お墓参り
気付いたら僕は、眠ってしまってた。
電気は、つけっぱなしで、電気代がもったいない。
それよりも君が、僕の上に乗っていて重い…
「重い…どいて…」
「んー…」
無理矢理どかす、幽霊のくせに何で重量あるんだよ、幽霊の中でも、特に重量あるのか?それなら、君は機動戦士並だな。
「ご飯は食べない?」
「んー…」
起きろよ。眠かった僕の事、無理矢理起こしておいて君は…
朝食を済ませ、しばらくしたら君はやっと、目を覚ました。
「おはよう!気持ちの良い朝だね!」
「うんおはよう、相変わらず、元気だね。」
「えへへ、そんなことないよ」
褒めてない。
「今日、僕は霊次と遊びに行くから待っててね。」
「やだ、私もいく」
「だめ、今日は待ってて」
今日は君のお墓に霊次と墓参り。
君が家に来てからは、墓参りは時々で良いと思ったけど、やっぱりある程度は行かないと。
君はムスっとした顔をしてるが僕は何となく君のお墓に君を連れていくのが嫌だった。
「じゃあね、夜には帰るから、待っててね。」
「わかった(バレないように付いていくもんね!)」
~霊次と合流~
「ごめん、待った?」
「拙者も、来たところでござる。」
「良かった、じゃあ行くか。」
電車を乗って泡沫町へ
「暑いでござる…」
お前の語尾が更に暑くさせてるよ。
「今日は、31度らしいからね。」
「これでは、干からびてしまいますぞ。」
「ははは…」
暑いからなんも話さないで欲しい。
この田園を抜けたらお墓だ君がいないのは僕も、霊次も知っているけど、気持ちの問題だからってことで霊次は誘いを受け入れてくれた。
「そういえば、忘れていたのだが、お主が持っている卑猥な本の詳細を教えていただきたいでござる。」
墓参り行く途中で何て事を思い出す。
お前はエロ本マニアか。
「それは、また今度ね。」
「ふむ、今日は、墓参り、また今度聞かせてごさいますぞ。」
もうやめてくれ…
「この階段を上がればお墓だ」
ちゃんと花も持ってきたしお供え物も持ってきた。君は家にいても、遺骨はここに埋まってある。
まだ少し僕が悪いとは思ったりする。でもだからお墓参りするわけではなくて、ただ気持ちで来てる。
「なんだ、お墓参りするから私に来てほしくなかったんだ。」
「!?何でいるの?待っててって言ったのに。」
「だって、気になるんだもん。それに私は何とも思わないから大丈夫だよ。」
「死んだときの事を思い出したり、昔を思い出して、悲しくなったりしないでござるか?」
「全然!だって私は、最初お墓にいたわけだし。」
「確かに…そうでござるな。」
人間二人と幽霊一人でのお墓参り。
泣き顔でお別れをして、泣き顔で再開をした。
でも、今は笑顔でお墓参り。
帰り、君はお供え物のお饅頭を食べながら帰る。
凄く嬉しそうで太陽のように輝いて見えた。