中二病
今日は晴れ。
暑い、俺を灰にさせる気なのか。
ガッデム!!!
とか叫びたくなるな、叫ばないが。
外では子供が「俺のカブトは世界一強いから!」とか言っているが少年よ。大人になったらカブトもゴキブリも大差なくなるぞ。
「中二病大会しよう!」
唐突だな、暗黒騎士団すら恐れている僕のドラゴンマウスを開かせるつもりだな。
「なんか、わからないけど良いよ。」
「じゃあ私から!」
そういうと君は暗黒騎士団の面影を出してこう放った
「我は、暗黒騎士団の騎士、我に歯向かうものは、どうなるかわかっておるのか!」
心読んでるな、こいつ…やりおる…
「ふっ暗黒騎士団如きにヒビっておる我ではないぞ!ドラゴンマウスの異名を持つ我にひれ伏すが良いわ!フハハハハハハ」
世は暗黒騎士団の時代。
暗黒騎士団がこの世界の主導権を握ってる。
そこに歯向かう一人の若人、異名[ドラゴンマウス]
彼の戦いは、幕を開けた。
「いい度胸だな、暗黒騎士団の奥義、受けてみるがいい!暗黒ブラックホール!!」
なんか矛盾してる気がするんだけどまぁ、いいか。
「ふっ、そんなもの余裕で避けれるわ!逆に喰らうがいい!右手が疼く時ドラゴンが右手に宿る…喰らえ!ドラゴンサンダー!!」
「ぐはぁ!こ、ここまでか」
君は倒れた。
「中二病大会終わっちゃったね」
「うん、終わっちゃった、なんか飽きた」
僕を巻き込んで何を言いやがる。
ノリノリだったけど…
世は暗黒騎士団の時代。
暗黒騎士団がこの世界の主導権を握ってる。
でも、君の「飽きた」の一言で、戦いは幕を閉じた。
「中二病ってさ包帯巻くの好きだよね。」
「たしかに、なんか宿してるんだよ。」
「ドラゴンサンダーみたいなの??」
「…もう止めて恥ずかしい」
中二病になれなかった僕達は、ただ恥ずかしさを覚えた。
暑いし暇なので、夏休みの宿題を進める。
君が「遊ぼう!」って言ってきてもスルーして。
今日もまた一日が終わった。
タイムリミットまで、着々と進んでいることを知らずに。