つくだけじゃん

私にはいらない

いるのは身体だけなんだよ」

自分の考えを告げながらも悲しそうな顔をしてる花恋を亜弓は笑顔でむかえる。

「それは、そうかもしれない

けどね、たまには幸せになれる事もあるよ

だから恋をするんじゃないかな?」

亜弓の笑顔に花恋もぎこちなく笑う。

「私にはわかんないよ」


昼休みは誰にとっても幸せな時間だ

花恋と亜弓はいつも誰もいない屋上で2人で過ごす

けれど今日は亜弓は委員会で花恋は一人むなしくお弁当を食べていた

そこに、意外な訪問者がやってくる。


「よぉ!

俺もここで食べていいか?」

幸せな時間が一気に不幸な時間にかわる

「いやって言ったらどこかへ行ってくれるの?」

「行かねぇよ

どこで食べようと俺の自由だもん」

やってきた図々しい男はみなさんのお察しどうり、山川陸だ。

「何のよう?」

「別にないよ

ただ花恋と仲良くしたくて」

ウザッ

とはさすがに言えないし

でも相変わらずめんどくさい

「ここは、うちと亜弓の場所だから出てってくれない?」

「ここは学校の場所ですから」

下を向きながら黙々と弁当を食べながらボソッと告げてくる

うぜぇ

仕方ない

我慢するか…

「私の何が知りたいの?」

「彼氏いた事ないの?」

いきなりめんどくさい質問だな

「ないよ

だっていらないもん」

満面の笑顔で言う花恋に陸はさらに質問を続ける

「セフレはいるのに?」

「セフレは性欲のはけぐち

それに愛はないよ」

「だったら俺もセフレに立候補しよっかな

俺のダチが抜けたからそのかわりに」

花恋はねっころがり空をみながら微笑んでる

「今ね、足りてるんだよね

あんたのダチには声かけただけで元々ヤル気はなかったし

それに、あなたは彼女に一途ってきいてるけど?」


難しい女…

ポーカーフェイスが崩れないし

「今は彼女いないから

ねぇ今日さデートしない?」

それでも花恋はポーカーフェイスを全く崩さない

「今日は聖とデートだからダメ」

彼氏いないって事はセフレと会うって事か

「聖って

中西聖?」

中西聖は陸の次ぐらいにモテる男だ

彼女はつくる気がないらしいが優しい男で陸よりも王子にふさわしい中身の持ち主だ

「そうだよ

聖は私にとって一番仲のいい男で一番のセフレだから」

たくさんの女子を敵にまわしそうな事を何でもないようにサラッと告げてくる

「そんな事俺に話していいのか?

明日には学園中にひろがるかもよ」

これでどうだ?

困った表情するか?

「話したかったら話せば?

別にどうでもいいし

質問は終わった?」

「終わったよ」

質問がよっぽどめんどくさかったのか笑顔になる花恋

「何かわかった?

私の事」

「あぁ、かなり興味がわいてきた

おとしたくなった

次のターゲットはお前な

じゃあな」


弁当を食べきりお菓子をおいていってしまった

「何だあいつ?」

お菓子の袋にはまたねってかいてある

バタバタッ

誰かが階段を登ってくる

「花恋待った?」

「亜弓、お疲れ」

委員会が終わってすぐにやってきたのか息をきらしている

「今ね山川くんと会ったんだけど

お話してたの?」

亜弓だったらあいつが言った意味わかるかな?

「あぁ

なぁターゲットって何?」

驚いたのかお弁当を食べながら亜弓がむせている

「ゴホッゴホッ

山川くんがそう言ったの?」

「大丈夫?

うん」

落ち着いてお弁当を食べる箸をとめて両手を私の肩におき、視線をあわせられる

「よく、きいてね

ターゲットは山川くんが惚れたって意味で俺に惚れろって意味」

「私をおとすって事か」

「そうなんだけど

山川くんはターゲットの女の子に惚れてるのに告白はしないの。でもターゲットと両思いになれなかった事はない

だから、ドS王子とも呼ばれてるの」

「ドSねぇ

面白いじゃん

最近暇だったしちょうどいい

私が唯一おとせない女になってやる」

すると亜弓に頭をつかまれる

「いくら山川くんでも傷つけちゃダメだよ」

「わかってるよ

もう、亜弓かわいすぎ」

昼休みぎりぎりまで2人で笑いあっていた


でもどこからバレたのか休み時間が終わった頃には学園中に花恋が次のターゲットだと言うことがひろまっていた。

皆が2人の事で楽しんでいるみたいだ

女王vs王子

ってね


やってやろうじゃん宣誓布告負けるかっつうの



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ